「プロアスリートマネジメント」から、「プロアスリートのおかん」へ。
2026年は、AZuRuの事業フェーズが変わり、変化のタイミングに入りました。現在は、事業も、組織も、役割も見直しながら、 次のステージに合った体制に変えていきます。そのため、私自身の肩書きも少しずつ見直しています。
これまで「プロアスリートと経営者の参謀」と名乗ってきました。この表現に嘘はありません。むしろ、仕事の本質にはかなり近いと思っています。目の前の課題にただ対処するのではなく、その人の人生や事業全体を見渡しながら、必要な判断を支え、時に軌道修正し、5年後、10年後を見据えて伴走する。そういう意味で、「参謀」という言葉はしっくりきます。
ただ、ずっと少しだけ足りない感覚もありました。
「参謀」と言うと、どこか戦略や判断の部分だけが強く見えます。でも、実際に私たちがやっていることは、もっと生活に近くて、もっと泥臭くて、もっと細部に宿るものです。
「代理人」でも、「コンサル」でもない。
契約や条件交渉の話をすることもあります。税務や法務、資金のことに向き合うこともあります。選手が競技に集中するために、競技以外の不安やノイズを減らす。本人の中では整理しきれていない考えを言葉にする。やるべきことの順番を整える。頑張るべき局面と、無理をしすぎない局面を見極める。事業づくりやセカンドキャリアの相談に乗ることもあれば、時には「今はそれをやらない方がいい」とブレーキを踏むこともある。
それは、一般的にイメージされる「代理人」とは少し違います。
代理人という言葉から連想されるのは、契約交渉や案件獲得、権利関係の調整といった役割です。もちろん、それらも大切ですし、必要な機能です。ただ、私たちが大事にしているのは、その前後にある人生です。いまの選択が、その人の5年後10年後にどうつながるのか。この仕事は一時的な収入にはなっても、その人の本質的な価値を損なわないか。競技を引退した後にも、誇りとして残るか。そういう視点まで含めて考えたいと思っています。
だから、「代理人」とだけ呼ぶと、少し狭く感じます。
一方で、「コンサルタント」という言葉にも違和感があります。
コンサルタントの仕事は課題の解決です。しかし、私たちは課題の表面だけではなく、その「人」の可能性に全方位で向き合います。歌舞伎・文楽で主役を引き立てるために、存在を消して支える黒子のような役割に留まらず、止まって初めてその偉大さに気づく水道や電気のような、アスリートにとって不可欠なインフラでありたい。
では、その仕事を一番自然に表す言葉は何か。
最近、ようやく腹落ちしてきたのが、「プロアスリートのおかん」というポジションでした。
ここで言うおかんは、決して「自己犠牲のケア役」でも、古い意味での「影の支え」でもありません。アスリートという主役が、競技内外で100%のパフォーマンスを発揮するために、多様な領域をタフに行き来しながら、家庭や組織・個人のパフォーマンスをも最大化させる、いわば「人間としての最強のインフラ」であり、「最高の伴走者」です。
前に出すぎるわけではないけれど、ビジネスや人生の先輩として必要なことは厳しい現実も含めてフィードバックする。見えていない危うさには、高い解像度で先回りしてリスクを排除する。日々がきちんと回るように、攻めのための「守りの基盤」を整える。そして、どんな荒波のなかでも真っ先に灯台のように頼られる存在であること。
でも、本人が本来やるべき意思決定や努力は奪いません。むしろ、本人が自分の足で立ち、自分の力を発揮できる「心理的安全性」と「自立」をつくる。
きれいなアドバイスを語るだけのコンサルティングではなく、相手の人生の土台そのものに全方位で向き合う。これこそが、私が目指し、実践してきた「プロアスリートのおかん」という現代のマネジメントのあり方です。
実際、これまで支援企業や支援者からいただいてきた言葉の中にも、その輪郭はありました。「競技以外の不安を解消してくれる」「安心感という守りがあるから、新しい挑戦に踏み込める」「困った時の一家に一台みたいな存在」「あれやれこれやれではなく、変な方向に行かないよう見守ってくれている」。それは後からつくったキャッチコピーではなく、現場で受け取ってもらっていた価値そのものです。
だからこれからは、「プロアスリートのおかん」という言葉を、単なる愛称ではなく、私自身のポジションとして使っていこうと思います。
もちろん、そこには「人生の参謀」としての意味も込めています。目先の契約や収入だけではなく、その人がどんな人生を生きたいのか、何のために競技をしているのか、その先にどんな景色を見たいのかまで含めて関わりたい。競技だけを支えるのではなく、一人の人間の人生に深く添い遂げる。そのために必要な、守りと準備と判断を支える。そういう存在でありたいと思っています。
また、AZuRuとしては、プロアスリートの伴走だけでなく、スポーツ業界における新しい製品や取り組みを、現場で機能する形へ翻訳し、実装していく仕事も有り難いことに増えてきました。
モノを育てる「Mecara」:心身のコンディションを可視化する最先端AI技術のスポーツ界向けマーケティング・市場開拓
コトを育てる「JAPAN FOOTBALL FESTA」:次世代の才能が世界へ羽ばたく場となる育成型国際サッカー大会のコンセプトメイク・プロデュース
しかし、様々な領域を往復しつつも、その根っこは同じ。ヒト・モノ・コトを最良のタイミングで繋ぎ、本質的な価値がきちんと届く形に整えること。目の前の挑戦が、ちゃんと前に進むように支えること。
すべての挑戦者に、最強のインフラを。
代理人のようにビジネスライクではなく、コンサルのように冷たくない。 泥臭く人間味を持って、トップの未来を共に創る存在。
選手個人の現役時代のブランディングから、引退後の事業基盤や資産管理(セカンドキャリア)。さらには、スポーツ界の未来を創るプロダクトのプロデュースや市場開拓まで。
すべてを全方位で「育てる環境」を整えるインフラとして、私はこれからも「プロアスリートのおかん」であり続けたいと思います。
そして、このアスリートに対して行っている徹底的な脳内整理、リスク管理、そしてバックオフィス体制の構築は、日々孤独と戦っている「中小企業の経営者」の方々に対しても、全く同じように機能します。
もしも、今回の記事を読んでいただき、あなたが何かの領域で圧倒的な成果を出そうともがいている「トップ」であるなら、面倒なこと、孤独なこと、お気軽にご相談ください。
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