【イヤイヤ期の救世主】“そおっと そおっとね”が魔法の言葉になる
「そおっと そおっとね」(たんじあきこ・作/ほるぷ出版)は、お手伝いをする女の子の“ちいさな大冒険”を描いた絵本です。小さな子どもが、両手でだいじにだいじにケーキを運ぶ――ただそれだけのことなのに、そこにはドラマがあり、スリルがあり、なによりも、健気でかわいい姿に胸がきゅっとなります。
「落とさないように」「崩さないように」
そんな一心で一歩ずつ進む姿は、読んでいる親の方がハラハラしてしまうほど。
「そおっと、そおっとね」
と、絵本を読みながら自然と声に出してしまうほどの緊張感と、やさしいリズム。
まるで、わが子が目の前でお手伝いをしているような気持ちになります。
親として感じる「お手伝い」の尊さ
この絵本の最大の魅力は、「子どものお手伝い」をテーマにしながらも、決して説教くさくないところ。
大人の目から見ると、「そんな持ち方じゃ危ないよ」「こぼさないで!」と声をかけたくなってしまいます。でも、ぐっとこらえて、最後まで見守ることの大切さを、この絵本は教えてくれます。
たとえ不器用でも、
たとえ時間がかかっても、
子どもは自分の力で「できた!」という達成感を味わうことが、自信につながるのです。
作者・たんじあきこさんの描く女の子の、つま先歩きの姿やまなざしが、本当にリアルで、「あ、これうちの子だ」と思う親御さんも多いはず。どのページからも、子どもの一生懸命がじんわりと伝わってきます。
読み聞かせの楽しみ方
読み聞かせのときは、ぜひ親子で声に出して「そおっと、そおっとね」と読んでみてください。
自然とトーンがやわらかくなって、気持ちが落ち着きますし、子どもも絵本の中の女の子に自分を重ねて、一緒に物語に入り込んでいきます。
特に、お手伝いをしたがる年頃の2〜4歳くらいのお子さんにぴったり。
絵本を通して、お手伝いの時間が“遊び”から“チャレンジ”へと変わっていく、そんなきっかけになってくれる一冊です。
子どもの「今」を見つめ直す時間に
この絵本を読むと、「小さな手で運ぶ」というたったそれだけの行動が、どれだけの集中と努力のたまものか、改めて気づかされます。
つい「早くして」「こぼすからやめて」と言ってしまいがちな私たち大人にとって、この絵本は“待つことの尊さ”を静かに教えてくれる存在でもあります。
子どもは、ちゃんと育っている。
一歩一歩、確実に前に進んでいる。
それを信じて、見守る勇気をくれるのが、この『そおっと そおっとね』なのです。
絵本データ
タイトル: そおっと そおっとね
作: たんじあきこ
出版社: ほるぷ出版
対象年齢: 2歳〜5歳
まとめ
子どもの“できた”を、そっと支える。
それは、親にとっても成長の瞬間です。
「そおっと、そおっとね。」
その言葉のやさしさを、ぜひ親子で味わってみてください。
お手伝いの時間が、少し楽しく、あたたかくなるかもしれません。
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