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「そのリハビリ、頑張るほど“動けなくなってる”かもしれません」──脳性麻痺の子どもたちに、本当に必要なこととは?

こんにちは。今日もつらつらと書き連ねていこうと思います。
今日は僕がずっと胸の奥に感じていたことを、少し言葉にしてみたいと思います。
日々、脳性麻痺のお子さんと向き合っているセラピストの皆さんに向けて。
これは“批判”ではなく、“同じ現場にいるからこその提案”として、書いています。


「頑張るリハビリ」が動きを奪っているかもしれない

脳性麻痺のお子さんと関わっていると、とにかく「動かせるようにしたい」という思いに駆られること、ありますよね。
僕もそうでした。たくさん動かしてあげたい。できる動きを増やしてあげたい。
でもその想いが強くなりすぎたとき、「ただ動かすこと」が目的になってしまうことがあるんです。

実際、「とにかく動かす」「大きく動かす」ことを優先するリハビリに出会うことがあります。
そしてそれが、子どもの“頑張り”を引き出しているようでいて、じつは緊張を上げ、運動学習を阻害していることがあるんです。


緊張が高い子に「頑張らせる」ことのリスク

子どもたちは、自分の得意なパターンで動こうとします。
たとえば、左右対称を強調して動く子もいれば、屈曲パターンで全身を固めて動く子もいる。
それは本人が意識して選んでいるわけではなく、「それしかできないからそうしてる」場合がほとんどです。

そしてそのパターンのまま、ただ運動を繰り返すとどうなるか?
セラピストの意図とは裏腹に、“その癖”や“緊張”を強化してしまうことがあるんです。

運動は、本来“感覚”とセットです。
でも緊張が高まると、感覚は鈍くなります。
結果、動きのフィードバックが受け取れないまま、ただ“がんばる”状態になる。

頑張る → 緊張が上がる → 感覚が鈍る → 動きが雑になる → さらに頑張る……
こうした悪循環に、気づかないうちにハマってしまっているケースは少なくありません。


「運動すれば正解」ではない

ここで僕が伝えたいのは、
「運動させる=正しい」っていう前提を、いったん疑ってみてほしいということなんです。

もちろん、運動すること自体が悪いわけではない。
でも、“その子にとって意味のある運動になっているか?”を、常に考えていたい。

何も準備せずに、大きく動かすことは、
“感覚も、姿勢も、準備できていない状態で無理をさせる”ということ。
それって本当に、その子の動きを良くすることにつながっているでしょうか?


僕たちがまずやるべきこと

だからこそ、僕たちが最初にやるべきことは、
「まず、動ける体に整えてあげること」だと思うんです。

  • 筋緊張を落ち着かせること

  • 姿勢の安定感(抗重力伸展活動)を引き出すこと

  • コアの安定性を促し、土台をつくること

  • 小さな筋肉や姿勢保持筋を活かすこと

こうした準備が整えば、子どもは自然と“動いてみたくなる”んです。
そして、そのときに初めて、運動が“学習”として意味を持つようになる。

量より質。動かす前に、動ける体をつくる。
それが、僕たちの専門性だと僕は思っています。


親御さんにも、こんなふうに伝えています

運動量の調整って、親御さんにどう伝えればいいか悩むこともありますよね。
僕もそうです。でも最近は、こんなふうにお話ししています。

「たくさん動くのも大切です。ただ、“動きやすい体”をつくることで、その運動の効果がグンと高まるんですよ」
「今日ここでは体を整えて、日常でまた思いっきり動いてもらいましょう」

運動を止めるのではなく、“運動をより意味あるものにする”ために必要なことをする。
そんなスタンスで関わることで、保護者の方との信頼も深まっていきます。


最後に──これは僕自身への問いでもあります

これは誰かを否定したいわけじゃないんです。
むしろ、僕自身が何度も反省してきたことです。

  • 頑張らせすぎて、緊張を高めてしまったこと

  • 動かすことに集中しすぎて、姿勢を壊してしまったこと

  • 子どもの“動きにくさ”を、セラピストの手で助長してしまったこと

でも、そんな経験を通して、
「やっぱり“動ける体”を作ることの大切さ」に気づきました。

そして今、僕はそれを伝える側として、情報発信を続けています。
同じ想いを持つ人がひとりでも増えてくれたら。
どこかでリハビリに困っている子どもと、その家族の力になれたら。

そう願って、今日もリハビリ室に立っています。

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

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