わが子たちが義務教育を受ける間、今の教育制度はもつのだろうか…と心配になった話。
月曜から不穏なタイトルですみません。
煽りたいわけではないのです。
子どもが不登校にならなければ知らなかったこと、考える必要もなかったことがたくさんあります。
それ以前は、学校に対しても「無料の行政サービスなんてこんなもんだよね」と思っていたし(とても失礼)
学校の先生方が何をどう考えて学級を見ているかも考えたことがなかった。
今の社会がいかに「子どもが学校に通っていることを前提」に作られているか、
34万人も不登校の子がいる(統計上)のにそこから外れた時に「不登校相談課」があるわけでもないこと、
親が何も動かないならそのまんまで時間だけが過ぎていくことも全然知りませんでした。
そしていちばんよくわからないのは
学校の先生も、
療育センターのお医者さんも、
市の支援員さんも、
福祉のサービス事業所さんも、
たくさん読んだ本の中でも、
みんなみんな
「不登校は悪くない、本人でも親の責任でもない」
って言うのに、
誰も解決策を知らないこと。
しかも
解決策は「学校に戻ること」ではないらしい
こと。
じゃあどうするの?
は、
誰も知らないこと。
びっっ…………くり!!!
です。
こんなの、
「原因はわからないけど火事はどこにでも起こるんです。
でもあなたが悪いわけではないから自分を責めないで。
自分で片付けて暮らす場所も見つけてなんとかがんばってね。
燃えた家の戻し方は誰もわからないし、戻ればいいってものでもないよ。」
と言われてるようなものでは??
そんなバカな……
というのは大げさかもしれませんが、それくらい放置されている気がします。
日本の、学校に行かない子どもたちは。
気を取り直して。
今日はこちらの番組を聴いてみました。
教育者の工藤勇一先生のお話回です。
恥ずかしながら工藤先生のことを存じませんでしたが。
教育再生実行会議委員や経済産業省の委員などの公職も務められた先生で、現在も内閣府規制改革推進会議専門員を務めてらっしゃる方です。
無知すぎて私には伝えきれないのですが……
国の政策に近いところで現在の教育現場の問題を把握されている、非常に影響力の強い教育者のお一人だと思います。
で、今回のお話ですが。
個人的には、先日の台湾と日本の教育制度の違いに関する記事をさらに広げ深めていける内容だったと感じています。
番組内でも案内がありますが、今回のお話では
「じゃあ日本の不登校家庭がどうしたらいいか」というところまでは触れられませんでした。
(また別の機会を作りたいとまとめられております。)
でも。
私は聞く意味は十分すぎるほどあったな、と感じます。
諸外国(主に欧米)の教育環境を比較のために話されているのですが、歴史の中で日本も海外の国々も様々な変遷があったと。
その中で今の日本の教育制度では主体性と当事者性を育むことが非常に困難になっていることを述べられています。
ああ、なるほど!と。
これが昨今よく聞く「自己決定」「問題解決能力を上げるための教育」の根幹かな?と。
実際、長男が休んだ後のクラスでは後任の先生がこういった解決方法を取ってらっしゃったように感じます。
自分たちで問題提起し、どうやったら価値観の違う他の子たちと一緒に過ごせるか。
それをベースに学級崩壊していたクラスの立て直しを行ってらっしゃいました。
また工藤先生は
「日本の不登校は法律の問題です。」
「今の日本(の制度)では必ず歪みが出ます。」
とバッサリ。
「学校に行かなくても社会で活躍できる規定があるか?」
という点で、公的にそれが補償されない日本の不登校児の家庭は「2次的な不安」が強くなってしまうと。
具体的には大学選抜の仕方が学習の主体性を失わせる構造になっているのでは?といったお話もされていました。
このへん、私の母校の学長も似た考えの人で、公立なのにセンター試験なしの学科もありました。
その環境にいたので工藤先生の仰ることもすごくわかります。
私は偏差値判定では公立大学は延々にE判定でしたので。
話が逸れましたが。
このように日本の教育の現状を俯瞰、かつ現場での豊富なご経験から様々な切り口で述べられた後、
「日本で不登校になっていることで親は悩まないで。
あくまで教育制度の構造の問題です。」
とまとめてらっしゃいました。
ボリュームがありすぎて全然伝え切れてないので、ぜひ聞いてみてください。
さて私はこちらの番組を聞いて。
私に都合のいい考え方かもしれない。
親として反省すべきところはきちんと向き合って改善したほうがいいと思う。
けれど私の専門分野での知識や仕事、今まで得た見識、最近触れるようになった考え方ーーーを、ひっくるめて考えると、
やはり「そう」だよな、と思ってしまいます。
親の視点、医療や福祉に関わってきた職種の視点、どちらからみても納得いくのがこれ。
「不登校の多くは教育制度の構造の問題。」
多く、としたのは、やはり不登校には様々なケースがあるので、背景を限定したくなかったからですが。
くり返しますが、たとえそうだとしても目の前の子どもの環境がすぐに変わるわけではない、のは事実です。
けれどここまで聞いて、漠然と心に広がってしまった懸念があります。
わが家の子どもたちが義務教育を終えるまでに、今の教育制度は保てるのかな?
という疑問。
大々的には変わらないとしても、たとえば中学校の部活動の廃止(地域移行)もその一環かと思います。
そのうちに「フリースクールやオンラインスクールも一律出席扱いです」となる日が、絶対来ないなんて断言できません。
(今も一部のオンラインスクールでの出席扱いは可能になっていますが。)
というか、学校の先生方の労働環境も崩壊寸前なので、遅かれ早かれなんらかの手当てをしないと保てない気がします……。
子どもたちのこれからがどうなるんだろうか……と、今の長男の状況を含めて、考えさせられてしまいました。
今まで私は「学校に行けないことが大変」でしたが、
もしかしたらある日急に(移行期間は設けるとしても)従来の教育のはしごを外されちゃうこともあるかもしれない……
すでに外れちゃったわが家では、強制的に試行錯誤する羽目になってしまったけれど。
どうせ大変なら前向きに考えていったほうがいいかな!
と、思ってしまうのも、いいかな……と。
少なくともすでに長男をみていて「学校行かなくてもなんとかなるかも!」と思っている次男も控えているので。
先のことはわからない。
法律や制度のことも、付け焼き刃の知識しかないけれど。
子どもたちがこの世界で自立して自分らしく生きていくために。
親なりに今から学んで、考えて、選んでいくことは、無駄でも遠回りでもないことのように思えてきたこの頃なのでした。
