振り返り|中間選考通過・入選作品で取り組んだこと
中間選考の結果が発表されてから10日ほど経ちました。
ありがたいことに、今回「ファンタジー小説」部門で中間選考を通過させていただきました。ほんとうに、めったにないことだなと思っています。
創作大賞の中間選考方法について、どうやって選んだのか、については推測でしかなく、どこに事実があるのかはわかりません。
また推測の域でしかないものについて、事実のように語られてしまうことは言葉を扱うプラットフォームにおいて、とても恐ろしく感じます。
そのなかで、今回、中間選考通過作品を執筆するに当たって、自分が何を意識して執筆や推敲したか、については、どう選ばれたのかわからないにしても、どなたかのお役に立つのではないかと思っています。
意識して取り組んだことの何かが、選ばれた理由につながっているかもしれません。
確実にこれをすると◯◯というものではありませんが、どなたかの今後の応募や、執筆の参考になればと思って、綴りました。
お読みいただいた方の、今後の参考になることを願っています。
「創作大賞」というものを
理解するために取り組んだこと
noteやTalesの主催イベントを聞き、創作大賞記事を読むこと
とにもかくにも選考基準が気になりました。
大学受験、就職活動、社内の試験、どれにも選考基準があります。
けれど、わからないなかで、どうやったらそれらしきものを得られるのか。
どういう作品は落とされて、どういう作品は通るのか、と思った時に、それは応募要項には書かれていません。
そうなってくると、直近で開かれているイベントのなかにヒントが詰め込まれているはずという仮説で記事を読み漁り、イベントを聞きました。
たとえば、こちらのイベントはとても参考になりました。
私が応募したのは「ファンタジー小説部門」ですが、「エンタメ原作のつくりかた」の考えは活きるのではないか、と考えました。
「エンタメ原作部門」のエントリーがあるのは知っているけど、ファンタジーも広義にはエンタメであると拡大解釈し(ここは私の解釈)イベントを聞いて参考にしました。
この記事とイベントは一から終わりまで全部参考になったので、どれが特に、というのをあげるのは難しいのですが、強いてひとつあげるのであれば、
「なぜ」を繰り返して、筋の通った意表を突く作品をつくる
これになると思います。
このイベントでこう語られるからには、筋の通った意表を突く作品、そういう物語が求められているのではないか、と仮説を立てました。
物語としての面白さを追求するために、感覚でやるのではなくまずはなぜと深ぼってみること、はプロット作成や、推敲段階で取り組んでいました。
※あくまで一例となります。
(ちなみに、この「なぜなぜ」は、『鬼滅の刃』作者吾峠呼世晴先生も、ファンブック2巻の巻末で語られていて、当時の編集者(通称:なんでマン)に詰められたと書いてあります)
過去受賞作を参考にすること
私が調べたなかでは、過去ファンタジー部門は受賞作がありませんでした。
だから、どうしようかと悩みましたが、近い物語だとどうだろう。他の部門では、どういう作品が選ばれているのかを読んでいるうちに、2023年受賞の秋谷りんこさんの記事や、イベントに辿り着きました。
そのなかで、秋谷さんが語られていたのが、
【推敲で意識すること】
・ここで読者さんにどんな感情になってもらいたいかを意識する。その感情に誘導できるように調整する。
・↑そのために、文章の「ためと揺れ」を意識する。映画を撮るようなイメージでカメラワークを考えて、五感を意識した、ゆっくり丁寧な「ため」のあとに、大きく「揺れ」を作ると、読者さんの感情を揺さぶりやすい。
きっと「読者視点」というものが求められているんだ!と思って、無意識下で行っていたものを意識下で推敲しようと思いました。
(下の記事で書きました)
他にもいろんなイベントレポートや、Xのスペースを聞いて、
こういうことが創作大賞には求められていそう、という仮説をいくつか作り上げて、作品を練って推敲しました。
自分の書きたい物語を創作大賞で望まれる形にするために取り組んだこと
余裕を持ってプロットを立て、執筆すること
これは創作大賞の存在を知った瞬間にスケジューリングをはじめました。
作品自体は、はやめに仕上げる。
推敲する時間、読者の反応を見る時間を作る。
最後に修正が聞くように、余裕を持つことを意識しました。
もとより私自身が、とても誤字脱字が多く、ケアレスミスも多い人間です。
どこかの賞で、応募に当たって気をつけたほうがいいいこととして、
「誤字脱字が多いのは、自分で読み返していない証拠になってしまうから、マイナスになる」と書かれていました。
これは、創作大賞にも言える可能性があるな、と思い、自分の特性的に加筆修正も考えると、はやめに仕上げたほうがいいとスケジューリングしました。
メディア賞をもらいたい出版社さんを限定して、
その求める作品像を読み込むこと
創作大賞がありがたいのは、求める作品像を提示してくださっていること。
なので、自分の作風に近い出版社さんはどこだろうとじっくり読みました。
これは、こちらのイベントレポートも読んで、後押しになりました。
この賞をとるぞって思っていいんだな、と思いました。
私の場合は、各出版社さんの求める作品像を読んだ時に、
自分の物語で大事にしたいことは、まず文春文庫さん、次にポプラ社さんの求める作品像と親和性が高いと思いました。
文春文庫さんは憧れの上橋菜穂子さんが『香君』を出されているところ、自分の作品を出すなら、もらわれたい。
だから、物語を推敲する際には、この求める作品像を読み込んで、観点をしぼって推敲しました。
【創作大賞で期待する作品像】
いずれの部門でも「キャラクターの魅力」は必須、さらにそれぞれ以下の点に期待しています。
===
読者が文句なしに作品世界に没入できる、色彩豊かな作品をお待ちしています。世界観や暮らしの描写を丁寧に、世界自体も主役であることを忘れずに描いて頂けたらと思います。
たとえば、ここから読み取れるのは、
作品世界に没入できる色彩を描くことができるのか
世界観や暮らしの描写を丁寧にできているのか
この観点です。
自分の物語を読み返した時に、「ここは暮らしの描写がわかりづらいな」と思ったら、彼らの生活を噛み砕いて表現を追加しましたし、「色彩が弱いな」と思えば色の表現のみならず、五感も含めて追記を行いました。
※ファンタジー世界の暮らしについては、なぜその暮らしなのかは、「なぜなぜ」ですでに深堀り済み。
以下記事が、実際の作品での試行錯誤。
また夫に草稿を読んでもらっていたので、「このふたつの観点で感想がほしい」と依頼して、意見を賜りました。
同じことを【期待する作品のイメージに近い作品】でも行いました。
【期待する作品のイメージに近い作品】
どんなジャンルでも、「その作品ならではのカタルシスがあること」が一番です。もしかしたら「売れているあの作品のような」という背伸びをした目標よりも、小説を読んで自分自身の心が湧き立った瞬間のことを思い出し、その興奮を因数分解して軸を定め、構成を練るほうが面白い作品への近道になるかもしれません。
これを読んで、「売れているあの作品のような」という背伸びを自分がしていることに気付かされました。
なので、次に大事にした観点は、
カタルシスがあること
興奮を因数分解にした軸を定めること
というものでした。
拙作のなかでは、それぞれ読んだ時のカタルシスや静かな興奮があるような構造を(自分なりに……)設定しています。
Tales公開後に読了率をモニタリングすること
どのイベントか忘れてしまって引用ができないのですが、Talesが正式リリースした時のイベントで編集長の荻原さんが「読了率を参考にして改稿するのもひとつ」とおっしゃっていました。
読了率のアルゴリズムについては、私もさんざんX上で検討しましたが(考えるのが好きなので)、こちらも公開されていない以上わかりません。
全体読了率のことでもいろいろなことがnoteやX上で言われていましたし、PVとの因果関係についても言われていたのですが、正直わからない。
けれど、そこに一話一話で異なる数字がある。
中身はわからないけど、参考にしてみたほうがポジティブ。
数字が下がっていることを言い訳するのはやめる。
確実に読了率が下がっている話があるのだから、
それはきっと読者にとって読みにくい話だと仮説を立ててみよう。
そう思って、読了率が下がっている話は、大幅に改稿しました。
文章削ったり足したり、修正したり、一文区切ってみたり、改行を入れてみたり……そんなふうに工夫すると、実際に読了率が上がったので、方向性はまちがっていなかったと思います。
(読了率がどういうものなのかは、数字の意味が気になる私は気になっています。いつか知りたい……!)
おわりに
ここまで書きましたが、これはあくまで私の取り組みです。
なぜ選考に通ったのか、明確な理由は公式ではありません。
ですが、振り返った内容が、どなたかの役に立ったらよいなと思っています。
現在最終選考が行われているなかだと思いますが、過去の創作大賞の流れを受賞者の方々からの記事から読み取るに、最終選考通過の連絡が来るのは9月末から10月頭のようなので、毎日メール通知にどきどきしています。
落ちた時は、こうしよう!と決めている4つの行動を取りたい思います!
行動療法!行動療法!!
長い文章でした。お読みいただきまして、ありがとうございました。
※20251101追記
おかげさまで、中間選考通過に加えて、ファンタジー小説部門で入選いたしました。それに伴って、タイトル追記変更しております。
変更前:振り返り|中間選考通過作品で取り組んだこと
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