第3話 ゴルフが繋いでくれた縁 ~あの日交換したLINE~
EさんとLINEを交換したのは、ラウンドが終わった帰り際だった。
家に帰る途中、私はEさんにメッセージを送った。
「今日は楽しかったです。日曜日ならだいたい大丈夫なので、また機会があったらお願いします。」
するとEさんからも、
「今日はありがとうございました。またよろしくお願いします。」
と返事が来た。
特別なやり取りではない。一緒にラウンドした人同士の普通の挨拶だった。
ちなみに、この時Eさんは既婚者だった。
だから私自身、特別な感情があったわけではない。
一人予約で知り合ったゴルフ仲間。
そのくらいの認識だったと思う。
それから一週間か二週間ほど経った頃だった。
EさんからLINEが届いた。「○月○日の日曜日、ゴルフ行きませんか?」
正直少し嬉しかった。
一人予約で出会た人から誘われることはあまりなかったからだ。
もちろん返事は決まっていた。
「行きましょう。」
こうして私たちは二度目のラウンドをすることになった。
場所は私が選んだ。
Eさんはまだゴルフを始めて間もなかったので、比較的回りやすい初心者向けのコースにした。
するとEさんから、
「旦那の車で行きます!」
と返事が来た。
今思えば、その一言もEさんらしかった。
変に隠したり気を遣ったりしない。
思ったことをそのまま話す。そんな明るさがあった。
その時の私は、ただゴルフ仲間ともう一度ラウンドする。
本当にそれくらいにしか思っていなかった。
当日、私は少し早めにゴルフ場へ着いていた。
そのゴルフ場はチェックインの方法が少し特殊だったので、受付の前で待つことにした。
しばらくするとEさんがやってきた。
そこで少し驚いた。
今までゴルフウェア姿しか見たことがなかったからだ。
普段の服装はまったく知らなかった。
ゴルフ場では元気いっぱいで活発な印象だったが、その日のEさんは少し違って見えた。
どちらかというと落ち着いた雰囲気で、上品な奥様という感じだった。
思わず、
「あ、いい感じの人だな」
と思ったのを今でも覚えている。
もちろん、その時は特別な感情があったわけではない。
ただ、一人予約でたまたま出会った人の普段とは違う一面を見て、少し印象が変わったのは確かだった。
そんなことを思いながら、その日二度目のラウンドが始まった。Eさんの印象は相変わらずだった。
とにかく元気がいい。
そしてドライバーは相変わらず豪快だった。
小柄な体からは想像できないようなスイングで、気持ちよく振り抜く。
ティーショットを見るたびに、
「本当に始めたばかりなのかな」
と思っていた。
ラウンド中も普通にゴルフを楽しんだ。
昼食の時も、一度一緒に回っていることもあって前回より自然に話せていたと思う。
仕事のこと。
ゴルフのこと。
そんな他愛もない話をしていた。
特別な出来事があったわけではない。
ドラマのような展開があったわけでもない。
ただ純粋に楽しい一日だった。
そしてラウンドが終わり、またそれぞれ帰路についた。その時の私はまだ気付いていなかった。
この日から少しずつ、一緒にゴルフへ行く機会が増えていくことを。
その日のラウンドも楽しく終わった。
そして気が付くと、また次の予定を決めていた。
前回は初心者でも回りやすいコースを選んだ。
でも今回は少し違う。
もう少し普通のゴルフ場で回ってみようという話になった。
Eさんは前回、旦那さんの車を借りて来ていた。
そのため今回は、
「じゃあ迎えに行きますよ」
という話になった。
今思えば少し不思議だ。
一人予約で知り合っただけの相手なのに、気が付けば次の予定を立てている。
しかも車で一緒にゴルフ場へ向かうことになっている。
もちろんその時は深く考えていなかった。
ただ純粋にゴルフ仲間として気が合ったのだと思う。
それにEさんは話していて楽しかった。
明るくて、元気で、何よりゴルフを楽しんでいた。
だからまた一緒に行こうと思えたのかもしれない。
そして迎えに行く当日の朝。
私は少しだけ緊張していた。
ゴルフ場で会うのとは少し違う。
車で迎えに行って、一緒にゴルフ場へ向かう。
今までにはなかった状況だったからだ。
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