タヒチを離れるはずの日に、彼と出会いました
【第1章:すべての始まり】
彼との出会い
私が彼と出会ったのは、タヒチに赴任して3年目。
契約更新をせず、ニューカレドニアへ仕事で行くことが決まっていた時でした。
あと1ヶ月でタヒチを離れる、そんなタイミングで友人の誕生日パーティーに誘われたのです。
そして、そこで彼と出会いました。
最初、彼は私に彼氏がいると思っていたそうです。
隣に座っていたY君を見てそう勘違いしたらしく、彼に「君の彼女、可愛いね」と話しかけたのがきっかけでした。
ちなみにY君はゲイで、「彼女は独身だからプッシュしたら?」と返したそうです。
そんな流れで彼は私に話しかけてきましたが、正直なところ第一印象はまったくタイプではなく、私は笑顔で軽く受け流していました。
でも、よく見ると彼は一生懸命に英語で話しかけてくる。
言葉を選びながら、なんとか会話を続けようとしている姿が少しずつ気になり始めました。
どうせ今夜限りだし、楽しめばいいか。
そう思って時間を過ごしていた頃、私は彼に
「来月タヒチを離れるので、今夜でお別れです」と伝えました。
すると彼は、「それでもいいから友達になりたい」と言いました。
さらに、「ニューカレドニアから戻ってくる可能性はないの?」と。
確かに、3ヶ月の試用期間があるので、その先はどうなるか分からない。
そう思った瞬間、少しだけ未来が揺らぎました。

彼と話しているうちに、最初は気にならなかったことが逆に魅力に変わっていきました。
見た目のタイプではなかったけれど、会話しようとする姿勢や、
10歳年上という安心感。
今まで年下とばかり付き合ってきた私は、どこかで甘えたかったのかも。
さらに、当時13歳の息子がいると聞いて、それも安心材料になりました。
年齢的に自分の子供を持つことは難しいと感じていたので、
子持ちの男性と付き合うという選択に、どこか現実味を感じました。
そして、連絡先を交換しました。
ところが、この後思わぬ展開になります。
ニューカレドニアで働くはずだった会社が、まさかのブラック企業。
内定を取り消す際には裁判の話まで出てきて、一時は日本に帰ろうかと本気で考えました。
なんとか問題は解決し、「それならタヒチに残ろう」と即決。
だけど、今度は住む場所がない。
すでに部屋は解約済みで、引き渡しも決まっていたし。
その時、私はかなり焦っていました。マジで焦ってた。
そして、普段の自分なら絶対にしないことをします。
彼に唐突に連絡をしたのです。
「タヒチに残ることになりました。もしよければ、お付き合いもできます。ただ…一緒に住むことは可能でしょうか?」
今思えば、とんでもない話です。
でもこの時は、とにかくタヒチに残りたかった。
こうして彼と息子くんの了承を得て、私はワンルームの部屋に住むことになりました。いわゆる“押しかけ女房”です。(笑)
今こうして振り返ると、自分の図々しさに驚きます。
でも、この時はまだ知りませんでした。
ここから先の生活が、想像以上に大変になることを。
(つづく)
気になる方は第2章の記事もご覧くださいね♪
