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【AIとことん考察ラボ】RPAがゴミになる? CoworkとClaude in Chrome連携によるPC作業のフルオートメーション化がもたらす世界

毎度、rorosukeです。
AI使ってますか?

先日、CoworkとClaude in Chromeの連携(現在リサーチプレビュー中)を試した結果が、めちゃ衝撃的でした。

現在、「AIが記事(原稿)を書く」なんて当たり前になっていますが、
CoworkとClaude in Chromeの連携の真骨頂は、そこから先です。

なんと、Webブラウザ上でnoteを直接操作して、下書き入力まで行えました。その光景は、さながら透明人間が原稿を打ち込んでいるかのようです。

戦慄が走りました!

詳しくは、次の記事でご確認ください。

「へー、そんなことができるのか? それは、まあすごいかも…」

いやいやいや、これはほんの一例です。
そして、もう1つ加えるなら

RPAをゴミにするポテンシャルを秘めている

と思います。

そこで本記事では、CoworkとClaude in Chrome連携の先にどんな世界が待っているのかと、RPAの今後について考察してみます。

なお「CoworkとClaude in Chromeの連携」という言葉は長いので、ここからは、「AIオペレーター」(AIによるPCの操縦)
と表現させていただきます。

それでは行ってみましょう!


AIオペレーターにできること:事例集

CoworkとClaude in Chrome連携=AIオペレーターは、これまで人間がコツコツこなしてきたオフィス業務を、自然言語の指示一発で実行できます。たとえばこんな事例です。

① Webページの定点観測と変化レポート
競合サイトや官公庁のお知らせページを定期的にチェックし、前回との変化を検知して報告します。「何が変わったか」を言葉で判断して教えてくれるので、毎朝担当者が目で確認して回る必要がなくなります。

② Webフォームへの定型入力・送信
申請書類のWebフォームや社内システムの登録画面に、必要事項を自動で入力して送信します。繰り返し発生する定型入力作業を、そのままAIオペレーターに任せることができます。

③ メールの内容判断・振り分け・返信下書き作成
受信メールをAIが読み、「クレーム」「見積依頼」「単なる問い合わせ」などと内容を判断して、担当者への転送や返信の下書きを自動作成します。件名だけでなく文面の意味を読んで判断するため、これまで人間が目を通す必要があった作業を代行できます。

④ PDF・帳票の読み取りとExcelへの転記 請求書や納品書などのPDFを読み取り、必要な項目(金額・取引先・日付など)を抽出してExcelに転記します。フォーマットが多少異なる帳票でも内容を理解して抽出できるため、手入力の手間と入力ミスをまとめて解消できます。

⑤ 複数サイトの情報収集・比較・レポート作成
複数のWebサイトを巡回して価格・在庫・新着情報を収集し、ExcelやWord文書にまとめてレポートを自動生成します。「先週から変動があったものだけ抜き出して」といった条件も、そのまま日本語で指示するだけで対応できます。

⑥ 他のAIツールへの指示と結果の回収 ChatGPTや画像生成AIなど他のAIサービスをブラウザで直接操作し、プロンプトの入力から結果の取得まで自動で行います。AIが別のAIに仕事を振り、その結果を受け取って次の処理につなげることができます。

⑦ 複数サービスにまたがる横断集計・管理
複数の異なるWebサービスやシステムの管理画面を巡回し、それぞれのデータをひとつのExcelにまとめます。情報の更新や登録といった管理作業も、ブラウザ操作として対応できます。「今週の全データをまとめて」と言うだけで十分です。

⑧ 上記すべてをスケジュール自動実行
①〜⑦のどの作業も、スケジューリング機能と組み合わせることで深夜・休日を問わず自動で動かすことができます。「毎朝8時に情報収集してレポートを作成」「月末に全データを集計して報告書を作る」といった設定を一度しておけば、あとは勝手に動き続けます。



ただし現時点では「ここまで」

とは言え、AIオペレーターはまだ発展途上。
「できないこと」っていうのがあります。

たとえばメールの送信
③で「返信の下書きを作る」とお伝えしましたが、現時点では下書き作成まで。実際に送信ボタンを押すのは、人間の確認が必要です。「AIが勝手に送信する」状態にはなっていません。

同じく、Gmailのフォルダ(ラベル)作成や自動振り分けも、現状では対応できていません。「クレームをこのフォルダに移して」という操作は、まだ人間がやる必要があります。

また、パスワードの入力やクレジットカード番号の入力は、セキュリティ上の理由から行いません。ログイン済みのブラウザが前提です。CAPTCHA(ロボット確認)も、人間でないと突破できない仕組みですので、そこで止まります。

これらは
「今後できるようになる可能性がある」ものと、
「セキュリティ上、やらせるべきではない」ものが混在しています。
いずれにしても、現時点では「全自動」とまでは行かず
「ほぼ自動、確認は人間」という運用になっています。

それでも、これだけのことができる。
これが今のAIオペレーターの現在地です。



これってもしや…

さて、ここで種明かし。

①〜⑧でご紹介した事例、見覚えはありません? 
オフィス勤務の方なら「あれれ」と思ったはずです。

実をいうと、それらは今現在、RPAというシステムが担っている仕事だったりします。

RPAとは、

PCの操作手順をシナリオ化して、その通りに操作するソフトウェア

のことです。

人間がデスクトップやアプリやWebサイトで行う操作を「シナリオ」として作成し、これを再生することで同じ操作を自動的に繰り返し行うことができます。

小規模なものは「マクロ機能」と呼ばれることもあります。

得意なのは、毎日同じ手順で行う定型作業です。「ルールが明確で、判断が不要な」作業を、淡々とこなしてくれる便利な補助ツールと言えます。

RPAを導入している企業というのは、めちゃくちゃ多いです。なぜかというと、人件費が抑えられるからです。ご存じのとおり、企業にとって一番大きいのが人件費。RPAのベンダーもここを強みに、がんがん導入をあっせんしています。もはや、オフィスはRPAによって支えられていると言ってもいいかと思います。

で、最終的に何が言いたいかというと、それは・・・



RPAにとってAIオペレーターは黒船だ

現状RPAが行っていた作業の多くを、AIオペレーターができる、という事実です。そう考えると、

RPA vs. AIオペレーター

という対立構造が見えてきます。つまり、ここで本記事のタイトルにつながります。

RPAがゴミになる?

かなり過激ですが、とはいえ、これを断言するには「根拠」(エビデンス)が必要です。RPAのどこがAIオペレーターに劣っているのか。いわゆる、

RPAの致命的な弱点

です。

その1:判断ができない

RPAが動けるのは「ルールが明確な世界」だけです。メールを受け取って「これはクレームか、問い合わせか」を判断する。請求書を見て「この金額は正常か、異常か」を判断する。そういった「人間なら一瞬でやること」が、RPAにはできません。

ビジネスの現場は、判断の連続です。完全に定型化できる業務というのは、思っているより少ないものです。RPAを導入した企業の多くが
「あれれ? 自動化できる範囲は、思ったより狭かった」
という感想を持つのは、そこに理由があります。

その2:変化に弱い

Webサイトのボタンの位置が変わる。システムのUIがアップデートされる。帳票のフォーマットが変わる。よくある話です。
するとどうなるか?

それだけで、RPAは止まります。

そのたびにシナリオの修正が必要で、社内でできる人間がいなければエンジニアに依頼せざるをえません。「自動化したはずなのに、維持コストがけっこうかかる」という皮肉な状況、ありますよね?

その3:AIを呼べない

2026年時点では、最も致命的な欠点かも…。

生成AIの能力を業務に取り込もうとしたとき、RPAはその入口に立てません。RPAは、あくまでも「決まった手順を愚直に実行するだけのロボット」であって、AIではないからです。AIを連携させようとしたときには、別途API連携の開発が必要になります。

それに対して、AIオペレーターは、AIそのものです。判断も生成も操作も、「できる」のが前提なので、付け焼刃では太刀打ちできません。

しかもやたら高価

RPAの導入形態はクラウド型・デスクトップ型・サーバー型の3種類に分かれますが、クラウド型で10〜50万円、デスクトップ型で50〜100万円、サーバー型になると100〜1,000万円規模が初期費用の相場です。

実際のところ、これに見合うだけの仕事をさせている企業は、ほとんどないと私は考えています。深夜に処理して朝にはできている…すばらしい! と満足しているのは上層部だけというのが実態だったりします。

導入したら終わりではありません。社内にRPAを扱えるエンジニアがいなければ、外部に保守を依頼するコストも発生します。

RPAって便利なところもありますが、それだけのお金をつぎ込むなら、システム組んだほうがよくね? と思うこと多いです(笑)。



だったら現実問題AIオペレーターはRPAをどれくらい代替できる?

いけないいけない。
少しばかりディスってしまったかもしれませんが、

じゃあ、AIオペレーターさんとやら。
RPAが行っている作業のどれくらい、現時点で代替できるっていうんだい?

いきなり反撃をくらってしまいました(笑)。

正直に言うと、今の段階で「すべて」とはいきません。
比較するとこうなります。

用途,RPA,AIオペレーター
決まった手順の単純繰り返し,◎,○
複数サービスのデータ橋渡し,○(要構築),○(プロンプト次第)
画面変更への対応,×,○
内容の判断が必要な処理,×,◎
AIとの連携・AI呼び出し,×,◎
導入コスト,高,低
安定性・信頼性,高,発展途上
RPAとAIぺレーターの比較

現時点では、単純な定型繰り返しの安定性という点ではRPAのほうが上です。AIオペレーターは複雑な画面で試行錯誤が発生することもあり、まだ発展途上です。

ただ、この差は今後急速に縮まっていくことは明白です。

AIそのものが進化するたびに、AIオペレーターの能力も自動的に底上げされます。RPAは改修しなければ賢くなりませんが、AIオペレーターはモデルが更新されるだけで賢くなっていくからです。

これが長期的には、決定的な差となっていくはずです。



RPAの反撃ののろし

ここまでの流れを見ると、RPAの分が悪い感じですが、必ずしも性能が上だから生き残るわけではありません。また、RPAが成長しないってこともありません。クレバーなベンダーであれば常に先を見て行動しています。

実際の動きです。

現在、主要なRPAベンダーはAIとの統合を積極的に進めています。RPAが「手足」として動き、AIが「判断する脳」として組み合わさる「インテリジェントオートメーション」という概念です。

理念としては、AIオペレーターと同じ場所を目指しています。

ただ問題は、そこに至るコストです。
AIを組み込んだRPAは、従来のRPAより高価になります。導入には専門のエンジニアが必要で、保守体制も求められます。大企業や医療・金融のような厳格なセキュリティ要件がある業界では、そのコストを払う合理性はあるかもしれません。

しかし中小企業にとってはどうか。

プロンプトを書くだけで動くAIオペレーターが、サブスクリプション内で使えるとしたら、高価なRPAを選ぶ理由を説明するのが難しいのではないでしょうか?



AIオペレーターに立ちはだかるもの

ここまで読むと「もうだめだ。RPAはもう終わりだ」という印象を受けるかもしれませんが、そう単純なものでもありません。
それはどういうことか…

RPAのテリトリーの中に、AIオペレーターがすぐには超えられない3つの壁があるからです。

1:セキュリティの壁

実務でまず直面するのがセキュリティです。
AIオペレーターはブラウザ経由で外部サービスにアクセスするため、機密情報や顧客データが外部を経由するリスクがあります。

金融・医療・官公庁など、厳格な環境ではこのリスクを許容できません。閉じた社内ネットワークで完結するRPAには、この点で依然として優位性があります。

また、AIオペレーターはパスワードや口座番号などの機密情報を扱えず、ログイン操作もユーザーの事前ログインが前提です。社内システムへのログインまで含めて自動化できるRPAと比べると、「完全自動化」という点では一歩及びません。

2:監査の追跡可能性

RPAは、どの手順で何を実行したかを正確にログとして残します。コンプライアンスが厳しい業務では、その再現性と証跡が求められます。
AIオペレーターは「判断できる」反面、その判断の根拠を細かく記録する仕組みがまだ整っていません。「なぜその結果になったか」を後から証明しなければならない業務には向いていません。
物事には単純なことのほうが求められることも多いものです。

3:信頼性の担保の問題

RPAは同じ手順を完全に同じように繰り返します。
つまり、ブレがありません。ブレを許容しないことは一種の強みになることもあります。
一方、AIオペレーターは「理解して動く」からこそ、まれに想定外の動きをすることがあります。金額の計算や法的書類の処理など、1ミスも許されない業務は、まだRPAの確実性のほうが求められることになります。

おそらく、高価な専用システムとしてのRPAは、こういったニッチな部分で生き続けることになるかと思われます。ただ、それは「成長」というより「生き残り」という文脈になるかと思います。



結論:RPAはしにましぇん…でも

RPAはゴミになる?
否!
今も多くの現場で動いていて、価値を出しています。

ただ、その価値が発揮できる領域は、着実に狭まっていくと思います。

AIオペレーターはまだ生まれたばかりのベビーです。CoworkとClaude in Chromeの連携も今はリサーチプレビュー中なのです。

実際、複雑な操作を任せると試行錯誤することもありますし、「できないこと」もあります。メールを下書きまでは作れても、送信ボタンは自分では押してくれません。人間が介在しないと先に進まないシーンってのもたくさんあります。

しかし、その進化の速度を見ていると、2年後・3年後にどうなっているかは想像できません。

RPAがたどり着けなかった「判断できる自動化」を、AIオペレーターはすでに部分的ではありますが実現しちゃっています。AIが進化するたびに、その精度は上がり続けることが定められています。

特に企業内でシステム業務に携わっている人は、ここ2〜3年で起きる、RPAとAIオペレーターの変化にアンテナを張っておいたほうがよいかと思います。

以上。



AIエージェントという枠組み

AIオペレーターは、エージェントエンジニアリングという大きな流れの中の、オフィス業務特化型AIエージェントとも言えます。

プログラミング視点でのAIエージェントについては、こちらの記事もどうぞ。

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