復唱と議論の見える化
こちらの記事は、リンク先へのアンサー記事になります。要するに、「ややこしそうな議論を、どう感情を荒立てずに収めるか」というお題になります。
相互理解が議論を「優しく」するのに大切
この3週間余り、ややこしそうな議論を幾つか見ていて感じたのが、すれ違いな議論の多くで相互理解が足りないのかも、ということです。アレコレ熱心に話している最中は良いのですが、終わったあとに、Aさん・Bさんのそれぞれと話をすると、「そんな事を言っていましたっけ」「何だか結論が変わっているような・・・」ということが起きてしまっている。
それで、見ていると、二人ともにもちろん悪意はないのですよね。客観視できていないだけであって、私自身にも、そういった事が起きてしまっていることは間違いありません。
相互理解が進まない対話は、生産性があまり高くないですよね。
まずは基本の「復唱」から
議論を優しいものにするために、まずは復唱を意図的に使うのが大切なのかな、と思いました。本当に些細なことなのですが、これをすることで、ちゃんと聞けているというサインを明示的に出しやすくなりますし、お互いに話を合わせていこうという意志も高まってきます。
「優れたリーダーは、なぜ傾聴力を磨くのか?(林健太郎)」から、その手法を引用しますと、
復唱の種類① オウム返し ほぼ単語ひとつで返す、もっとも簡単な復唱です。「ここに来る前にコーヒーを飲んだんですよ」という相手に「コーヒー」って言うだけ。これは相手の言葉に間髪入れずに言うのがコツ。うまく入れると、相手は、「そうそう、コーヒー。それでね……」って、掛け合い漫才のように気持ちよく話してくれます。 よく、「単語レベルのオウム返しは、相手に失礼ではないのか?」と思う方がいますが、柔和な笑顔で復唱することで、言葉のキツさが緩和されますので、試してみてください。
復唱の種類② 「ですね」や「ですか」をつける復唱 オウム返しとほぼ同じ手法ですが、より丁寧な復唱の方法です。「ここに来る前にコーヒーを飲んだんですよ」という相手に「飲んだんですね」「コーヒーですね」と復唱します。
復唱の種類③ 要約する復唱 相手の言葉の主旨をくみ取る、少し高レベルな復唱です。長い説明をした相手の言葉を文字通り要約したり、「ここに来る前にコーヒーを飲んだんですよ」という相手に、「ひと休みしたかったんだね」とか「考えをまとめる時間だね」などと、意図を読み取ったりして返します。
私が普段、職場で使うのは、①のオウム返しが多いです。単にキーワードを返すだけではバリエーションが乏しくなりますので、「へー、コーヒー・・・」ですとか、「コーヒー、そうなんだ。」など、感嘆詞的なフレーズも入れて使っています。
③の要約になると、ついつい、相手の言葉を自分の言葉に置き換えたくなってしまいますが、人によって辞書はそれぞれなので、こちらの言い換え要約を聞いて、相手が「ちょっと違うんだよな」という顔をすることがありますので、最近はあまり使っていません。
オウム返しについても色々なnote記事がありますが、私は以下の記事が一番しっくりときました。なるほど、子育てにも有効ですね。
そこにプラスして「議論の見える化」
そこに加えて、最近に「そうか、ここが足りないのかも」と気づいたのが、「議論の流れを見えるようにする」ことです。
例えば、ちょっと小難しい内容の話を聞くとして、スライドや動画資料など、何もない状況で話を進めていくと、付いていけない場合が多いと思います。インタビューや対談動画でも、最近は「テロップ」が付くのが当たり前ですので、もはや、音声だけで対話を成り立たせるのは、今の時代、難しいんですよね。
そうすると、話している内容を箇条書きでもいいので、ホワイトボードや画面共有でメモをしていくなど、ちょっとした努力が必要になってきます。ひと昔前までは、ホワイトボードがよく使われているのを職場で見たのですが、最近は、あまり使われていないように感じます。
話の流れの「大見出し」だけでもいいですので、文字化・見える化するだけでも、話の分かりやすさがだいぶ向上するのを、この2週間あまりの実践で実感をしました。
まとめ 「ちょっとひと手間」で大きなリターン
復唱と見える化は、議論の場のパワーバランスをフラットにする効果があると思います。立場が上の人は復唱をすることで、「きちんと話を聞いているよ」という姿勢を明示できます。また、議論の流れだけでも文字化をすることで、すべての人の話が等しく扱われ、共有される感覚があります。
こういった「ひと手間」を重ねることで、「話はしたけど、いまいち、物事が進んだ感覚がしない」「色々お話はしたけれども、伝わらない」という事態を緩和でき、より納得感が高い話し合いを持つことができそうです。
そうすると、元の記事で課題に挙げていた感情面についても処理をしやすくなりそう、とも実感しています。感情の問題を感情面だけで扱おうとすると、難易度が高く感じますので、まずは相互理解をベースに、議論を見える化することで、少なくとも、「相手の言っていることが分からないのでイライラする」ということはなくなりそうです。言いっぱなしで、理解の確認まで出来ていない状況は避けたいですよね。
