フニャフニャ宇宙人⁉おじさん⁉ 近畿は微妙に違う「歩行者専用」の図柄
「(325の4) 歩行者等専用」の標識は「このおじさんはなんでこんなに体がゴムのようにフニャフニャなの?」「子供の誘拐犯」「宇宙人なのでは」「作画崩壊」と何かとネタにされることがある。しかし、それは日本全国で通用する話題でないことをご存じだろうか?実は、この図柄、設置地域、設置者、設置年代によって異なっているのである。この記事では、図柄のバリエーションについて取り上げる。

全国的に一番多い「フニャフニャ宇宙人」
「歩行者専用」の標識は大人と子供が手を繋いでいる絵柄なのだが、作画の品質について、色々言われることが多い。日本全国で一番良くみられるのは以下の「フニャフニャ宇宙人」の図柄である。

元々はきちんとした作画だったのではないかという噂も絶えないのだが、元の作画は警察庁が発行している「交通規制基準」や「交通の方法に関する教則」を参照すると分かる。これらの作画は、現在使われている上の作画とは異なるデザインとなっている。また、両者の作画も微妙に異なっている。国土交通省が発行する「道路標識一覧」では、微妙に異なるものの「交通規制基準」の図柄のほうに近い図柄が採用されている。
昔はもっとまともだった!?

過去はどういう図柄が使われていたのか、画像があまり鮮明ではないがうかがい知ることができる資料も掲載する。
1981年、宮城・石巻市の橋通り pic.twitter.com/z4dbn4hRqV
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2000年クリスマス前後の沼津、仲見世通り pic.twitter.com/ZYraqDXokg
— ちょっと昔の日本の景色bot (@japan80to00) February 16, 2023
「歩行者専用」標識の制定年は前述の通り1971年 (昭和46) 11月なのであるが、1970年代の歩行者天国の写真を確認すると、「歩行者専用」標識の作画は現在のものと異なり、「交通規制基準」に近い作画であることが確認できる。いつの頃から作画が変更されたかは不明だが、2020年代の現在では、当初の作画よりも崩れた作画になっていることは間違いないだろう。
自転車及び歩行者専用標識の図柄
参考までだが、「歩行者専用」標識よりも1年前の1970年 (昭和45) 8月に制定された「自転車及び歩行者専用」標識の図柄は、より小さな作画のため、輪郭の曲線が減らされ直線的な図柄で実装されている。

近畿地方で多い「まともな」図柄
ちなみに、規制標識の仕様は都道府県の公安委員会に任されており、「歩行者専用」のような複雑な図柄は都道府県、制作年、制作会社等により微妙なバリエーションがあることで知られている。

兵庫県では、警察庁が提供する図案よりもはっきりした輪郭の図柄となっている。 大阪でもこの図柄のほうがメジャーのようである。 京都、滋賀、和歌山ではこの図柄が半分~三分の一くらいの確率で見られる。 静岡でも古い標識の一部 (鉄板製) で見ることが出来る。

「フニャフニャ宇宙人」とは異なる「まともな」図柄

近畿では「自転車及び歩行者専用」の小さい図柄も詳細まで描かれていて「まとも」である。
菱屋町商店街のアーケード内に残る、鉄板製の古い規制標識。おそらく1980年代くらいのものだと思われる。警察庁の図柄と、今主流になっている「宇宙人」的な図柄との中間くらいの図柄となっている。

商店街制作では警察庁発行の標準図柄
公安委員会以外の、たとえば商店街などが作成する歩行者専用の図柄は、警察庁が発行している図柄に従っている。

警察庁発行の図柄になっている例

こちらはフニャフニャ宇宙人の図柄になっている
おまけ: 海外でも同じ図柄
「歩行者専用」の規制標識の図柄は1949年 (昭和24) に採択された国際連合道路標識 (国連標識)に含まれるもので、加盟国であるフランス、オランダ、オーストリア、スペイン、ドイツ、デンマーク、オーストリア、アラブ連合、カンボジア、タイ、イギリスなど、欧州を中心とする多くの国で採用されている。
出典: Comparison of European road signs (Wikipedia) - Footpath (Pedestrian only)

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