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【青ブラ文学部】一輪挿しの花|エッセイ


タイトル:一輪で咲く豊かさ

一輪挿しの花。

豪華な花束ではない。

たった一輪なのに、部屋の空気をふわりと変えてしまう不思議な力がある。

朝、カーテンを開ける。

窓から差し込む光が花びらを照らすと、その一輪は昨日より少しだけ違う表情を見せてくれる。

つぼみだった花が開いていたり、花びらの向きが変わっていたり。

小さな変化なのに、見つけるたびに心がやわらかくなる。

忙しい毎日の中では、「もっと」が口ぐせになりがちだ。

もっと時間がほしい。

もっとお金がほしい。

もっと広い部屋がほしい。

でも、一輪挿しの花を眺めていると、「これで十分」という気持ちも、ちゃんと心の中にあることに気づく。

たくさんあることが豊かさではなく、小さな幸せに気づけることも豊かさなのだと思う。

花は何も話さない。

それでも、「今日もお疲れさま」と静かに微笑みかけてくれているような気がする。

だから私は、一輪挿しの花が好きだ。

その一輪は、部屋を飾るためだけではない。

慌ただしい心に、小さな余白を咲かせてくれる存在なのだから。



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