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nakagomichika
【せりふ三題噺】おめでとう!|いちご.パジャマ.文鳥|ショートショート
タイトル:太陽の誕生日会
太陽には、誕生日がある。
一年に一度だけ。
その日は朝が少し遅くて、
空がやわらかい色になる。
世界中の生き物は、
知らないうちに準備をしている。
花は少しだけ早く咲き、
風は髪を整え、
鳥たちは歌を練習する。
でも、本当の主催者は別にいた。
文鳥たちだ。
小さな白い文鳥たちは、
夜の間に集まり、
太陽のための誕生日会を開く。
招待された者だけが参加できる。
その日、私は目を覚ました。
まだ眠い。
いちご柄のパジャマのまま、
窓を開ける。
すると、窓辺に文鳥がいた。
胸を張って、言う。
「招待状です」
小さなくちばしに挟まれていたのは、
黄金色の紙だった。
気づいたら、空を飛んでいた。
雲の上。
丸いテーブル。
いちごケーキ。
星のジュース。
文鳥たちが忙しそうに走っている。
中央には、まだ灯っていない太陽。
少しだけ眠そうだった。
司会の文鳥が羽を広げる。
「それでは!」
空が静かになる。
風が止まる。
みんなで声を合わせる。
「おめでとう!」
その瞬間。
太陽が、ぽっと灯った。
最初は小さく。
それから、
笑うみたいに明るくなる。
世界に朝が広がる。
山にも。
海にも。
誰かのカーテンの隙間にも。
文鳥たちは満足そうにうなずく。
帰る前、
一羽が私の肩に乗って言った。
「来年も来てね」
目が覚める。
部屋。
窓。
いつもの朝。
でも、机の上には、
いちごの香りが少しだけ残っていた。
了

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