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【青ブラ文学部】闇があるから光がある|エッセイ


タイトル:光の輪郭

闇があるから光がある。

そんな言葉を、子どもの頃はきれいごとだと思っていた。
光は光で、ただそこにあればいい。
わざわざ闇なんて、いらないじゃないかと。

私は、いわゆる優等生だった。
言われたことはきちんと守るし、
失敗もしないように気をつけていた。

まるで、心の中に
モーセの十戒でも刻まれているみたいに。

これをしてはいけない。
あれをしてはいけない。
正しくいなさい。

そんな声に従って、
まっすぐ歩いてきた。

けれど大人になると、
人の心はそんなに単純じゃないことに気づく。

迷うこともある。
弱くなることもある。
どうしようもなく暗い気持ちになる日もある。

そのたびに思う。

ああ、これが闇なのかもしれないと。

でも不思議なことに、
闇を知ったあとに見る光は、
前よりもずっと輝いて見える。

当たり前だった日常。
誰かの優しさ。
何気ない朝の光。

それらが、
少し特別なものに変わる。

闇があるから光がある。

今なら、その言葉の意味が
ほんの少しだけ分かる気がする。

光は、
闇に縁取られているからこそ、
こんなにも輝くのだ。



*下記企画に参加させて頂きました


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