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【風まかせ文芸部】途中|エッセイ


タイトル:途中という居場所

途中にいると、少し不安になる。

まだ終わっていない。
かといって、始まりでもない。

どこにも属していないような、
曖昧な場所。

そんなとき、人は理由を探す。

「今はこれでいい」
「そのうちなんとかなる」

正当化、という言葉が浮かぶ。

どこか後ろめたさを隠すようで、
少しだけ居心地が悪い。

でも、考えてみる。

途中であることは、
本当にいけないことなのだろうか。

世の中には、
はっきりとは語られない
暗黙のルールがある。

早く決めること。
ちゃんと形にすること。
迷わないこと。

それに当てはまらないと、
どこか遅れている気がしてしまう。

けれど、本当は。

途中で立ち止まっている時間にも、
意味があるのだと思う。

考え直したり、
遠回りしたり、
まだ見えていないものを探したり。

それは、ただの停滞ではなく、
動いている別のかたちなのかもしれない。

途中にいることを、
無理に正当化しなくてもいい。

そのまま、途中でいればいい。

名前のつかない時間の中で、
少しずつ自分の輪郭が整っていく。

終わりを急がなくても、
ちゃんと進んでいることもある。

途中は、未完成ではなく、
変化の最中なのだと思う。



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