日記 │ たぶん、今だけの熱量。だけど。
苛立ちとともに、化粧水を頬に叩き込む。保湿ほどむだな時間はない。
つい先週まで、そう思っていた。
こんなことをしてるひまがあったら、1文字でも多く書きたい──。
けれどもここ数日は、ていねいに化粧水を染み込ませている。買ったまま使っていなかったパックも引っ張りだしてきたし、髪を乾かす前に、べたつくから好きじゃないトリートメントも揉み込んでいる。
なんなら、その前に1時間もお風呂に浸かっていた。熱めのお湯につかるのは大好きだけど家だとなかなかできていなかったこと。
わたしが変わったのはひとえに、これらの行動に意味が生まれたからだった。
同じことを、同じ熱量で、フラットに続けることができない。
そんなわけでここ10年ほどは「月曜日から日曜日まで」を目安としたお題を設けている。
(もちろん、それすら飽きてぷつんと長期でやらなくなる時期もあるのだけれど)
この月曜日からは「美容」をテーマにした。
鏡を見て絶望したからだ。
卒入学式が近づいてきて、わたしは焦りを覚えた。
昨年、9月頃のわたしは、ウォーキングをがんばっていた。毎日1万歩、かならず歩くように気をつけていたのである。
きっかけは中間選考に残ったこと……ではなくって。
気軽にみんなの容姿をほめる人が、私にはいつも「◯◯さん可愛いよね」「◯◯さん細いよね」と同意を求めてくるだけだからだった。
それ自体にはものすごく同意していた。
けれども「わたし以外の全員」がほめられているのを見ていたら、なんとなく、自分が「可愛くなくて太っている」のかなあというニュアンスを感じてしまって。
でも事実だしなあと思い、そういうぐるぐるした思考にも苛立った。
「あーもう!」と、とりあえず痩せようと思ったのである。
でも、夫が帰ってくると同時にウォーキングに出て、とにかくたくさん歩いて。子どもの迎えもバスじゃなく30分歩いてみたり。
でも、そこまでしても、体重は落ちるどころか増える一方だった。
それだけではない。
創作大賞の結果が出たあと、ふっつりとやる気がなくなってしまった。
小説を書くこともしばらくできず、ぽっかり空いた時間を埋めるかのようになにか口に詰め込んでいた。苦いものを飲み込むみたいに。食べたいわけでもないのに止まらなくなったのである。
アイコンの画像は、去年撮った最新のものだけれど、このとき時点からさらに太ってしまっているのである。
このあたりの話はまたいつか書こうと思うけれど、普段なら細かいテーマを設けるところを、今週は「美容」という広いジャンルにしてみた。つまり、スキンケアやメイク、ファッション、ダイエットと、美容にまつわることを何でも深堀りしていこうという1週間なのだ。
はじめにやったのは、「あすけん」を再開することだった。
30歳のころ、このアプリのおかげで5ヵ月で12kg近く痩せられたことがある。「読書メーター」を再開した今月は毎日1~2冊読めているように、わたしの性格的には「見える化」「記録」がとても効果的なのだ。
やれば痩せられるとわかっていたけれど、自由に食べたい気持ちが勝って再開できなかった。
でも。
(いやいやいや、これはさすがにまずい)
なんとかアカウントを再開した。
月曜日から今日まで、目標カロリーを守って生活している。
さて、冒頭で書いた、きらいだった保湿をじっくりしているのはこのことがきっかけで「どうせなら美容をちょっとがんばろう」という目標……つまり意味ができたからだ。
長い時間お風呂に入るのも、温泉なら苦痛じゃないのだけれど、この時間をむしろ「読書」にあてることにしたらいくらでも入っていられた。
家事のなかでもっともきらいなお風呂そうじも、あすけんアプリの「運動」に加算できることに気づいたらすすんでやりはじめた。
どんなに重たくても、パソコンを持たずにカフェに行くことはなかったのに、薄い文庫本1冊を持って出かけた。長時間歩くためだ。
わたしが人生をたのしくするためには、とにかく意味が大切なのである。
この熱量がいつまで保つのかはわからない。
でも、短くてもきっと全力でがんばったことに意味がある。そんなことを思いながら自分を変えようと思っているところだ。
ちなみに、今日書いた日記はたぶん、だれの、何の役にも立たないものだと思う。
以前だったらきっと書かなかったであろうこういう日記も、「 #なんのはなしですか 」と書きたいがためにゆるく書けるようになった。
はじめは公開するときに勇気が必要だったのに、今はこうして勢いのままいくらでも書けるようになったのだった。
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