世界の解像度③月が高く輝くとき
※これは、2026年春の上弦の月の高さを、自然観察と天文学の視点から調査・確認した文章です。
世界の解像度③
見上げる首の角度が教えてくれたこと
—— 2026年春、上弦の月はいつもより高かった
春の三日月🌙は船底型。
私にはそれが微笑む口元のように見える。
その顔と目を合わせたくて、
春の夜は、窓を開けて月を探す。
三日月の本来の意味するところは、
新月から三日目の細い月の表象であるが、
四日目、五日目‥‥と半月🌓になる前の弓形をしている間は、
勝手ながら「三日月期間」として「三日月」と呼んでいる。

「三日月期間」は、上弦の月(半月)となる八日目で打ち切りだ。
とはいえ、半月は半月で固有の美しさがあるから、
それまでと同じように夜空を仰いで月を探す。
半分に満ちた月は、今どこに……
前回のその日(3/26)、空を探すと、それは思いの外、高い場所に光っていた。
──月って、こんなに高かったっけ。
首を後ろに大きく傾け、あごの先は天を指している。
それはほとんど天頂で、当然窓の内から見つけることはできなかった。
外に出て、天を仰ぐ。
それでやっと見える高さだった。
──夏至の太陽よりも高いんじゃない?
昔学校で習ったのかもしれないが、
悲しいかな、私は覚えていない。
というわけで、
世界の解像度シリーズ第3段は
「月の高度」を取り扱う。
上げよう、世界の解像度を。
磨こう、心のレンズを。
Ⅰ.月の軌道(白道)
月は、太陽と同じ道(黄道)を通るわけではない。
そこから5°傾いた軌道を描いて、地球のまわりを巡っている。

そのため──
同じ季節でも
月の高さは毎年少しずつ変わる
さらに、
地球の自転軸の傾き
月の軌道の傾き
これらが重なり合うことで、
月がとても高く昇る年が生まれる。
空は、毎年少しずつ違っている。
※約18.6年周期で変動
Ⅱ.2026年の春の月
国立天文台の暦Wikiに、解説が見つかった。
暦Wiki/月の出入りと南中/南中高度 - 国立天文台暦計算室
2026年の春分の頃の上弦の月は、かなり特別だった。
グラフを確認すると、南中高度は、80度を超えている。

これは、ほぼ天頂に触れる高さだ。
ちなみに、夏至の太陽の高さは、
およそ78度にとどまる。
私が「首が痛くなる程見上げた」3月26日の半月は、
本当に高い位置に昇っていたのだ。
Ⅲ.この冬の満月
そういえば、と思い出す。
この冬(2025年~2026年)の満月も、やけに高かった。
満月になるのは、
地球を挟んで太陽と月が真反対になる時。
だから、
夏(太陽が高いとき)は満月は低く、
冬(太陽が低いとき)は満月が高くなる、
という理屈はわかるのだが、
「それでも、なんか高すぎないか?」感じたのだ。
暦wikiで確認すると、下図のとおり。

あのとき感じた、
「高すぎないか」という感覚は、
気のせいではなかった。
身体は、ちゃんと世界を捉えていたのだ。
Ⅳ.次の満月は・・・?
上の図によると、今年の春分の頃の満月(望月)は
55°前後の高さになる。
先日の半月は天頂付近にあったけれど、
次の満月には55°あたりの高度になるとしたら、
日々少しずつ高度を下げていくように見えるだろうか。
次の満月は4月2日(木)。
春霞や曇天もあるため、
毎日思うように月を観察できるとは限らない。
けれど、高度がどのように変わっていくのか、
毎晩外に出て、この目で確認してみようと思う。
ボイスレターでも、このことに少し触れています。
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この記事に目をとめてくださって、ありがとうございます。そっと置かれた想いも、静かに受け取ります。