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そこに片岡義男さんはいました。

3月8日日曜日、東京・神田神保町のBooks&Cafe「PASSAGE bis!」で、僕が編集制作、出版した雑誌『クラクショN』〜片岡義男と僕らの夏。の出版記念パーティーを行いました。

この本を出版するためのクラウドファンディングを支援してくれた「読者」の方々、そしてこの本の制作に携わってくれた方々(ライター、カメラマン、広告主など)30人ほどに参加していただきました。

イベントのゲストとして片岡さんと縁の深い、三好礼子さん、柏秀樹さんをお招きし、お二人のトークショーも行いました。

三好礼子さんと柏秀樹さん。

参加者はそれぞれお一人で来られましたが、全員が“片岡義男さんへの想い”でつながっていました。最初はお互いがぽつりぽつりと話し始め、会が進むほどに会話の輪はとめどなく広がっていきました。

挨拶の中で、三好礼子さんが仰った言葉が印象的でした。

「わたし、いつも素っぴん。雑誌の撮影でもお化粧はしないんですよ。でも今日だけは、お化粧してきちゃいました。ほんと珍しいんです。アハハ」

それを聞いたときふと、
「ああ、礼子さんは片岡さんに会いに来たんだな」と思いました。

といっても、この会場に片岡さんが来られるわけではありません。
あくまで片岡さんを愛するファンによる、ファンのための集まりでした。

しかし僕は勝手ながら、礼子さんは片岡さんのために、ふだんはされないメイクをして来てくれたのだな、と感じたのです。

会の最後に参加者全員の記念撮影のとき、僕は「じゃあみなさんで、カタオカ、ヨシオ〜!と掛け声をお願いします」と言った。

そのとき確かに、片岡義男さんは僕らと同じ空間にいました。
みんなが、そう感じていました。

左から僕、作家の堀内貴和さん、柏秀樹さん、三好礼子さん

最後に、この日僕が受け取ったとってもサプライズなプレゼントのことを。

会には、片岡さんの“愛弟子”というべき、作家の堀内貴和さんがいらしてくれました。
会が終り、帰りぎわ、堀内さんが「そういえば、河西さんにあげようと思って」と一本の万年筆をくださったのです。

片岡義男さんから堀内貴和さんに贈られた万年筆No.22

モンブランが1960年代に販売した万年筆、「22」でした。
スリムでコンパクト、黒いボディにゴールドの装飾が施された、ヴィンテージな万年筆です。

「僕が初めての小説を出版したとき、片岡さんが記念にくださったもの。3本いただいたのだけど、その1本をよろしければ」と。

驚きとあまりの嬉しさで、言葉に詰まりました。
「え、え、ほんとに、いいんですか……」

片岡さんから堀内さんに贈られた万年筆を、僕がいただけるなんて、本当に信じられない思いでした。

このモンブランの万年筆は、僕の「一生の宝物」です。
言い尽くされたフレーズではありますが、本当にホントの意味で僕の「宝物」になりました。

堀内さん、礼子さん、柏さん、この会に集まってくださったみなさん、ありがとうございました。この「クラクショN」の出版に関わっていただいたすべての方、本を読んでくださったすべての方に、感謝します。

そして僕らの人生の大きな道標となり、想いをつないでくれた片岡義男さんに、心からお礼を申し上げます。

『クラクショN』vol.2 片岡義男と僕らの夏。は富士山マガジンサービスで購入できます。


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