「幸福な王子」オスカー・ワイルド
どんな本
広場に立てられた王子の像が、宝石でできた自分の目や体じゅうの金箔を、燕に頼んで貧しい人々に分け与えてしまう『幸福な王子』。若い学生が恋人にささげる赤いばらを、一羽のナイチンゲールが死をもって与えてやる『ナイチンゲールとばらの花』など、十九世紀イギリスの小説家オスカー・ワイルドが格調高い文章で綴った、献身的な人間愛と社会への諷刺にあふれる9編を収めた童話集。
感想
19世紀末フランスを中心に流行したデカダンス文学(退廃派)を代表するワイルドによる童話作人集。既存の道徳や社会の進歩を否定し、衰退・倒錯・刹那的な美を追求する作風で物悲しさが充満。いまどき無償の愛とか、自己犠牲とか、流行らないなんて……そんなことないぞ!
