わたしいきてる〜第8話 今からやっても間に合うかどうか VS ぴーちゃんのいのちはここで終わらない
手術室に向かうぴーちゃんを見送ってから、
どれほどの時間が経っただろう。
連絡したあと母が飛んできてくれて、
私は母とたわいもない話をして、手術の間の時間を過ごした。
ぴーちゃんのことをどれだけ案じたところで
私たちの力では何もできないこの時間が、本当にもどかしい。
ぴーちゃんに施してくれる医療を信じて、
『ぴーちゃんは絶対大丈夫』
と信じて、流れに身をまかせ、できれば手術をしていることすら忘れたかった。口が動いていないと先生のあの言葉がふと頭をよぎり、心臓が口から出そうになる。
【今からやっても正直、間に合うかどうか…】
思い出すたびにくらくらして、頭が真っ白になりそうになる。
私の心を察してか、母が口を開いた。
「ダメならもう終わってるよね、手術。まだやってるってことは、うまくいってるんだよ。」
昔から医療ドラマが大好きな私の母は、
そう言って私を慰めてくれた。
【もう頭蓋骨は一回目の手術で外してあって、外したままになってるはずなのに、かかっている時間は一回目の手術と同じか、それ以上…何が起きているんだろうか。でも、母が言うようにダメならもう終わってるはず。うまくいっているに違いない。うん。きっとそうに違いない。】
私は何度も心の中でつぶやいた。
【ぴーちゃんの人生はここで終わらない。】
不思議なことに、これだけはなぜか絶対的な確信があった。
午後3時半。
待合室のドアが開いた。
続く
