🌸経営未来手帳・第192号「なぜ、未来ビジョンは現在の意思決定を変えるのか」
🌸経営未来手帳・第192号「なぜ、未来ビジョンは現在の意思決定を変えるのか」
(執筆:安村明史/ビジネス能力開発株式会社)
■はじめに
「未来ビジョン実現の会」を始めて、1年以上経過しました。1か月で体重が10キロ減った方、3階級特進で執行役員になった方がいます。
中学校で1年生の生徒に行った結果では70%以上の生徒が、未来を意識し始めた、学習行動が変わった、とアンケートに書き、日本教育新聞に掲載されました。現在もその学校は「未来実現プロジェクト」を続けています。
しかし、ある方から「未来ビジョンの作り方が分からない」とのお話しをいただきましたので、今日は未来ビジョンの作り方について説明します。
■未来ビジョンはどこから来るのか
「ペイン」と「ゲイン」という考え方があります。
ペインとは、現状に感じている苦痛、不満、不安、避けたい状態を指します。
例えば体重が増えすぎたので、体重を減らしたいと思っている状態です。
ゲインとは、将来得たい成果、喜び、安心、望ましい状態です。
例えば収入を増やしたいと思っている状態です。
どちらも人は、ペインから離れたい力と、ゲインを得たい力の両方によって動機づけられます。この二つを明確にすることで、未来の状態が決まり、進む方向が生まれます。
ペインだけでは、人は一時的に逃避行動を取ることがあります。ゲインだけでも、願望のまま終わることがあります。そこで、ペインとゲインによって未来ビジョンを決定します。
例えば、体重が増え、健康に不安を感じることがペインです。健康を取り戻し、軽やかに仕事や生活を楽しめる状態がゲインです。
または、売上が伸びず、社員の将来に不安を感じることがペインです。社員が自律的に動き、安定した収益を生み出す組織になることがゲインです。
■原理
つまり、未来ビジョン実現の原理は、次の流れで説明できます。
現在のペインを認識すると同時に
→ 未来に得たいゲインを明確にする
→ 必要な行動変容を未来の状態として描く
→ その未来をあるべき姿の決定基準にする
→ 日々の行動の中にビジョンを落とし込む
大切なのは、未来ビジョンの最初から実現までの道筋をすべて決めようとしないことです。
ビジョンがかなわない人の多くは、現実と過程に意識を持ちすぎるからです。ダメな自分、意志の弱い自分、能力の低い自分、過去の自分に対するマイナスな意識が、未来を遠ざけます。
単純に、以前に比べ、「新たに○○な行動を毎日している自分」を未来ビジョンに設定してみましょう。
未来の自分が明確になると、現在の選択基準が変わります。
「楽かどうか」「失敗しないか」ではなく、
「その未来に近づく選択か」で判断するようになるからです。
■編集後記
私自身には、未来を「いつか得たいもの」として追いかけるのではなく、すでに受け取ったものとして感謝したとき、現実の動き方や環境、制約条件が変わったという体験がいくつもあります。
それがなぜ起きるのかを、私はまだ科学的に説明することはできません。
ただ、未来を不足の側から見るのか、すでに与えられたものとして見るのかによって、人の表情、言葉、判断、そして周囲との関係は変わります。
もしかすると、未来を受け取るとは、未来そのものを引き寄せることではなく、その未来にふさわしい現在の自分へと変わることなのかもしれません。
■今日の問いかけ
あなたの意識は変わらない過去に向いていますか。それとも、これから変えられる未来に向かっていますか?
■ネコのつぶやき
「ネコは反省より、今と未来に生きているのは確かだニャ」
■おわりに
未来ビジョン実現のワークの結果は不思議ですし、過去、私は否定的でした。しかし、やってみると、普段考えられないことがどんどん起きているようです。理屈だけでは説明できない部分もありますが、興味を持たれた方は一度試してみてください。
第4弾🌸「初めての方へ|目的別に読む3選」
https://note.com/quiet_gnu5848/n/n2dc0707c09b3
🌸経営未来手帳の編集長が選んだ40選はこちら
─経営者が未来を読むための“構造地図”
https://note.com/quiet_gnu5848/n/n3596a857d755
■感想をぜひお寄せください
yasumura@biz-noukai.com まで。必ずお返事いたします。
■次回7月19日予告
「なぜ、期待することで自分が求めていることが叶うのか」
■安村 明史 経営未来手帳
「疲れた経営者が、少し言葉を預けられる場所として。
―#経営者の深夜食堂」
組織・経営の相談役(静かに伴走する役割として)
■付録

