7月32日【風まかせ文芸部】
「あれ?明日、何日だった?」
「明日は7月32日だよ」
そう言って私は自分の口を手で押さえた
あ…マズイ
彼の方を見ると、不思議そうな顔をして
すこし、顔を上向けて考えている様だ
「なんの冗談?」
彼は笑う
「たまーに、変なこと言うな
世間知らずなとこあるよな、それがかわいいけど」
後ろから抱きしめられる
「体が冷えてるよ、いつも冷たい」
私は自分の心臓の音が鳴り響く気がして
すこし体がこわばる
私は無言のまま
彼は
「まぁ、いいや、大好きだから」
その言葉で、胸が痛む
あなたの腕に手をそえてなぞる
私も、大好きよ
一目惚れだったの
たまたま覗いたこの地球って惑星で
私はあなたを見つけたの
大好きよ
私がいた惑星では毎月、32日まであって
この地球とはちょっと違うみたい
あと、ここでは女の人が男の人食べないんだね
なんで好きなのに食べないんだろう
私、ずっと我慢してるんだよ
これ以上好きにならないように
「どうしたの?」
優しく首に顔を埋めてくる
彼の息がかかっても私は熱くなれない
私はゆっくり深呼吸をする
大好きよ
食べたいの、あなたを
私の惑星ではそれが最大の愛情表現
私は深呼吸をする
明日は私にとって、2回目の7月32日になる
熱い風にのって今回も参加しました
今回は少しSFっぽくできたかなぁ
よろしくお願いします
