足がつる人が続出した現場で見えたこと|運動中や日常に潜む“気分不良”との関係
はじめに(きっかけ)
3月初旬、とあるマラソン大会で救護の仕事に
入りました。
当日は気温が低く、午前中でも最高で10℃ほど。
ランナーにとっては、身体が温まるまでに
時間がかかる状況だろうなと思っていました。
レースが始まってすぐ、ある違和感に
気づきました。
「今年は去年に比べて足がつる人や
痛みを訴える人がやけに多くない…?」
もちろん、今年は昨年より参加者が
多かったことも影響しているとは思います。
ですが、それを踏まえても明らかに割合が高い…
実際に後から記録を確認しても
その印象は間違っていませんでした。
あのとき現場で起きていたことは
実は特別なケースではなく、
日常の中でも起こり得る“ある共通点”が
関係している可能性があります。
このようなスポーツの場面でなくても
足を攣った経験、あなたはありませんか?
足のつりと気分不良
足と一言で言っても部位は色々ありますね。
・ふくらはぎ
・ハムストリングス
・大腿四頭筋
・足底(足の裏)
そしてもう一つ。
この“足のトラブル”に続いて現場で
多かったのが”気分不良”です。
・吐き気
・気分の悪さ
・めまい
中には救急搬送となるケースもありました。
一見すると関係がなさそうな
「足のつり」と「気分不良」…
ポイントは「気づきにくさ」
冒頭でこの日の気温の話をしましたね。
午前中の最高気温は10℃ほど。
この寒さだと「喉の渇き」を
感じにくいと思いませんか?
実は寒い日のスポーツでは、
喉が渇かない脱水=隠れ脱水
に注意が必要です。
(スポーツ中でなくても、
日常生活でも注意してほしい話です)
この記事では、分子栄養学の視点から
足がつる理由と気分不良の原因について、
無料パートのこの記事で解説していきます。
ぜひ最後まで読んでみてください☺︎
※この記事は分子栄養学のカウンセラー資格を
取得した際の教科書と
医学書院 人体の構造と機能[2]生化学を
参考に執筆しています
🦵足がつる理由
先ほど述べた”隠れ脱水”というワード。
そもそも脱水は単に水分が不足している
状態だけでなく、ミネラル(電解質)の
バランスも崩れていることが多い状態です。
【不感蒸泄】
これは吐いた息や皮膚から自然に
蒸発する水分のことです。
特に寒い環境では、呼気からの水分ロスが
増えやすいといわれています。
【汗をかいた自覚がない】
寒い日は湿度が低く、汗をかいてもすぐに
蒸発してしまうため「汗をかいた」という
自覚が少なくなります。
また寒さによって血管が収縮し、
体の中心に血液が集まることで喉の渇きを
感じにくくなるともいわれています。
そのため、気づかないうちに水分不足が
進んでしまうのです。
つまり…
寒い日のマラソンは、
「脱水になりにくい」のではなく
「気づきにくい」だけなのです。

ミネラルはバランスが大切
特に注意してほしいのが
・Na(ナトリウム)
・K(カリウム)
・Mg(マグネシウム)
といったミネラルのバランスです。
NaとKは、体の中の水分バランスを
保つための大切なミネラルです。
簡単に説明すると、
Naは主に「血液の中」
Kは「細胞の中」に比較的多く存在しています。
このバランスによって、水分が細胞の
外と中を行き来しているわけです。
もしバランスが崩れると水分の分布が乱れ、
血液量のコントロールがうまく
いかなくなってしまいます。
またMg(マグネシウム)は体内の総量の
1/3が筋細胞内にあり、
筋肉の収縮や弛緩に関わる
重要なミネラルです。
これらNa、K、Mgのバランスが崩れると
・足がつりやすい
・筋肉痛や筋痙攣が起こりやすい
・疲労(だるさ)を感じやすい
といった症状が現れやすくなります。
筋肉は脳からの「電気信号」によって動いて
いるため、これらのミネラルが不足すると
その信号がうまく伝わらなくなって
しまうのが理由です。
その結果、筋肉が異常に収縮したまま
戻らなくなり「足がつる」という状態が
起こります。
実際に救護の現場で多かった症状とも
ほぼ一致しますね。
特に長時間の運動では、
汗とともに少しずつミネラルが失われます。
気付かないうちにバランスが崩れて
症状として現れてくるのです。

💧水分摂取は効率よく
こういった理由から寒い日は
「喉が渇いた」という感覚がなくても
意識して水分を摂る必要があります。
例えば、
・レースが始まる前に水を飲む
・給水所ではスポーツドリンクも飲む
・水とスポーツドリンクを交互に飲む
こうした工夫をすることで
足のトラブルや気分不良が起こる
リスクを下げられると考えます。
「足がつるだけ」と思っていても、
体の内側ではバランスの乱れが
起きているサインかもしれません。
番外編(私の経験)
スポーツ中ではないですが、
実は似たような経験があります。
夏に急に気分が悪くなり、
嘔吐してしまったことがありました。
夏といえば脱水が起こりやすい季節ですよね。
私は汗っかきなのでおそらく汗と共に
ミネラルと水分が減り、嘔吐によって一気に
全てのバランスが崩れたのでしょう。
この時腕の筋肉が痙攣し、
硬直するという症状を経験しました。
一見するとマラソンとは関係ないように
思えますが、体の中で起きていることは
同じです。
つまり、
水分やミネラルのバランスが崩れると
筋肉や体調に影響が出るということです。
このときは
「力を抜こうとしても抜けない」状態で自分の
体なのにコントロールできませんでした。
水分やミネラルのバランスが崩れる怖さを
身をもって実感した出来事でしたね…
(しかもこうなると口から水分摂取できない)
🧭次回予告
実はこのバランスの乱れは、
さらに重いトラブルにつながる可能性も
あります。
次回は
・ミネラルバランスの乱れ
・活性酸素と
スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)
・ミトコンドリアの働き
・抗酸化
といった視点からスポーツ中に
起こりうる健康トラブルについて
もう少し深く掘り下げていきます。
少し専門的な内容になっていますが、
より安全に運動を続けるためのヒントとして
まとめました。
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※次回は有料記事ですが、興味のある方は
ぜひ読んでいただけたら嬉しいです☺︎
