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野生生物の宝庫マダガスカルを巡る旅 ②

2025/Aug./5 TUE.


14時間超のロングフライトもCクラスは快適

寝た。と言っても、いくらフルフラットになるビジネスクラスのシートとは言え、シートはやや硬めだし、ピローはしっくりこず、何度も目覚めては寝返りを打つの繰り返しだった。あまりにも体が痛くなってきたのでシートを立てる。時計を見ると日本時間の8:30。なんだかんだ6時間は寝ていた事になる。そろそろ、パリ時間で動こう。日本とフランスとの時差は今は-7時間なので、現地時間の1:30となり嵌めている腕時計を調整する。

モニターの電源を入れ、フライトマップで現在地を確認すると、なんとグリーンランド上空を横断している最中。ベーリング海峡から北極点を経るコースかと思いきや、カナダの少し北を通過してきたらしい。残りのフライト時間はまだ4時間以上ある。さすがに長い。
まだ、周りも静かに寝ている人ばかり。キャビンクルーも呼ばない限りは来ないので、間食や飲み物はギャレーからご自由にどうぞ方式になっている。そこに置いてある飲み物はさすがワインなども充実しているが、その中に"お~いお茶"が置いてあったのでそれをいただく。また、間食用にフルーツやお菓子、カップヌードルまでが置いてあるが、ここから小さめの板チョコを頂戴する。美味しい。

その後、モニターで何となくスポーツ特集番組を観て過したが、到着の2時間程前になってテーブルが白い布で覆われた。2回目の機内食、朝食だ。まずはオレンジジュースをいただく。メインのチョイスもあったが、それほどお腹が減っていないので、コンチネンタルブレックファーストとし、パンの付け合わせはヨーグルトとフレッシュフルーツサラダのみ。そして、ブラックコーヒーで十分だ。
機はアイスランドを掠め、大西洋を横切り、アイルランド島とグレードブリテン島の上空を通過して行き、いよいよヨーロッパ大陸に差し掛かって、このフライトも終盤。
そして、14時間を超す超ロングフライトはようやく終わりを告げ、現地パリ時間の5:41、予定時刻よりも少し早くパリ、シャルル・ド・ゴール空港(CDG)の滑走路に着陸した。外はまだ暗いが、雨が降っている様子。

2年ぶりのパリ・CDG空港のラウンジ

飛行機を降り、ボーディングブリッジに差し掛かると渋滞している。と思ったら、ターミナルの入り口でパスポートチェックがあった。降機時にこれがあるとは珍しい。
さて、次の便までは4時間半も待つ必要がある。どうやって過ごそうか?ただ、まだ旅の序盤でもあるし、無駄な体力を使うのは避けるべく、ここはビジネスクラスの旅の特権を活かして、エールフランスの本拠地であるこの空港のラウンジでゆっくりと過ごそう。このため、フランスに入国する必要はなく、トランジットの案内に従って移動する。
今回、到着したのは第2ターミナル。ただ、世界に名だたるこの空港も拡張が進んでおり、第2ターミナルでもK、L、Mなどに分かれており、それぞれが普通の空港でいうターミナル程の規模があり、別のターミナルと呼んだ方がいいくらい。到着したのはその内のMだが、次の便を情報モニターで調べると同じMである。その乗り換え案内に従って進むが、他の人は出口や他のトランジット先に向かい、私の前後には誰もいなくなった。フランス語しか話さない係員に寄るセキュリティチェックを受け、出発ロビーに上がる。早朝だからハイブランドが並ぶ免税店はまだどこも開いておらず、ターミナル内も人が少なく、出発ゲートであるM48を覗くが、まだ搭乗開始の3時間前だからか誰もいない。
では、航空会社のラウンジに入るか。この空港にはちょうど2年前のスペイン旅行の際に奇しくも立ち寄った場所で、その際もエールフランスのラウンジを利用したのだが、それはシェンゲン区域内のラウンジだったので、違う場所だ。

チェックを受けて入ったラウンジは、さすがこの航空会社の本拠地だけあり、広々としており、休憩できるスペースが多くある。しかも朝の早い時間帯だからか人影もまばら。そこで、少し奥まったスペースまで行き、足を伸ばせるリクライニングシートに腰掛ける。これは快適。しかも充電スポットが完備されており、スマホ、モバイルバッテリーの充電にも困らない。
ここにはシャワールームがあるので、時間もたっぷりあることだしシャワーを浴びちゃおう。シャワールームは奥の方にあったが空いており、待つことなくすぐに利用できた。21時間ぶりのシャワーなのだが、さっぱりできて気持ち良い。また、歯ブラシなどのアメニティも置いてあり、歯磨きが出来たのも良かった。
そして、ラウンジのメインホールに戻ると、歯を磨いたばかりなのに、食べ物につい目がいってしまう。朝だからか、正直、大した物は置いてなくパン、フルーツ、チーズ、ハムなどだけでホットミールは無い。また、機内食を散々食べてきたので、それほどお腹が減っている訳ではないが、貧乏性なのでついついそれらを摘んでしまう。
さて、このラウンジ内にはクラランススパという場所があり、フェイシャスエステなるものを無料で受けることができる。その受付にはタッチパネルがあり、これで予約ができるのだが、女性は4コ―ス、男性は2コースあり、私はその内の"Skin energizer for men"というコースを選んだ。たった15分間のトリートメントなのだが無料なので使わない手はない。私が予約できた時間は9:10からなので、その時間になったら施術室へ。

その中はムーディーな照明で、落ち着くBGMが流れており、芳しい香りがする。施術してくれる黒人女性の言いなりになり、まずは靴を脱いで中央のベッドに仰向けに横たわる。フェイシャルエステと聞いていたのに、いきなり手にオイルを塗られマッサージから始まる。これが気持ちイイ。また、顔だけでなく軽く肩や、シャンプーキャップの上からヘッドマッサージもしてくれる。良き良き。顔にはいろいろな物が塗りたくられるが、どれもイイ匂いがするものだから、なんだか生唾がドンドン出てきて、何度も飲み込んでしまった。絶対、不思議がられたと思う。それにも関わらず、優しくマッサージを続けてくれる。とにかく、ただただ静かな時間が流れる最高に気持ち良い、極上の15分間であった。

アンタナナリボへまたロングフライト

スパが終われば、もう次の便の搭乗開始時間の9:35なので、このラウンジでの快適生活は終わり、M48ゲートに移動。このターミナルのゲートの案内はやたらデカくわかりやすい。

ゲート前には長い行列ができていたが、ここもZone分けの搭乗になっておりビジネスクラスはZone1なので優先搭乗を利用して、早めにAF934便に乗り込む。今回の機材は同じB777でも-200という機材。アブレストは同じ1-2-1で、事前予約しておいた4Aの窓際の席は何もかも先程の席と同じ。すごいデジャヴ感がする。違いと言えば、ファーストクラスの設定がなく、ビジネスクラスの領域が前方なので、私が座っている位置は翼にかからず、窓から見える景色が良くなった事くらいだろうか。そしてまた、アメニティ入りのポーチが配られ、また、ウェルカムドリンクでシャンパンを受け取る。更にはおしぼりも。全てデジャヴってる。
機は予定より少し遅れて10:54にタキシングを開始。そして、太陽の光が戻ってきたシャルル・ド・ゴール空港を離陸した。さぁ、これでようやく目的地である未知の世界、マダガスカルの首都アンタナナリボへと向かう。ここから更にまた10時間25分のロングフライトだ。わかってはいたが、さすがにマダガスカルは遠い。

離陸後、機窓から雲の切れ間によく知るパリの街並みが見えたが、その後はフランスの穀倉地帯、まだ雪を被るアルプス山脈、イタリアの街並みが次々と眼下に現れる。そして、蒼い地中海とイタリアの海岸都市を舐めるように通過して行く。なんだか、まるでヨーロッパ旅行をしているかの様。
しばらくすると機内食が提供され始めた。最初に出てくるパンの種類も豊富で迷ってしまう。素晴らしい前菜のプレートだが、食べるのと眼下の景色を見るので忙しい。しかも、かつて行ったことのあるカプリ島が見えた時は、食事そっちのけで、何枚も写真を撮ってしまった。
今回もしっかりしたメニューが配られ仔牛、鴨、魚介、ベジタリアンと4種が記載されていたが、今回は事前にWebでサーモンとシュリンプの魚介を選んである。洒落た前菜の後に出てきたそれは、オムレツ風でクリームソースがかかっており熱々でオイシイ。また、別に貰ったチーズのプレートもうまい。更にデザートの濃厚なバニラアイスクリームとブラックコーヒーで〆。満足のいくランチだった。
この航路は地中海を越え、アフリカ大陸の上をどんどん南下していくフライト。ただ、やはりどこの国の上空を飛ぶというのは選んでいるようで、地中海を大きく東に進み、エジプトから紅海上空を抜けて行く。

この異国間のフライトでも最近の機内エンタテインメントではたくさんある映画から日本語の物を選べるので助かる。その中から映画"ゼロ・グラビティ"を観てしまったのだが、飛行機という乗り物に乗っている時にこれはハラハラドキドキして心臓に良くなかった。そこでギャレーの飲み物コーナーからスプライトを取ってきて飲み少し落ちつく。先程、機内食を食べ過ぎてしまったもんだから、無理だったが、他にも様々なスナックやヌードルなどの軽食がギャレーに用意されており、自由に食べられる。変わった所ではガレットやチョコレート、サブレなどフランスのオシャレなお菓子も置いてあった。
時間を潰すにはガイドブックの熟読だ。今回、図書館から借りてきたのは地球の歩き方とロンリープラネットの最新版の2冊だが、それぞれ2019年発行と2020年発行で情報は少し古い。が、改めて、これらに目を通しこれから行く予定の場所の予習をする。
ただ、長いフライトなので、ほとんどの時間、リクライニングを倒してのんびりゴロゴロ過ごす。もちろんこのシートも完全フラットになり、横になってゆっくり休む事もできる。

到着まであと1時間15分を切った所で2回目の食事が振る舞われる。いつもの様に白いテーブルクロスは敷かれるが、軽食の様でワンプレート。ペンネパスタにマドレーヌ、そしてグレープフルーツといったシンプルな内容。まあ、悪くない。けど、今回の移動では食べた食べた。ラウンジで2回、それぞれのフライトで2回ずつ。常に満腹状態だったと言っても良い。

イヴァト国際空港に到着しアライバルビザを取得

パリからアンタナナリボまでも10時間以上とたっぷりあったが、フライトはようやく終盤でインド洋を渡り終えるとマダガスカル島に差し掛かる。上空から見下ろすと、既に辺りは真っ暗でほぼ見えないが、新興国らしい暗い電灯がポツポツ見える。そして、現地時間の22:20、定刻通りにマダガスカルの空の玄関であるアンタナナリボのイヴァト国際空港に着陸した。
今回の旅程ではパリでの一回乗り換えのみだったが、合計30時間も掛けた長旅だったので、ビジネスクラスと言えどもかなり疲れた。ちなみにフランスとの時差は+1時間であり、日本との時差は-6時間。つまり、日本ではもう翌日の朝4:00を過ぎており、どうりでさっきから超眠いはずだ。

機体を降り、少し伸びをしてから、入国審査場へと向かう。なんでも、コロナ禍の2021年12月に完成した新ターミナルビルらしく、大きな電光広告やエスカレーターもあって、最近の国際空港という感じで、想像していたよりずっとキレイ。
日本人のマダガスカルへの観光目的の入国にはビザがいる。ただ、新興国にありがちな形で、この空港でも取れる。つまりは、ビザと言いながら観光客からお金を徴収しているだけ。ちなみに在日マダガスカル大使館であらかじめビザを取っておく手もあったが、手続きがかなり面倒で、写真は必要だし、今時、現金書留での送付だし、パスポートはレターパックでのやりとりが必要となっている。また、それにかかる時間も最短12営業日とある。このため私はスルーし、現地の空港でも取れるアライバルビザを取得する事にした。
入国審査と思われる場所に着くと、ビザ無しの人はこちらと案内されたので、そのパーテーションを進む。アライバルビザを申請するカウンターは少なく行列ができる事もある様だが、ビジネスクラスの特権で早目にここに着いたので、すぐに私の番が回ってきた。ここで"いつマダガスカルを離れるの?"と聞かれたので"8月18日"と答えると、15日以内ならビザ代は€10またはUS$10とのこと。今の為替から考えるとUS$払いの方がお得なので、持ってきた10ドル札を出すと、なんか紙を印刷してくれた。
その紙を持ってすぐ隣のブースへ。ここが入国審査らしく、飛行機内で配られ記入しておいた入国カードとパスポートも提出する。するとここでようやくパスポートにビザのシールを貼ってくれた。これで入国審査完了かなと出口に向かおうとすると、たくさん立っている係員より"こっちのブースに寄ってサインを貰え"と言われる。よくわからない面倒臭いシステムである。ただ、そこでサインを貰えば、これでようやく、晴れてマダガスカル入国だ。
そして、すぐ横にあるバゲージクレームに移動。ターンテーブルを流れてくる荷物を待つが、なかなか出てこない。なんか嫌な予感がする。実はシャルル・ド・ゴール空港経由のエールフランス便だったので心配なのだ。2年前のスペイン旅行の際、同じくシャルル・ド・ゴール空港経由のエールフランス便だったのだが、見事にロストバゲージに見舞われ、結局、2週間の旅行中、手回り品のみで過ごした苦い経験がある。しかも、エールフランスのその荷物の返却の対応も酷かった。
昔からシャルル・ド・ゴール空港経由はロストバゲージになるケースを直接見聞しており、今回も同じエールフランスのパリ経由という事で、エールフランスで行く事を決める際にこれが理由で少し躊躇した程だ。ただ、果たしてプライオリティのタグが付いた私の預け荷物がベルトコンベアに流れてきた。良かった。今回はフル荷物と一緒に旅ができる。ホッとして、それを受け取ってから、税関を素通りして制限エリアの外へ。

現地通貨と通信手段の確保

到着ロビーにはいきなりすごい数の人が出迎えに来ておりビックリ。ただ、私の名前が書かれたボードを持って待ってくれる人はここにはいない。
さて、ここでやらねばならない仕事は現地通貨の入手。ここマダガスカルの通貨は、聞き慣れないアリアリ(Malagasy Ariary, MGA)という単位。音の響きが可愛らしく全く通貨らしくないが、覚えやすくて良い。100アリアリはおよそ3.33円。なので、この旅行中はアリアリ表示からゼロを1つ取り、3で割るとおよそ日本円になると解釈しよう。(例:10,000アリアリは約333円)
ここマダガスカルでは、キャッシュレス決済はほとんど普及しておらず、クレジットカードも使える所はかなり限られ、ほとんどの場所で現金決済らしいので、まずは現地通貨が必須。そこで、この空港のATMでお金を引き落とすか、両替窓口で両替をしてもらう必要がある。
その両替所は、着いたばかりの旅行者を狙って、誤魔化しが結構あるという酷い話も聞くので、ATMを利用しよう。到着ロビーの一番右端に1台だけATMがあったのでクレジットカードで海外キャッシングをする。ATM自体は、海外でよく見る一般的な物でトラブルなく引き出すことができた。ここでの最高引き出し金額は400,000アリアリ(約13,333円)だったのでその分を引き出したのだが、今後の事を考えると、これでは全然足りないと思われる。このため、更に400,000アリアリをあと4回、つまりは合計で2,000,000アリアリ(約66,666円)もの大金を手に入れた。ただ、一回あたりのATM手数料が9,500アリアリ(約317円)もかかっているので合計で1500円以上も手数料を取られた事になる。
しかも、手に入れたその紙幣が全て10,000アリアリ札だったので、枚数が多い。一応、ATMなら誤魔化しはないはずだと思い、この場でこの大量の紙幣の枚数を数えるのは諦める。ただ、この札束は海外旅行用の財布に入り切らないので、ポケットに分散させてねじ込む。

続いてやらねばならない仕事は通信手段の確保。残念ながら無料海外ローミングサービスがある楽天モバイルの対象国にこのマダガスカルは入っていない。このため、この国でモバイル通信を確保するには現地のSIMカードの入手が必須。ちょうどこの到着ロビー内にマダガスカルの3大通信キャリアである"Yas(旧Telma)"、"Orange"、"Airtel"のブースが並んでおり、23:00近いこの時間でも営業している。
この中で"Airtel "が一番安いらしく、お得なプランを数多く揃えており、その内で、私は30日間3GBで15,000アリアリ(約500円)のプランをチョイス。パスポートの提示が必要で顔写真まで撮られたが、手続き後、SIMカードを渡され、それを自分のスマホに入れるとスタッフのおねーさんが動作チェックまでしてくれた。ただし、いきなり空港内のこの店でもクレジットカード払いは出来ず、先程両替したばかりのアリアリ払い。(響きがペイペイ払いに似ているが、なんてことはない現金払いという意味。)

真っ暗な中、少しビビりながら徒歩でホテルへ

さて、空港でやるべき事は終わった。普通ならここから街中に出て1泊なのだが、イヴァト国際空港はアンタナナリボの中心部から北西へおよそ14kmの距離に位置しており、夜も遅いし、これからわざわざ市内に出るのは億劫なのでこの空港近くのホテルを予約してある。そのホテルは空港ターミナルビルから徒歩10分の距離。先程から多くのタクシードライバーが声を掛けてくるが、トラブルが多いというタクシーに乗るような距離でもないので、歩いて向かおう。
ただ、空港内には警察・警備員っぽい人もいっぱいいて不安は感じなかったが、外は大丈夫なのだろうか?ちょっと不安。初めての国だし、アンタナナリボの治安はそれほど良くないらしいし、真夜中なので心配。

アフリカと言えば灼熱の気候をイメージするが、外に出た瞬間感じるのはひんやりとした空気。8月の日本は夏真っ盛りだが、赤道を挟んだ地球の反対側である南半球の現在の季節は冬。しかも、国土の中央に位置する首都アンタナナリボの標高は1300m近くあり、もう深夜でもある事から、長袖シャツ1枚では"涼しい"ではなく"寒い"と思う程。
街灯はあるが暗くとにかく怖いので、かなりの早歩きで進み、なんとか10分もかからずに予約してあるホテルに到着し、ホッとする。また真夜中近くなので、少し心配であったがホテルの電気は点いていてスタッフもいる様子。
この空港から徒歩圏内のホテルは幾つかあるが、予約しておいたのはHotel Escaleというホテル。ここのカウンターですぐにチェックインをするが、部屋代はExpediaを通じてクレジットカード払いが完了しているものの、別途、ここで税金を払わねばならない様で1600アリアリ(約53円)をアリアリ払い。
そして、キーをもらって宛てがわれた42号室へと向かう。それは4階だが、ヨーロッパ風の数え方なので、日本風に言えば5階。エレベーターはないので、階段で登ると息が切れた。
1フロアに4部屋しかない小規模なホテルだが、この5階建ての建物自体新しい様で、鍵を開けて入ったクラッシックダブルルームは名に反してモダンでキレイで、マダガスカル感はないホテルだ。

時刻はもう23:45。とっととシャワーを浴びてしまおう。そして、キレイなシャワーブースのサーモスをひねるが、最初ちょっとだけ温くなったが、すぐに真水に。昨年のモンゴル旅行の際と同様、サーモスの使い方が間違っているかもしれないと、裸のままいろいろ弄るが、変化なし。繰り返すが、今は真冬のアンタナナリボ。部屋も寒い状態なので、裸でこれ以上戦うのは無理と諦め、タオルを濡らして体だけ拭く形にする。
その後は荷物を整理したり、下ろした大金を分散させたり、Wi-Fiを繋いでスマホで調べ物をしたりしている内にもう深夜1:00を過ぎている。そろそろ、ベッドに入って寝よう。布団はふっくらだし、枕もたくさんあり、マットレスも寝心地良さそうなのでゆっくり休もう。
フライト時間だけで合計約25時間、ドアトゥドアだと36時間も掛かって到着したここアンタナナリボ。自分で好き好んでこのマダガスカルにやって来た訳だが、今日の段階では高揚感やワクワク感といった心情はほとんどなく、未知のアフリカの国に一人で来たということで、なんだか心配の方が先に来て気を張っている状態。一方で、やっと着いてベッドに入れ、ホッとしたというのが本音だ。


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