今年2026年6月に3冊の著作が出ます。
6月7日にSB新書(ソフトバンク クリエイティブ)から現代物理学における「無」についての新書が書店に並びます。タイトルは『無とは何か』です。数式はまったく出てきませんし、また私のnote記事を原案にして編集者の方と何回もの編集作業を行い、とても分かりやすい文章になっています。物理学研究者を目指す高校生や大学生だけでなく、幅広い層の方に読んで頂ける内容です。一般相対性理論、量子力学、AIなどの多彩なテーマをもとにして、現代物理学における「実在」と「無」の様々な顔を1つ1つ見学していく、ツアー形式になっています。そして、現代物理学の大きな考え方の1つである、「万物は量子情報である」という視点から、観測者としての<私>の存在の特殊性、重要性が強調されます。本書は、西洋哲学や東洋哲学に関心をお持ちの方々にも、是非読んで頂きたいと願っています。また「引き寄せの法則」などのスピリチュアル系の書籍のファンの方々にも、お勧めです。現代的にアップデートされた本物の量子力学が説明されています。
目次:
はじめに 「無」を覆す旅へ
1章 「無」を巡る物理学ツアーへようこそ
・ニュートリノ
・量子力学と相対性理論が覆したこと
・無とは何か?
・ディラックの海
・真の無は語り得ない
・アップデートされた量子力学
・この世を構成する最小単位は何だろう?
・宇宙に始まりはあるのか、ないのか
2章 相対性理論
・重力はあるのか?
・走ると縮む
・慣性の法則と座標系
・相対性原理
・時刻の同時性の相対化
・時間の進み方も相対的
・重力は実在しない
・アインシュタイン方程式
・あるのにない重力
・エネルギーはどこへ消えた?
・相対性理論が「実在」を「幻」にした
3章 AIにとっての「無」
・なぜAIが重要なのか?
・AIは実在を認識するか?
・人間もAIも予想できるものに実在性を感じる
・実在性と保存則
・AIは胡蝶の夢を見る
・お金は実在しない
・実在性の感覚は後天的に得たもの
・起きている人間もありのままの世界を認識できない
・AIの環世界
・背反性を超えて
・この世界はシミュレーションであるという仮説
・シミュレーション仮説への反論
4章 量子力学で否定された「実在」
・量子力学が崩す「実在」
・二重スリット実験
・量子的な重ね合わせ
・シュレディンガーの猫
・量子力学はマクロの世界も記述する
・シン・シュレディンガーの猫
・徳川家康は実在したか?
・ベル不等式の破れにより否定された局所実在性
・量子揺らぎと擾乱
・神はサイコロを振る
・トンネル効果
5章 情報理論としての量子力学
・量子力学は情報理論である
・スピンの量子もつれ
・量子もつれはいわば強力な合言葉
・干渉縞が消える理由
・この世界のモノは何者か?
・複製禁止定理
・量子テレポーテーション
・同一人物を転送できるか?
・転送された人間から見た場合
・量子エネルギーテレポーテーション
・ウンルー効果
・「波動関数の収縮問題」の否定
・「観測者問題」の否定
・観測問題のバリエーションの否定
・多世界解釈の否定
・実在に執着するな
6章 ブラックホール
・ブラックホールとは何か?
・ホーキング輻射はどうして衝撃的なのか?
・情報喪失問題
・時空量子
・超弦理論とAdS/CFT対応
・ホログラフィ原理
・笠-高柳公式の衝撃
・観測者による有無
・万物は量子情報である
・私たちはホログラムなのか?
・超弦理論は時空を説明できるか?
・還元論の破綻を示す思考実験
7章 宇宙はいかに「無」から生まれ、未来はどうなるのか?
・宇宙に始まりはあるか?
・無からの宇宙創成
・微調整問題とマルチバース
・時間は存在しない!?
・タイムマシンは実現するか?
・自分突き飛ばしのパラドックス
・未来の記憶
・宇宙の未来
おわりに 何色でもない花
6月25日には、講談社サイエンティフィクから、EMAN物理で有名な広江克彦さんとの共著、『量子力学の〈新常識〉 -意識・実在・情報が再定義する物理学-』が書店に並びます。
情報理論としての量子力学の現代的な基礎知識が学べます。私のnote記事の内容が、広江さんの定評のある分かりやすい語り口で書かれており、前世紀にあった量子力学の様々な誤解を解消していきます。前世紀の教科書で量子力学を既に学ばれた方々に、是非読んで頂きたい1冊です。
本書は、「堀田量子」の名でご愛顧頂いている、物理学徒向けの現代的な量子力学の教科書、『入門 現代の量子力学 -量子情報・量子測定を中心として-』の副読本の位置づけです。「堀田量子」は、毎日出版文化賞を受賞された、佐藤文隆先生の有名な著作である『量子力学の100年』(青土社)の中で紹介された教科書であり、また日本物理学会誌の量子力学100周年企画「『量子教育』の変遷と今後」の記事では、革新期の教科書として紹介されました。
目次
第1章 波動関数の誤解
第2章 20世紀末に起きたこと
第3章 意識と量子
第4章 不確定性関係の新常識
第5章 奇妙な遠隔作用か、量子もつれか?
第6章 デコヒーレンスと多世界解釈
第7章 量子的な線形重ね合わせの現代的理解
第8章 古典的に見える現実をどう捉えるか
第9章 量子コンピュータ
付録
A. 井戸型ポテンシャルの例題の問題点
B. 粒子系の量子状態トモグラフィ
C. リングの量子状態トモグラフィ
D. ベルの不等式の証明
E. CHSH方程式の証明
F. 古典的極限
G. 理論の枠組みとしての量子力学
H. シミュレーション仮説
日本物理学会誌の量子力学100周年企画として、同誌の畠山温先生の「『量子教育』の変遷と今後」の記事において、小社刊・堀田昌寛先生著の『入門 現代の量子力学 量子情報・量子測定を中心として』(愛称:堀田量子)が「革新期」の教科書として紹介されました! ありがとうございます!m(__)m pic.twitter.com/BVETukLSeD
— 講談社サイエンティフィク🖋️📔 (@kspub_kodansha) October 6, 2025
また6月23日には、サイエンス社から『量子情報と時空の物理【第3版】』も、紙媒体で出版されます。こちらは電子版で販売中の第2版の内容に、第10章「AI が見る量子時空」を加えてアップデートした、物理系大学院生向けの教科書となります。

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