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500万円を失った話(7)自動
翌日の仕事は、思いがけず平和だった。
A(会社の女性社員)が穏やかだったのか、私の緊張が緩んでいたのか。
結局、問題らしい問題もなく、その週は終わった。
日曜日。午前中。
今週はG1ではない。
それでも、私のスマホ画面は競馬だった。
いつの間にか、netkeibaを通じて簡単に投票できることを覚えていた。
自然と。
流れるように。
落ちている実感は、まったくなかった。
ゆうちょ残高が、ただの数字に見えていた。
メインレースだけでなく、平場のレースにも賭けるようになっていた。
自分で予想して、YouTuberの見解を聴いて、答えを出す。
当たる。外れる。
それを繰り返す。
最終レースが終わった。
収支はマイナス2万円だった。
残高というデジタル数字が、49から47に変わっただけだ。
それよりも、頭を使い、刺激があった。
それで2万なら、安いものだ。
謎のやりきった感を覚えていた。
