FIRE批判と「加重平均」で考えるセカンドライフの価値
FIRE(Financial Independence, Retire Early)というライフスタイルは、多くの人に憧れられる一方、ネット上では絶えず批判の声があがっています。
しかし、実際にFIRE生活を送っていると気づくことがあります。それは、未経験者の批判はほとんど的外れです。
今日は、FIRE批判を整理しつつ、「メリットとデメリットを加重平均で考える」という視点から、自分の経験を書いてみます。
FIRE批判する人には2種類
まず押さえておくべきは、FIRE批判をしている人が
・実際にFIREを達成した人
・まだFIREしていない人
のどちらなのかという点です。
未経験者からの批判は、ほぼ無視して構いません。それは、野球を一度もやったことのないサッカー選手が、野球を批判したところで説得力がないのと同じです。見るだけでわかると主張するアホな評論家もいますが、実際に体験してみるのと理屈だけで語るのとでは天地の差があります。
一方で、FIREを達成した人が語るデメリットや課題には耳を傾ける価値があります。なぜなら、実体験に基づいた言葉だからです。
ネットで語られる「FIREのデメリット」
三菱UFJ銀行のサイトなどを含め、ネットで紹介されるFIREのデメリットはほとんど同じです。代表的なのは次の2つに集約されます。
お金の心配
社会とのつながりの希薄化

三菱UFJ銀行ホームページより
銀行サイトなどでは、景気の変動、資産減少リスク、4%ルールの不確実性など「お金の心配」に関する細かい要素が複数並べられています。
しかし、この情報には違和感があります。なぜなら、FIREを達成している時点で「お金の心配」がなくなっているはずだからです。
金融機関などが載せている情報は、勤務している会社員が書いているのですから、FIRE未達成者です。だから、経験していない人が書いたFIREのデメリットは、読むに値しません。全部無視して構いません。
「お金の心配」は本当にデメリットか?
FIREとは、経済的に自立して早期退職を実現した状態を指します。つまり、働かなくても生活できるだけの資産や仕組みを築いたからこそ成立するライフスタイルです。
したがって、もし「お金が不安で眠れない」と言う人がいれば、その人はまだFIREを達成していないのです。
市場変動や予期せぬ支出は、FIREに限らず誰にでも起こり得るものです。会社員でも同じリスクを抱えています。それをFIRE特有のデメリットとすること自体、的外れでしょ。
では、FIRE生活をしてセカンドライフ3年経過した私が感じたデメリットを挙げると
・人から妬まれるとか
・人間がダメになると罵声を浴びせられるとか、
・平日の昼間から居酒屋にいて白い目が向けられるとか、
・今日が何曜日かわからなくなるとか、
・何やってる人? って見られるとか、
不労所得で生活することのメリット・デメリット
これらは確かに不都合ですが、私にとっては重みがないものばかりです。
一方で、FIREのメリットである「自由に時間を使える」「やりたいことをすぐ実行できる」という価値は、私にとって圧倒的に重みがあります。
メリットとデメリットを「加重平均」で考える
ここで重要なのが「加重平均」という考え方です。加重平均とは、単純に項目を均等に扱うのではなく、自分にとっての重要度に応じて重みをつけて平均を出す方法です。
例えば、
デメリット:社会とのつながりが減る
メリット:自由な時間が増える
を比較する場合、1:1で比べるのではなく、どちらが自分にとって重みがあるかを考える必要があります。私にとっては「自由時間」の方が圧倒的に大事なので、多少つながりが減っても問題になりません。
この「優先順位を明確にする力」がFIREには欠かせません。もし優先順位をつけられない人は、そもそもFIREには向いていませんよ。セカンドライフを主体的に設計できない人が、満足のいく生活を送るのは難しいからです。主体性がない人は、定年退職まで会社にいることをお勧めします。
コミュニティでの気づき
私は現在、「FIREを達成した人+FIREを目指す人」たちのオンラインコミュニティに所属しています。前向きな人が集まっているため、コミュニティ内ではFIRE批判はほとんど出ません。
しかし、メンバーの多くが共通して語るのは、FIREしていない人から強い否定を受けています。「そんなの不安だろ」、「やめた方がいい」などと未経験者から言われることは日常茶飯事なんです。
やったことがない人に何がわかるのが不思議で仕方がないのですが、さらには「近くでFIREした人はいないよ」と、横並び大好き日本人発言が飛び出します。
それはまるで、「日本は給料が上がらず貧乏になっている状態なんだから、あなたも、貧乏で横並びでいましょう」と言われている気がします。
私自身は多くが恐れる「お金の不安」はないです。私だけでなく、メンバーの共通の意見です。
むしろ、「批判している人の方が不安を抱えているのでは?」と感じることがあり、自分の不安感を他者に押し付けないで欲しいものです。その不安感のほとんどは無知から来ています。無知を恥じらいもせずに公開するほどに無知なのでしょう。ちょっと勉強すればいいのに。
自分の不安と他者の不安が、共通の不安であると安心するみたいですね。共有し合うことで、不安を解消しようする行為は、あまりにも、馬鹿馬鹿しく、なんの解決にもなっていないと思いますよ。
FIRE達成者の声と、未達成者のアドバイスのどちらを信じるかは、個々にお任せしますけどね。
FIRE達成者の声を聞くチャンスは、書籍から得られます。
コミュニティメンバーが『FIRE後どう生きているか』をテーマに、第一弾で20人、第2弾で17人がリアルに語っています。経験者の声を37人も聞くことで判断されるのも一つかと思います。
先日、飯田橋で、寄稿者37名のうち半数が登壇した「出版記念パーティ」に参加してきました。こんなコミュニティで話を聞いてみるのが、情報を得るには適した席だと思いますよ。

まとめ
FIRE批判の多くは、未経験者による的外れな意見に過ぎません。本当に意味のある批判は、FIRE達成者の実体験から生まれたものだけです。
デメリットがゼロとは言いません。妬まれることや社会的な視線の変化など、細かな不都合は確かにあります。しかし、それらは「加重平均」で見れば、自由時間や自己裁量といった大きなメリットの前では霞んでしまいます。
結局のところ、FIREとは「自分にとって何に重みを置くか」を明確にできる人にこそ向いているライフスタイルなのです。
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