【2026改定】看護・多職種協働加算の完全攻略ガイド|急性期4・急性期Bの救世主となるか?算定要件・施設基準・収支影響を網羅
1. はじめに
今回の改定で新設された「看護・多職種協働加算」は、看護師不足への対応とタスク・シェアリングを強力に推進する評価です。
「急性期一般1の維持が厳しいが、重症患者は多い」という病棟にとって、新たな経営戦略の柱となり得る重要項目です。
この記事では、経営層・事務管理職が押さえるべき以下の3点を、公表資料に基づき完全網羅しています。
経営インパクト:日当約2,700円の増収効果とシミュレーション
算定要件:対象となる病棟と患者の具体的定義
施設基準:医師配置10%や在宅復帰率80%など、高いハードルの詳細
ブックマークして、院内会議の基礎資料としてご活用ください。
2. 変更のポイントと収支影響(シミュレーション)

本加算は、「急性期一般入院料4」または「急性期病院B一般入院料」を算定する病棟において、看護職員だけでなく多職種(PT/OT/ST等)が協働する場合に算定できる新設点数です。
【収支インパクト算出表】

実際の影響額は病床規模や稼働率により変動。
3. 算定要件の完全解説

ここでは、どのような患者・病棟が対象になるのか、公表資料に基づき整理します。
✅ 対象病棟
地域の急性期医療を担う保険医療機関において、以下の入院料を届け出ている病棟が対象です。
急性期一般入院料4
急性期病院B一般入院料
※ただし、後述する施設基準(重症度等は急性期一般1相当)を満たす必要があります。
📋 具体的アクション・ルール
多職種による協働:看護職員を含む多職種が協働して、専門的な観点から適時かつ適切に専門的な指導及び診療の補助を行う体制が必要です。
対象患者への加算:届け出た病棟に入院している患者全員に対し、1日につき所定点数を算定します。
4. 施設基準の構造分解(ここが最重要)

本加算の最大のハードルは、「急性期一般1相当」のアウトカム実績が求められる点です。以下、数値を必ず確認してください。

🔹 人員配置基準(マンパワー)
多職種配置:看護職員に加え、以下のいずれかの職種を配置。
理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)、管理栄養士、臨床検査技師
配置比率:常時、当該病棟の入院患者数に対し「25対1」以上。
※「看護職員+上記医療職種」の合計数で計算します。
医師配置:常勤医師数が、入院患者数の「10%(10対1)」以上。
🔹 実績・アウトカム要件(数値基準)
以下の数値を満たす必要があります。(急性期一般1と同等の水準)
重症度、医療・看護必要度(以下のいずれか)
必要度Ⅰ:特に高い基準 28%以上 かつ 一定程度高い基準 35%以上
必要度Ⅱ:特に高い基準 27%以上 かつ 一定程度高い基準 34%以上
平均在院日数
16日以内(非常に短い期間が設定されています)
在宅復帰率
80%以上(自宅等への退院割合)
🔹 その他の要件
体制整備:各医療職種が専門性に基づいて業務を行う体制。
処遇改善:医療従事者の負担軽減および処遇改善に資する体制。
5. 医療現場での実務アクション

明日から取り組むべきアクションリストです。
[経営層] 戦略的な病棟再編の検討
看護師確保が困難で「急性期一般1」の維持が危ぶまれる場合、この加算を取得した「急性期一般4」への転換が選択肢になります。収益性と採用難易度を天秤にかけたシミュレーションが必要です。
[人事・部門長] コメディカルの病棟配置
リハビリ職や管理栄養士を「病棟専従・専任」として配置転換し、25対1の配置基準を満たせるか人員調整を行いましょう。
[事務・現場] 在宅復帰率の徹底管理
「在宅復帰率80%」と「平均在院日数16日以内」は極めて高いハードルです。入退院支援センターをフル稼働させ、入院直後からの退院調整フローを再構築する必要があります。
[医師] 常勤配置の確認
患者数に対して10%以上の常勤医師が必要です。兼務状況などを整理し、要件を満たせるか確認しましょう。
6. おわりに

新設された「看護・多職種協働加算」は、看護師単独での配置基準維持が限界を迎える中での「次世代の急性期病棟モデル」とも言えます。
高い実績要件が課されていますが、”チーム医療の質を担保しつつ経営を安定させるための強力なツール”です。まずは自院の重症度データと平均在院日数を照らし合わせ、算定の可能性を探ってみてください。
※参考資料はコチラです!
個別改定項目(答申)より
当記事で使用している挿絵画像は”いち【AI活用猫】”様の記事をアレンジし作成しております。”自分も作りたい!”と思われた方はぜひ!
なお、使用しているキャラクターに関しては当方で作成したキャラクターになります。
