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「方言ファイト」          北大最初の女子学生・加藤セチ


「美人すぎて、科学者には向かない」と言われながら、
 著名な化学者として成功した、
 北海道大学 最初の女子学生・加藤セチ。

 一度は北大に断られ、
 座り込みまでして、
 入学を勝ち取りました。

「女子にも門戸を開きます」
 と言ったはずの総長に、
 談判を求めて、
 座り込みを敢行したわけですが、

 さて、セチの弁舌やいかに?



 齢をとった後年の話ですが、
 東京の豊島園付近に、
(現在は、ハリー・ポッターのスタジオツアー)
 住んでいたセチ。

 ご近所さんには
「なんだか、話しかけづらい人」
 と思われていたそうです。

 理由は、
 耳がちょっと遠いので、
 話が伝わりにくく、
 声が大きい。

 女博士だから、
 偉くて
 気が引ける。

 それに、
 東北弁(庄内弁)なので、
 言っていることが
 良く分からない。

 北大入学時から30年経て
 まだ抜けないくらいなので、
 総長に談判を求めて
 座り込みをしていた時は、
 相当な方言女子だったでしょう。

 文句を言おうにも、
 それで会話は通じるのか?



 片や、受けて立つのは
 北大の初代総長・佐藤昌介

 さて、総長も困ったろう、
 と思いきや-

 この総長、
 セチを上回る東北弁(花巻弁)でした。

 授業は下手、と評判でしたが、
 なぜかと言えば
「ズーズー弁がきつくて、
『ジ』と『ズ』の区別がつかず、
 後でノートを解読しないと
 わからない」

 結局、セチと総長、
 方言ファイトでは
 いい勝負だったようです。


初代の北大総長・佐藤昌介


 ちなみに、
 この佐藤総長、
 英語はネイティブ並に上手かった
 というから、
 ビックリしますよね。

 授業とは裏腹に
 演説には
 神がかった威力があった
 と伝説になっています。

 おまけに、
 日本人離れした長身に、
 彫の深い顔。

 英語でスピーチをすると
 白人女性から
 黄色い歓声を浴びたとか。


 残念ながら、
 セチと佐藤総長が
 どんな会話を交わしたか
 記録はありません。

 私の印象では、
 セチは佐藤総長には
 あまり好感を持っていなかったように思えます。

 もっとも、
 佐藤総長の方は
 北大で好成績を残し、
 理研で研究を続けたセチを
「女子学生の嚆矢」
 として自慢していました。


 実は、
 生粋の女子教育推進派だった
 佐藤総長。

 セチの運命を定めた
 一人だったことは
 間違いありません。


「北大最初の女子学生・加藤セチ」については、
 第1回「美人すぎて、科学者には向かない」を、
 下記リンクよりご参照いただければ、
 より詳しくお知りになれます。

 第1回「美人すぎて、科学者には向かない」

(タイトル画像は、AI彩色および高解像度化したものです。
 挿絵は、AIに生成させました)

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