社員制度に吸い取られる外注の現実。あなたの努力、誰のため?
あなたがいま受け取っている報酬、
本当に“自分のための労働”に対する対価でしょうか?
こんにちは、個人漫画家のポルリンです。
今回はクリエイターやフリーランスとして仕事を請けている人たちに、
静かに押し寄せている“構造的な損失”について、
今回も数字を交えて明らかにします。
Chapter1|「給料も報酬も同じ額」なのに、手取りはどんどん減っている
ここでは社員も外注も月20万円として計算しましょう。
会社員でも外注でも同じ金額。
でも実際に自由に使える金額(可処分所得)は大きく違います。
社員:企業が厚生年金や健康保険などを半分負担してくれる
外注:すべて自腹。しかも上がり続けている
2020年と2025年で、どのくらい変化があったかを見てみましょう。
年度 │ 社員:会社負担 │社員:本人負担 │外注:個人負担
2020 月14,350円 │ 月14,350円 │ 月26,410円
2025 月15,960円 │ 月15,960円 │ 月29,700円
社員:企業負担分は+1,610円増/年+19,320円
社員:本人負担も同額増
外注:+3,290円増/年+39,480円
つまり、報酬が同じでも、実質手取りは外注だけ減っていく
という現象が起きています。
Chapter2|社員制度の重さを支えているのは誰か
会社が社員のために負担している社会保険料は、
どこから出ているのでしょうか?
それは、会社が得る利益からです。
しかしその利益を生んでいるのは誰か──
たとえば、作品を描いている外注クリエイター、イラストレーター、動画編集者。
つまり、外注が稼いだ利益も、社員のための社会保険料負担に流れている
構造があるのです。
報酬の増減がなくとも結果的に
**外注は“会社の社員を守るために働いている”**
状態になってしまいます。
※もちろん、外注費や待遇改善に取り組んでいる企業も存在します。ただし、制度設計上こうした逆転構造が起こりやすい現実がある──という話です。
Chapter3|国全体で進む「社会保険料爆上げ」の現実
これは一企業の問題ではありません。
年々、国民年金や国民健康保険の金額は引き上げられてきました。
国民年金:2020年→2025年で月16,410円 → 17,200円
国民健康保険:同じく月10,000円 → 12,500円
※地域や年代によって異なります。
一方、厚生年金や健康保険も上がっています。
※給与によって変動
何もしていなくても外注負担が増えている現実があります。
Chapter4|「値上げ交渉」が当たり前になる時代へ
今後、外注は「据え置きで請け続ける」ことで、
じわじわと“損”をする構造に飲み込まれます。
これは怠慢でも運の問題でもなく、
制度の設計上そうなるようにできているからです。
外注の人は「報酬据え置き=実質減収」という現実を認識すべき
クライアントや企業は、社員制度を維持したいなら外注費にも還元すべき
もちろん、企業側も利益が出ていれば報酬を上げれます。
だからこそ決算書が見れるようにならないといけません。
表の数字に惑わされず実際に利益が出ているかどうか
利益が出ていない場合はそもそも報酬を上げることすら絶望的です。
あなたが社長だった場合に赤字決算で人件費を上げれますか?
社会保険料が上がって会社負担が増えた場合、
どこから負担を捻出しますか?
これは甘えではなく、公平の話です。
あなたの時間と技術で生まれた利益が、どこに流れているのか。
Chapter5|努力が報われるために「誰のために働いているか」を見直そう
「社会保険料が上がるのはしょうがない」
「税金みたいなものでしょ」
そう思って受け入れているうちに、
あなたの労働は誰か別の人の生活を守るための“税”のようになっていく
誰のために働いているのか。
自分のために働いて、自由と成長を得られるように。
気づいた人から、自衛を始めましょう。
まずは、自分の報酬が“実質いくらの手取りか”を計算し、クライアントとの契約更新時には1年単位での物価・保険料の上昇分だけでも反映できないかを話すところから始めてみてください。
📝この記事は、外注クリエイターとして活動している方、フリーランスで働く方、そして企業に発注をする立場にある方、すべてに問いかけたい内容です。
数字は嘘をつきません。
構造が奪う自由を、構造の理解で取り戻しましょう。
個人事業主として自ら商品を「売る」側になるのも選択肢の一つです。
