一度の依頼で全部を書かせない——工程ごとに文脈を渡すAI活用
AIに「この記事を書いて」と一度に頼むと、読みやすい文章は返ってくる。しかし、論点の順番、確認すべき根拠、書き手の判断まで一度に渡すことになるため、どこでずれたのかを直しにくい。文脈は、完成原稿のためにまとめて渡すより、工程に合わせて渡した方が働く。
企画では、読者と論点だけを渡す
この段階で必要なのは、誰が何に困り、何を知れば判断できるかだ。過去原稿を大量に入れるより、今回の問いと扱わない論点を先に渡す。企画段階で文章の完成度を求めない。
構成では、根拠の順番を渡す
制度やニュースを扱うなら、事実、仕組み、影響、未解決の点という順番を決める。AIに見出し案を出させる前に、どの資料をどこで使うかを示す。構成の誤りは、本文で直すより早い。
本文では、必要な資料だけを渡す
本文執筆では、今回使う一次資料、確認日、表現の見本を渡す。関係のない会話履歴は外す。材料が少ないことを恐れる必要はない。関係する材料が明確な方が、引用や断定の事故を防げる。
推敲では、自分の判断基準を戻す
下書きができたら、「事実と評価が混ざっていないか」「本人の経験を補っていないか」「読者が次に確認できる資料があるか」といった取扱説明書を使う。推敲は文章を飾る工程ではなく、判断を戻す工程だ。
工程ごとに、AIの役割を変える
企画:論点の漏れを見つける
構成:情報の順序を整える
本文:指定した材料を読みやすく組み立てる
推敲:基準から外れた箇所を探す
役割が変われば、必要な文脈も変わる。一つの万能プロンプトを育てるより、工程ごとの小さな束を持つ方が、発信は安定する。
完成原稿は、次の工程の材料になる
公開後に残すべきなのは、完成稿だけではない。何を渡したか、どこを直したか、次回も使う判断は何か。その短い記録が、次の記事の文脈になる。
文脈を蓄積する意味は、元記事から読めます。
▼あわせて読む
・AIに毎回説明しないために、noteに「コンテキスト」を残す
https://note.com/poliplus/n/n5db350f6c292
・1本の動画を複数媒体へ展開するAI運用設計――人間に残す判断と責任
https://note.com/poliplus/n/nfa84bc37af7a
▼このテーマのまとめ
・AI×発信ノウハウまとめ
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければ応援お願いします! いただいたチップはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!