ついに市民まで刑事告訴。斎藤知事「X投稿で名誉毀損」の法的な筋をAI(Fable5)と一緒に読み解いてみる
こんばんは、カネさんです。
7月3日の昼、産経新聞から驚きの一報が入りました。
兵庫県の斎藤元彦知事が、X(旧Twitter)の投稿で名誉を傷つけられたとして、男性2人を名誉毀損罪で刑事告訴していたというのです。兵庫県警生田署が受理しており、受理は6月9日付。斎藤氏の代理人弁護士が取材に明らかにしたとのことです。
報道によれば、男性2人は6月3日と4日、それぞれ自身のXアカウントで「斎藤元彦は人◯し」などと記載。斎藤氏側はこの投稿で名誉を傷つけられたとして告訴した、という流れです。
「記者の次は市民」という第2弾
この告訴、単発のニュースとして見ると分かりにくいのですが、時系列に置くと構図がはっきりします。
6月3日の定例記者会見で、フリージャーナリストの菅野完氏が「人◯しやないか、お前は」などと発言。斎藤知事はこの発言について名誉毀損罪で刑事告訴し、6月9日付で生田署に受理されました(6月中旬に報道済み)。
そして今回明らかになった市民2人への告訴も、受理は同じ6月9日付です。つまり、会見での発言者と、Xで同趣旨の投稿をした市民、少なくとも3件の告訴がほぼ同時に動いていたことになります。会見の発言だけを狙った一回性の対応ではなく、「この表現を使った者には法的措置を取る」という方針的な動きに見える、というのが率直な印象です。
当事者たちの反応
第一報の時点で、告訴されたご本人たちがXで状況を明かしています。
難波文男さんは、斎藤元彦氏から名誉毀損で告訴された旨を投稿。「公益通報者保護法違反と言われても訴えないのに、この表現だと訴えるのか」という趣旨の疑問も呈しています。
中道一政さんも、生田署から電話があり、Xのポストに関して名誉毀損で告訴されたと知らされたことを投稿。連絡が来たのは報道当日、つまり今日です。受理から3週間以上経ってからの連絡で、しかも電話。この件、あと何人の市民に連絡が行くのでしょうか。
なお難波さんは、略式命令が出たら公判請求する(正式裁判で争う)という意向も示しています。この一言、実は法的にかなり重要な意味を持つのですが、それは後半で詳しく解説します。
会見では明言を避けていた
思い出していただきたいのが、以前の定例会見でのやり取りです。記者から「(会見場の)外で『人を◯した』という言葉で一般の方々が批判している。彼らに対して刑事告訴をすることはありますか」と問われた際、斎藤知事は「記者会見の場での質疑にしっかり対応することが大事」という趣旨の回答に終始し、明言を避けました。
「外の声は聞こえていない」という整理だったはずが、Xの投稿はしっかり把握し、告訴していた。会見での説明と実際の行動の間にあるこのギャップは、今後も問われることになると思います。
動画でも話した通り、これは「どっちに転んでも」大きい
私は動画で「起訴でも不起訴でも大きな話になる」と話しました。不起訴なら「知事が市民を告訴したが刑事事件として立件されなかった」という元彦赤っ恥で県民大爆笑という結果が残り、起訴なら現職知事が告訴人となる異例の刑事公判が開かれる。どちらのルートでも、兵庫県政にとって無視できない展開になります。
ちなみに、ちょうど今日届いた新書『限界地方政治』(扶桑社新書)では、菅野完氏が兵庫問題について「亡くなった方2名、逮捕者8名(判明分のみ)、告発状は数え切れず」と整理した上で「端的に言って異常であろう」と書いています。その状況にさらに積み重なったのが、今回の市民への刑事告訴ということになります。
ここまでが事実関係の整理です。
ここから先は、独自に一歩踏み込みます。
▼あわせて読む
・ビクター抗議で見えた「表現者を守らない社会」の怖さ
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・兵庫県問題マガジン(¥980・買い切り)
https://note.com/poliplus/m/me45ecf9db449
「人◯し」という投稿は、そもそも名誉毀損罪の構成要件を満たすのか。 実はここには「事実の摘示か、意見・論評か」という、この事件の帰趨を決める法的な分水嶺があります。さらに、公人批判に適用される特別ルール(刑法230条の2と判例法理)、検察が取りうる処分3シナリオとそれぞれの現実味、難波さんの「略式命令なら公判請求」発言が持つ戦略的意味、そして今後のタイムライン予測まで、動画では話しきれなかった部分を全部書きます。
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