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「肉かるた」ができるまで2 ~ゲムマ出展と売上個数

この記事では、前回の「肉かるた」ができるまで に続き、プレイクリエイト作品「肉かるた」の制作過程をご紹介します。いざゲムマ本番へ!


■4/22 印刷ミス発覚&全回収へ

2025年4月22日

19:52、ドコムスが「肉かるた」裏面の印刷ミスを発見。(前記事参照
19:56、元データを確認すると印刷所ではなく僕のミスだと判明。

このままでも遊べなくはないが、どうするか。全部刷り直すと
・数十万円の追加印刷費
・JELLY JELLY STORE工場から在庫の返送、信用問題
・追加印刷はゲムマ本番に間に合うのか
など懸念が多い。刷り直しを選べば「誠実」だが確実な赤字路線が待っている。

20:03、印刷業者の納期と価格を確認。今日中に入稿すれば5/7頃には届く計算。梱包してJELLY JELLY STOREさんに送れば、5/18の発売には間に合う。20:23、全て回収して再印刷することを決める。
21:30、修正データを作成し、静かな心で印刷業者に新規の数十万円を振り込み入稿完了。仕方ない。

僕も大人になった。プレイクリエイトは新参者だが、戦い方にはずっと「強くてニューゲーム」を感じている。研究のために1000~2000円のゲームならあまり我慢せずに購入できるし、デザイン力も印刷データ作成の技術も長年の経験で熟練している。広報のやり方も知っている。おまけに力強いゲーム業界の知り合いもたくさんいる。今回の「再印刷」は金銭的に20歳の頃には絶対選べなかった選択肢だが、それが選べる今なら選ぶのもありだろう。なんという戦い方……これが大人!

21:34、JELLY JELLY STORE白坂さんに謝罪&商品回収のご連絡。なんと商品を発払いで返送してくださると言う。優しすぎる…!なんとか恩を返さなくては。

23:34、印刷ミスの膨大な在庫をどうするか考える中で、裏面のミスを知っている人だけ有利になる「こっそりチート版!」として特価で出すというバカなアイデアを思いつき、ドコムスに提案。

ドコムスからは「チートの言葉はわかりにくいかも」「もっと肉の安売りっぽい言葉でいいのでは?」などの意見をもらい、最終的にこうなった。

スーパー閉店前っぽい。安そう。

定価は1500円なので、これを「おつとめ品」として1000円で売ってみよう。転んでもタダで起きない謎のたくましさ…!
ゲムマ2025秋、知っている人だけにこっそり販売する予定です。


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■4/24 「肉かるた」の実現&ストア1位獲得

2025年4月24日
テストプレイを手伝ってくれていた荒川ちかさんからLINE。なんと「肉かるた」という新ルールを思いついたというのだ。…「肉かるた」ですって!?

かるたは通常「読み札&取り札」が必要だが、全面が肉の「肉かるた」には読み札がない。その問題を「めくり札」にすることで解決できるというのだ。めくったカードと同じ絵を、早いもの勝ちで取る。

実際にやってみたところ、面白い。そして何より「このゲームはかるたじゃないのに「肉かるた」を名乗っている」という根本的な矛盾を解決できる画期的なアイデア。

これは正規ルールとして商品に入れ込むしかない、と考え、33枚目の追加カード印刷を決める。原価がどんどん上がっていく…笑

そして同日、予約受付の始まったJELLY JELLY STOREさんの人気ランキングで「肉かるた」が1位に!とてもうれしい。

裏では再生産をしている最中だが発売日は5月18日。一刻も早く「完全版の商品」を納品することを誓う。

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■4/25~ この袋では全国に並ばない

2025年4月25日
「肉かるた」は完成品をOPP袋に入れて納品している。箱と近い大きさのビニール袋で、慣れると一つ10秒以内で「袋入れ→糊付け」までできる。

ところが、これを見た印刷&流通に詳しい知人から

・ヨドバシカメラではOPP袋の商品は置かせてもらえない
・ドン・キホーテではOPP袋も置けることがあるが、必ず四隅をテープで止めないといけない

という業界情報を教えてもらった。全国流通を目指してバーコードまで取得したのに、このままでは袋のせいでお店に置けないというのだ。

「肉かるた」は勝手に「ドン・キホーテ向きかもな~」と思っていたので、ゲームの内容に関係なく取引がお断りになるのはつらい。4隅をテープで止める場合、1つのかるたにつき4箇所のテープ止め。全部で数千回の膨大な作業になり現実的ではない。

解決法を調べると、ヒートガンの熱でビニールを縮小させる「シュリンク」をする必要があるとのこと。全く知らない世界だが、やるしかない。

インパルスシーラー、ヒートガン、熱収縮シュリンクフィルム、の3つを急いで注文。どれ一つとして、聞いたことも触ったこともない謎アイテム!

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2025年4月26日
ボドゲ会で「肉かるた」をテストプレイ。先輩作家のみなさんにも見てもらうと同時に、他の方のゲムマ新作もプレイ。当たり前だがどのゲームも「肉かるた」よりしっかりしていてすごい。

その中でも クマしろさんが

・ゲムマ当日は予約数の3倍くらい売れると言われている
・なんで日曜のみ?日曜より土曜のほうがよく売れるよ
・化粧箱は高いがDVDケース型のプラケースは在庫を抱えても表紙だけ差し替えて再利用可能なので便利

など、貴重なボドゲ情報をたくさん教えてくれた。日曜はお客さん少ないのか…!

■4/27~ 熱収縮シュリンクへの道

2025年4月27日
熱シュリンク用の道具一式が届いたので早速試してみる。
温度が高すぎるのか、ビニールはちぎれ、しまいには穴があく始末。

おまけに、OPP袋の時は10秒で終わっていた梱包も1分以上かかる。これは想像以上に大変かもしれないぞ…。

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2025年4月28日
最近の即売会は電子マネー対応のサークルもあると聞く。自分自身、現金はほとんど使わなくなってしまったので電子マネーで支払えると便利だ。

そこでリクルートのAirPAYを申し込む。これの審査に通れば各種電子マネーがゲムマ会場で使えるはず!

後日談: 結局、タッチ式クレジットカード以外は審査が間に合わなかった。最低でも1~2ヶ月の余裕を持って申し込んだほうが良さそうです。

所持ボドゲ数:132


2025年4月30日

シュリンクはまだ苦戦。少しうまくなったが「シワ」がすごいし、ビニールがはみ出している。別フィルムを購入して試すなどする。

所持ボドゲ数:135(追加の一つは週間少年ジャンプの付録ゲーム)

2025年5月6日
ずっとやっていたシュリンクが多少上達する。約15秒。

だが、このあと熱風を当て続けた机の表面が溶けて変色していたことが判明。ボドゲをやるために買ったばかりの新品机だったが、誰とも遊ばないまま溶けてしまった…笑

円形に溶けている

所持ボドゲ数:141

■5/7~ 今度こそ完成!~そして広報へ

2025年5月7日
修正印刷が完了。おまけの追加カードも既に印刷完了しており、これで完全版「肉かるた」が完成!ゲムマで皆様にお届けしたのはこの完全バージョンです。

そして再印刷時、とてもお世話になったJELLY JELLY CAFE白坂さんの名前をスペシャルサンクスにこっそり追加。大感謝。

ちなみに経営判断として正しいのかどうかはわからないが、実は再印刷時に部数を増やしており「◯◯◯◯部」印刷した。はじめての4桁。シュリンク作業も大変だし、在庫を抱えて泣く未来も十分ある。

株式の世界ではピンチの時に「単価を下げるため追加で買い増す」ことをナンピンと呼び、基本的にはタブーとされるが、果たして…


所持ボドゲ数:142



2025年5月9日
「ボドゲの広報ならやはり動画…」と思い頭上からの動画を撮る。本来はナレーションもちゃんと入れるべきなのだがそこまでは手が回らず。動画プロモーションは完全に次回以降の課題。すごろくやで見た「音速飯店」のPVはすごい完成度だった。

この日はきたこしさんの配信もありリアルタイム視聴。紹介して頂きありがとうございました。


2025年5月10日
「ボドゲ相互PR会 in すみだ産業会館」に参加。ゲムマ直前に多くの制作者が互いのゲームをプレイする会。同じ境遇の人が集まるので親近感がすごかった。

そんな中、神肉衰弱を遊んだ医学ゲームらぼさんから「これ、ナンジャモンジャみたいに名付け遊びができるんじゃない?どうせみんな勝手に名付けて取っているんだし」というすごいアイデアをいただく。

確かに。肉かるた1セットでは足りないかもしれないが、2セット60枚揃えればナンジャモンジャのような遊びができる可能性がある・・・!やはり制作者の方のアドバイスはすごい。切磋琢磨していきたい。

所持ボドゲ数:148


2025年5月14日
Xにて初めてのプレゼントキャンペーンを実施。なれない絵文字を無理して使う。多くの人がやっていることをコツコツがんばるのだ。

ちなみに、ランダム選出の当選者1名にはもちろん商品をお送りしたが、ボドゲカフェの店長からの応募もあり、当選とは関係なく追加で2名の店長に「肉かるた」を送った。お店で多くの人に遊んでもらえますように。

所持ボドゲ数:152


2025年5月16日
ゲムマ会場で目立つためにはポスターが必要と思い、コンビニのポスタープリントで印刷。ハサミとテープで切り貼りして作る。いよいよ本番だぞ。

深夜2時に作業

所持ボドゲ数:153

■5/18~ 初めてのゲムマと売上個数


2025年5月18日

ついにプレイクリエイトのゲームマーケット本番が来た(日曜のみ)。

■設営
うちは出店料が安い(9900円)プランに申し込んだので当然なのだが、めちゃくちゃ隅っこだし、机も半分サイズで小さい。果たして見つけてもらえるのか。下の地図のオレンジ部分である。

心なしかホール6は照明も暗く、温度湿度は高い気がした

会場で自分の机を見つけ、以前作った黄色いテーブルクロスをセット。楽しい色がいいと思いプライドを捨てて「ド派手な黄色」を選んだが、遠くからでも見やすい・・・気がする。

売り子は、長年の付き合いがあるたんたん(丹沢悠一)に手伝ってもらうことになった。たんたんは上海アリス幻樂団の売り子経験もある即売会LV99の大ベテランなので超安心。

■開幕
とてもうれしいことに、11時の開幕からひっきりなしにお客さんが来てくれた。始めの50分で販売数は50個over。隣ブースのクロけんさんに「ペース早いですね」と驚かれた。

「肉かるた」を見てギョッとしたり、笑ったりするお客さんの多さがうれしい。奇妙だもんな…。小さな女の子が「肉かるた」で遊んだあと、1時間後に再び来て購入してくれたご家族もいた。全てのお客さまがありがたい…。

だが、ずっとお客さんが来てくださるので僕自身は他のブースを周る余裕がなく、予約したゲームを「予約取り消し時間」の前に買いに行くのが精一杯。昼飯もなしで立ちながらおにぎり。お客さんが来たら急いで隠して接客。
せっかく試遊会で知り合った作家さんのブースにほとんど顔を出すことができず後悔した。ツイッターも見る余裕がなく、ブースの運営は課題が多そうだ。

■目立つブースの工夫
他のブースを見ると背後に身長よりも高い「宣伝の布」を掲げている店が多い。中には前面に「巨大な門」のようなパネルを作っているところもあり、勉強になった。自ブースからはみ出さずに作るのがポイントなのだろう。

緑の巨大な門が目立つ

僕には店を装飾する技術も経験も全くないが、本気を出すならこの「門」くらいやる必要があるのかもしれない。達人への道は遠い。

■チラシの重要性
チラシは、自由におけるコーナーがあり賑わっていた。今回米光さんのブログで「チラシを作っていくと良い」とわかったのが開催2日前で間に合わなかったため、次回はチラシをしっかり用意したい。

■ゲームマーケットチャレンジ
今回、偶然だが36枚以下のカードゲームは「2024年ゲームマーケットチャレンジ」という運営がオススメしてくれる推奨枠に入っていたので、運営さんに「肉かるた」を2つ渡し、宣伝コーナーに置いてもらえた。
ただ、ゲムマチャレンジのサンプル机にはそもそも人が少なく、宣伝効果があるようには見えなかった。無理してゲムチャレのフォーマットでゲーム作りはしなくてもいいのかもしれない。

■午後に客の流れが変わる
13時以降、入場口が後ろに変更になったようで、通路の客の流れが変化した。

うち(赤色)は入場口に背を向けている形になったので、せっかくのポスターも入場者から全く見えない状態。15時ころに客の歩く方向が前と違うことに気づきコンビニプリントしたA3の紙をポスターの後ろ(入場者から見える場所)に貼ってみたものの小さすぎて焼け石に水。
こういう時、身長よりも高い「宣伝の布」があれば入場口からも見えただろう。次回以降の課題だ。

■身体面
搬入から考えると7~8時間立ちっぱなしになる。(店員が座っているブースは若干話しかけにくいので売上が下がりそう)体力は幸い大丈夫だったが、普段からちゃんと運動をしたほうが良いかもしれない。
そして声。「どうぞ見ていってください~」を2m手前の通行人に4時間ほど言い続けただけで15時には のどにダメージが来ていた。弱すぎる…。僕のように普段から声を出さない人は「のど飴」の用意が必須かもしれない。

■戦績
最終的に「肉かるた」の販売数は154個だった。完売せず。ちなみに、4/21時点でのジェリカフェ白坂さんの予想は150個だった。かなり近い。すごい。

爆発的に多いわけではないが、日曜日に隅っこにいる初参加組としてはがんばった方だと思いたい。

また、同時にネット通販JELLY JELLY STOREさんでは数百の在庫が売り切れになった。初日から25日連続1位という奇跡の結果。こちらはがんばったと言っていいだろう。

こうして、プレイクリエイト初のゲムマは終わった。

所持ボドゲ数:168(一気に15個増加!)


■5/21~ それから

2025年5月21日
ゲムマは終わったけれど活動は続く。品切れになっていた「肉かるた」の追加発注分をJELLY JELLY STOREさんに納品。プレイクリエイトはここからがんばっていきます。

所持ボドゲ数:174


2025年5月22日

自分の「広報・宣伝モード」が終わって閉じたクリエイト状態に戻ってしまう前にプレイクリエイトの誕生秘話肉かるたの誕生秘話をnoteに記録。

正直、ゲムマ前に「肉かるたができるまで」の記事を出せればもっと宣伝効果は高かったと思うが時間的に実現しなかった。次はがんばるぞ。


その後、どうなった?(2025年9月23日追記)



ということで、
長文を読んでいただきありがとうございました!

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