「0→1の壁」を大数の法則で考えてみた
前回は、
強者と同じ場所で、
強者と同じ戦い方をしても、
なかなか勝てない…
弱者の戦い方「弱者の戦略」について、
ホームページを例に、考えてみました。
前回記事はコチラ▼▼
ここからは、
“弱者の戦術”
について展開していくのですが、
戦術に入る前に、
かなり大事な考え方があります。
「大数の法則」って、
ご存じでしょうか?
第1章 大数の法則
「大数の法則」を
ものすごく簡単に言えば、
回数が少ないうちは、
結果は
"運”に左右されやすい。
でも、
回数を増やしていくと、
だんだん本来の確率に近づいていく
そんな法則です。
たとえば、
コインを2回投げて、2回とも表。
これは、普通に起こります。
3回投げて、3回とも裏。
これも、普通にあることでしょう
しかし
100回。1,000回。10,000回。
と繰り返していけば、
表と裏が出る割合は、
だんだん、50%ずつに近づいていきます。
つまり、
回数が少ないうちは、
「たまたま」の影響が大きい。
でも、
回数を増やしていくと、
その「たまたま」の影響が、
少しずつ小さくなっていく。
大数の法則とは、
ざっくり言えば、そんな考え方です。

第2章 確率は数字にできる
もう少し、
確率の話をしたいと思います。
たとえば、
2つのサイコロを振って、
ゾロ目になる確率は、約16.7%。
およそ、6回に1回です。
で
3つのサイコロを振って、
3つとも同じ数字になる確率は、約2.8%。
およそ、36回に1回です。
ちなみに、
麻雀の、「天和(テンホー)」
最初に配られた牌だけで、
すでにアガっている役満ですが、
その確率は、
およそ、33万分の1。
こんな、
めったに起こらないことでも、
確率として、数字にすることができます。
もちろん、
6回サイコロを振れば、
必ず1回ゾロ目が出る。
というわけではありません。
一度も出ないこともあれば、
2回出ることもある。
33万回麻雀をやれば、
必ず天和が出る。
というわけでもありません。
確率は数字にできる。
でも、
いつ起こるかは分からない。
しかし、
回数が少なければ少ないほど、
運や偶然の影響は大きく、
回数が増えれば増えるほど、
確率は上がっていきます。

第3章 0→1の壁
ビジネスでは、よく、
「0→1の壁」
という言葉を聞きます。
何もない状態から、
最初の成果を出すためには、
ゼロから商品を作る。
ゼロから集客する。
初めて問い合わせが来る。
そして、
初めて商品が売れる。
これが、
0→1。
一方、
1→10は、
すでに一度うまくいった方法を、
改善したり、回数を増やしたりしながら、
成果を大きくしていく。
0→1は、
何もないところから、最初の成功をつくる。
1→10は、
すでにある成功を、増やしていく。
一般的には、
1→10より、0→1の方が難しい。
と言われています。
たしかに、そうなのかもれません。
でも、
大数の法則や
確率を踏まえて考えると、
少し違った視点
になるかもしれません。
第4章 別の視点から見る「0→1の壁」
大数の法則や確率を踏まえた、
もう少し具体的な例として、
飛び込み営業で考えると、
分かりやすいかもしれません。
たとえば、
100件飛び込めば、高い確率で、
1〜2件の見込み客に出会える。
そんなデータが、
蓄積されていたとします。
仮に、
100件あたり、平均1.5件の見込み客に
出会えるとしましょう。
確率にすると、1.5%。
100件飛び込めば、
期待値は、1.5件。
それを、
10日間続ければ、15人。
20日間続ければ、30人。
の見込み客に出会える計算になります。
さらに、
1日200件なら、期待値は、3件。
10日間なら、30人。
20日間なら、60人。
当然ですが、
行動量を増やせば、
出会える見込み客の数も増えていきます。
では、
50件なら、どうなるでしょう。
100件の半分なので、期待値は、0.75件。
もちろん、
0.75人の見込み客なんていません。
なので、
0人か、1人かになります。
50件飛び込んでも、見込み客が、0件。
ということが、普通に起こります。
ここから、衝撃的な話をします。
見込み客に出会える確率を
1.5%として計算すると、
50件飛び込んで、
見込み客が一人もいない確率は、
約47%。
見込み客に出会える確率が1.5%なら、
出会えない確率は98.5%。
50件すべてで出会えない確率は、
0.985 × 0.985 × …を50回
※計算式:0.985^50 = 約47%
(「^50」は、0.985を50回かけるという意味)
つまり、
50件も飛び込んだのに、
見込み客、ゼロ。そんなことが、
ほぼ2回に1回の確率で
起きることになります。
では、
100件まで増やすと、どうなるでしょう。
ゼロになる確率は、約22%。
逆に、
見込み客に出会える確率は約78%。
200件なら、
ゼロになる確率は、約5%。
見込み客に出会える確率は、
約95%まで上がります。
あくまで、
見込み客に出会える確率の話ですが、
50件なら、約50%。
100件なら、約80%。
200件なら、約95%。
回数が違うだけで、
ここまで差が出ます。
こうやって確率を数字で見ると、
けっこう驚きませんか?
同じ人が、同じ方法で、
飛び込み営業をしていても、
モチベーションが上がらず、
50件でやめるのか。
もくもくと、
100件やるのか。
ドーパミンが分泌されて、
200件やっちゃうのか。
それだけで、
運や確率の影響は、かなり変わってきます。

第5章 0.25の壁
50件飛び込み営業をした。
でも、見込み客は、0人だった…。
「やっぱりダメだった。」
「自分には向いていない。」
「このやり方では、うまくいかない。」
そう思って、やめてしまう人も少なくありません。
でも、先ほどの確率で考えると、
50件飛び込んだ時点での期待値は、0.75件。
結果だけを見れば0でも、
確率で見れば、
あと、たった、0.25。
そこまで来ているのかもしれません。
目には見えないけれど、
ちゃんと前に進んでいることって、あります。
たとえば、
水を沸かしているとき。
30℃。
↓
50℃。
見た目には、ほぼ変化はわかりません
でも、70℃前後になると、
小さな泡が見え始める。
そして、100℃になると、一気に沸騰する。
見た目に変化がない間も、
水はずっと、温まり続けています。
氷も、同じです
冬のあいだ、0℃を下回っていれば、
氷はずっと氷のままです。
少しずつ気温が上がり、
春に近づき、0℃を越えると、
氷は、一気に溶け始めます。
もしかすると、
0→1の壁も、
同じなのかもしれません。
成果が出るまでは、
ずっと、0のままです。
でも、
見えないところでは、
少しずつ、1に近づいています。
だとしたら、
私たちが越えられていないのは、
目には見えない、たった0.25の壁
なのかもしれません。

第6章 回数だけでは判断できない
ここまで、
大数の法則や確率について
考えてきました。
回数が少なければ、
どうしても、
❝運❞の影響が大きくなります。
その方法に意味があるのか、
判断するためには、
判断できるだけの回数をやること。
がどうしても大切になります。
飛び込み営業でいえば、
50回では、まだ分からない。
100回。200回。と回数を増やしていくことで、
少しずつ、
判断できるだけの材料が増えていきます。
結果が出ないとき、
すぐに、「意味がない」と決めるのではなく、
まずは、
判断できるだけの回数をやったのか?
ここを考える必要があります。
とはいえ
数や量が、なぜ必要なのかは分かった。
でも、
「続けられない自信があります。」
という人の方が、大半な気がします。
あと、たった、0.25。
と言われても、
問題なのは、
自分が0.75まで来ているのかも分からない…
そして、
残りの0.25も、目には見えないこと…
すると、どうしても、
「これって、本当に続ける意味あるの?」
と思ってしまいます。
じゃあ、どうすればいいのか。
続ける意味があるのかを判断するために、
実は、あと2つ、見ておきたいことがあります。
① そもそも、その方法で
成果が出る可能性(確率)はどれぐらいあるのか。
② 成果が出る手前の「兆し」があるかどうか。
続けることに意味はあるのか。
それとも、やり方そのものを変えた方がいいのか。
そこを、見極めたい…。
次回は、
この2つについて、
もう少し詳しく考えてみたいと思います。

