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雨のパリ、旅の終わり|1990年ヨーロッパひとり旅

※これは1990年のヨーロッパひとり旅のお話です(第33回・最終話)。

3月22日 パリの美術館めぐり

ヨーロッパひとり旅の最終目的地、パリ。

パレ・ロワイヤルの白黒の円柱は、周りを囲む建物とは、ちぐはぐな感じがする。

1986年にできたという『ビュランの円柱』(コードか何か写り込んでますが…)

旅の最終日の今日は、ルーブル、オルセー、オランジュリー、3つの美術館を一気に回るつもりだ。
(*1日でこの3つを回るなんて、無茶をしたものです)

まず、ルーブル美術館。

完成したばかりのガラスのピラミッドは、物議を醸していた。
確かになんとなく“場違い”感があるようにも感じた。

今となってはすっかり「ルーブル美術館の顔」になっていますね

ルーブル美術館内では、イーゼルを置いて名画を模写している人の姿を見かけた。
『モナ・リザ』が思いのほか小さい絵画であることも印象的だった。
(*ミロのヴィーナスについても、「顔はちょっとゴツい」とアルバムに書いています)

躍動感あふれる『サモトラケのニケ』が好き(2025年はもっと白く見えました)

続いて、セーヌ川を渡りオルセー美術館へ行く。
もともと駅舎だったという建物自体も美しい美術館だった。

外は雨が降っていて、うつむき加減になってしまう。
おまけに食事もゆっくりできない状態で、オランジュリー美術館までたどり着いた。

ルーブルやオルセーに比べて規模は小さいが、好みの作品が多かった。

モネの『睡蓮の間』は2つに分かれていて、楕円形の部屋の壁は、計8枚の絵がぐるりと展示されている。

この写真では、素晴らしさがまったく伝わらないので、2025年に撮影した画像▼もどうぞ
うーん、これでもやっぱり実物の良さは伝わりません

中央の椅子に座って眺めていると、疲れも消えていくようだった。

しんとした沼の中に立っているような静かな気持ち。

長い時間をかけて、私はその8枚の絵を鑑賞した。

外に出ると、コンコルド広場のオベリスク、そしてその向こうにエッフェル塔が見えた。

コンコルド広場のオベリスクと、エッフェル塔

再び雨の中、シャンゼリゼ通りを歩く。

エトワール凱旋門

最後に、パリの街を眺めようと、モンパルナスタワーの展望台へ上がった。
私の前でチケットを買おうとしていた観光客が、係員に
「このお札はダメ」
と突き返されているのを見て、私まで動揺してしまった。
高額紙幣だったのか、偽札だと思われたのか。
日本ではまず見ない光景だ。

この時は屋内展望フロアからパリの街を見ました

最後は晴れてほしかったが、やはりエッフェル塔も遠く霞んでいる。

パリ 旅の最後の夜

夕食を済ませてホテルに戻ると、もう8時を回っていた。

窓の外を見ると、街の灯が雨に濡れて美しい。

向かいの建物で、カーテンを開けたままの部屋が見えた。
窓辺でおじいさんがランプの灯で新聞を読んでいる。


明日はもう、日本に帰るんだな。
1か月、我ながらよく頑張ったぞ。

3月になってからは、あっという間に時間が過ぎてしまった。

いろんな人に出会えて、助けられて、いろんな風景に出会えた。
旅の間に出会ったすべての人に、ありがとうと言いたい。

行き損ねたところ、やり残したことがたくさんある。
また、必ず来よう。

30時間後には、私は日本にいる。

この旅で、私は少し変わったはずだ。
日本に帰った時、それがはっきりわかるだろう。

パリでは、鉢植えの花を買ってホテルの部屋に置いていた。
たった3泊だが、部屋に花を置きたかったのだ。

その鉢植えは、チェックアウトの時、フロントにいたお姉さんにプレゼントした。
毎朝、「Bonjour!」と声を掛けると、元気に返事をしてくれたお姉さんだ。

「私はもう日本に帰るから、これどうぞ」
と渡すと、素敵な笑顔で
Merci beaucoup どうもありがとう!」
と言ってくれた。

お土産や思い出をたくさん持って、1か月ぶりのシャルルドゴール空港へ向かう。

成田空港には、彼が迎えに来てくれているはずだ。話したいことがたくさんある。

さあ、帰ろう。

※1990年の旅のエピソードはマガジン▼にまとめています。

また2025年に再訪し、35年ぶりの風景を比較したシリーズも書いています。


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