間違えて漢江~韓国推し活旅(前編)~
2026年2月6日、11時20分。
その日私は韓国に降り立った。
なぜなら大好きな星野源さんが仁川のインスパイアアリーナで開催する
「Gen Hoshino Live in Korea “약속(約束)”」に参加するためだ。
事情により1泊二日の弾丸旅行となるが、せっかく韓国まで行くからにはライブだけでなく観光もグルメも楽しみたい!と生来持っている欲深さがどんどん膨らんで結構タイトなスケジュールを頭の中で組み立てていた。
それがこれから巻き起こる珍道中のネタフリになっていたとも知らずに・・・
この記事は推しの海外ライブに参加したのにそのライブの話はほとんど出てきません。
猪突猛進型日本人女性が海外で遭遇する様々な出来事に右往左往するさまをどうぞ。
まずは1日目(前編)です。
Day1
羽田空港(8:45発)→(11:20着)金浦空港→汝矣島→ソウル駅(14:50発)→(15:30着)仁川空港→インスパイアアリーナにてライブ(19:00〜21:30)→ホテル(仁川泊)

朝日と白い恋人とニセさん
すでに浮かれてた

今回無料で機内食が変更出来るサービスが
あったので”栄養バランスのとれた”食事に変更
現地で沢山食べるからね!
幸先上々
私は星野源さんが大好きであるが、パンも大好きである。
その中でも特にベーグルには目がない。
ソウルには美味しいベーグル屋さんがたくさんあると聞いていたので、入念な下調べをしてなるべく待ち時間のなさそうなお店へ金浦空港から直行した。
と、そ・の・前・に、じゃーん!!!

空港で韓国版交通系ICカードのひとつ、NAMANEカードで源さんの写真でオリジナルカードを作成した。
私は2日間でソウルの地下鉄(及び金浦空港~ソウル駅の空港鉄道/AREX)を乗り倒す予定だったので、実際の利用には別の交通系カードの気候同行カードの2日間券を使用して、このNAMANEカードは来韓記念のお土産のつもりで購入した。
空港からは地下鉄で最初の目的地、汝矣島(ヨイド)にある百貨店、THE・現代ソウルへ。
お目当てはここにある「London Bagle Museum」
ソウル三大ベーグルの一つに挙げられる超有名店。聖水(ソンス)や他の路面店は激混みと聞いていたので比較的空いていそうな汝矣島店に狙いを定めて行ってみたら大正解でウェイティング無しで入店できた。




ぎゃわいい!!!
名店と言われるだけあってとても美味しかった!結構な大きさだったのにペロリと完食。興奮し過ぎてグッズを買いにまたお店に戻るなどしていたらあっという間に時間が過ぎ、慌てて汝矣島からソウル駅へ戻ることになった。
乗り間違えて漢江(ハンガン)
汝矣島からソウル駅までも事前に乗換検索して予習もバッチリ、タイムスケジュールも完璧のはずだった。
ここで私の準備不足が露呈する。
路線図で駅名はしっかり確認していたがハングルが読めないので漢字表記で認識していた。
しかし車内のアナウンスや表示はハングルと英語がメイン(たまに大きめな駅で日本語アナウンスが少しあったが)でハングルはもちろん英語でアナウンスされてもすぐにはぴんと来なくてワンテンポ遅れてしまう。
例えば二村駅の場合、ハングルでは이촌と書くが漢字では二村、英語ではichon(イチョン)。でも漢字で認識しているから二村をニソンと読んでしまってichonと見て聞いてもそれが二村と即座に分からなかったのだ。
仕方なくここから〇番目の駅で乗換という覚え方をしたのだが、これが大失敗!
どうやら私の乗った電車は快速だったようで停車駅を必死で数えていた私は乗換駅を華麗にスルーしてしまった。
𝑶𝑯 𝑴𝒀 𝑮𝑶𝑫……
こういう時に限って次の停車駅がめっちゃ先(笑)
乗換アプリに聞いたらリルートしてくれて当初の予定よりも5分遅れでソウル駅に到着と出てきた。5分なら全然想定内、余裕っす。
ふむふむ、次の駅での乗換3分ね、OK!
……
………
駅の構内に案内看板はここかしこにある。
親切である。
でもここかしこにあると一度乗換に失敗している私は不安でいちいちしっかり確認してしまって本当にこっちで合っているのか、疑心暗鬼の塊で歩いていたし、乗換駅でのそれぞれの路線の乗り場が結構離れていて遠い!
因みに翌日も地下鉄を利用して何度も乗換したが、すべて乗り場が遠い印象で、しかも横の移動だけでなく縦の移動も多くそのほとんどが階段だったのでなかなかタフであった(苦笑)
韓国ではパリパリ(早く早く)文化が根付いていて、乗換アプリの乗換時間もおそらくパリパリ対応なんだろう←
乗換時間通りに乗り換えられたことの方が少なかったな・・・
案の定次の電車に乗り遅れてここでも痛恨のタイムロス。
再検索するとさらに5分遅れで到着の見込み。
ソウル駅での地下鉄から仁川空港行きのAREX(空港鉄道)への乗換は余裕を見て30分取ってあった。この時点で既に10分ロスしているがまだ大丈夫なはず、うん。
とりあえずこの電車に乗ればソウル駅に到着すると安堵してようやく窓の外を見ると電車はちょうど漢江を渡るところだった。

もし時間があれば漢江を見たいと思っていたが今回は無理だと諦めていたので、思わぬところで漢江を見ることが出来てとても嬉しかった。
大都会の間に悠々と流れる漢江はとても美しくとても癒された。
テンパっていた私の頭を落ち着かせるには十分な景色であった。
改札地獄
さて、今度こそ乗り過ごすことなくソウル駅に到着。
ここからは1分たりとも無駄にできないので予習したルート通りにソウル駅の地下を現地の人よりもパリパリ歩いた。
というかですね、これは事前に調べないと初めての人はたどり着けないと思う。
だって何度も改札通らないといけないんだもの。
日本の感覚だと改札外乗換であったとしてもせいぜい1回、でもここソウル駅での地下鉄からAREXの乗り換えは少なくとも3回は改札をタッチした。
多分AREX乗り場からも含めたら全部で5,6回は改札通っているんじゃないかな。私は先述の通り地下鉄の2日間乗り放題の気候同行カードを持っていたので躊躇することなく改札を通ったが、そうでなかったら普通に悩むと思う。
そして、パリパリしすぎたせいなのか一つの改札でエラーになってしまい何度タッチしても改札が開いてくれない!
周りには駅員さんもおらず完全に詰んだ。
ここを通れないとAREXに乗れないし、源さんにも会えない。
・・・・・
人というものは、いざという時に、思わぬ力を発揮する
・・・・・
パニックなっていた私だが、ふと改札機の下の方にボタンがあることに気付いた。
藁をも掴む思いでそれを押したら誰かがハングルで話し始めた。
相手の言っていることは全く分からないがとにかく必死で英語で捲し立てた。
「My ticket is error!!! I can’t go through!!!!」
するとボタンの向こうの駅員さんも私に合わせて英語で話してくれたけどハングル訛りが酷くて(お互い様だ)最初何言ってるか全く分からず、ようやくもう一度scanしろと言われてると分かりピッとしたら改札が青く光り通り抜けられた!!!!
ありがとう、世界!!!BIG LOVE!!!
ここでさらに5分ほど時間を取られ、いよいよ本気で焦り始めた頃にAREXの乗り場に到着。
チケットは事前に予約購入していたからQRコードをWebから表示して、、遅っ!!!
マイチケットの表示サイトになかなか繋がらない。電波はちゃんと5Gで5本棒も立っている。
なんで❓ここへ来て何でこんなにも激遅❓❓
人だけでなく電波もパリパリにしてくれー
念の為撮っておいたスクショでもいけるかなと試して見たけど無理でこれは繋がるのを待つしかないらしい。
何この試練?
こんな焦らしプレイは聞いてない。
もう叫び出しそうな気持ちを必死で抑え、やっとQRコードが表示されたので改札にピッしたら無情にも赤く光り、またしても通せんぼされた。
この時点で発車時間まであと3分。
ここでも近くに駅員さんはおらずもうどうしていいか分からない。
このQRコードで乗れるはずなのにどうして😭
でもその時改札の読取部分が二箇所あることに気付き、上はAREX、下は(確か)T-moneyと書かれていて直感で下部分に気候同行カードを当てたら改札が開いたーーーーー!(泣)
そしてその先にもう一つ改札がありそこでAREXのQRコードを読ませるようになっていた。ちょうど日本でいう在来線から新幹線への乗換でそこまでのSuicaをタッチしないと通れないのと同じ仕組みだったようだけど、とにかく分かりにくい!
そしてやっとホームのある地下7階へ降りるエレベーターまで来た。
ええ、今私がいるのは地下3階でホームは地下7階なんです。
もう意味わからん。
エスカレーターでは確実に間に合わないので一か八かエレベーターに賭ける。
うぃ~んとドアが開き、さっと乗り込み、閉ボタンを連打し、エレベーターはのっそりと降り始める。
うぃ~んとドアが開き、さっと降りるとそこにはまだ電車がいた。
電光表示板でその電車が自分が乗る電車であることを確認し、一番近くのドアから乗り込んだ。
間に合ったーーーーーーーーーー(泣)(泣)(泣)
スマホで時間を確認すると、ちょうど発車時刻。
間もなく扉は閉まり、AREXは滑らかに走り出した。
勝手にリクライニング
数分前の私、よく諦めずに最後まで頑張った!と自分を労い、さあ仁川に着くまでゆっくりするかと座席のシートにもたれかかったら、何故かシートが勝手にほんの少し傾いた。
あれ?何かボタン押しちゃったかな?と座席のあちこちを触ってみるもそれらしいものはない。
恐る恐るもう一度シートにもたれるとやっぱり後ろへ倒れる。
この勝手にリクライニングがいい塩梅で止まってくれるのならいいけど、フルフラットになったらシャレにならない。
万が一私が壊したと濡れ衣まで着せられたら終わりだ。
今思うと他に空席がたくさんあったので席を移れば済む話だが、ここまでの疲労がたたって何も考えられなかったので、仁川空港までの約40分間をお行儀よく背筋をピンと伸ばし、なんなら若干前傾姿勢で耐えた。

追いかけて別人
仁川空港では先着していた変態友人3人と合流。
そこからタクシーで一旦ホテルへ向かいチェックインを済ます。
こじんまりとしたホテルだったが館内も部屋も綺麗でフリーのペットボトルのお水もありとても快適だった。
ここまでの道中、そんなに寒くない、なんなら室内は中に着込みすぎてコート要らないんじゃないかぐらいだったので、何枚か脱いでからライブ会場であるインスパイアアリーナへタクシーで向かうことにした。
空港からホテルまでのタクシーは日本からあらかじめ予約(K.rideを利用)していたのもありいわゆるジャンボタクシーだったが、ホテルからアリーナへのタクシーは現地でKakao taxiから呼んだので普通の乗用車であった。
4人で乗るのに1人は前に乗らないといけなかったので、じゃあ前に乗るかと左前ドアを勢いよく開けたら運転手さんが座っていてびっくり!
韓国は左ハンドルだったのをすっかり忘れていて運転手さんにぎょっとされ、めちゃくちゃ恥ずかしかった。

入口で源さんがお出迎え

場内にはすでにたくさんのファンたちで溢れかえっていて、ここでやっと日本から遥々源さんの海外ライブに来たのだと実感が湧いた。
そしてこんなに多くの老若男女の韓国の方々に源さんが愛されていることに猛烈に感動した。

貸し切りにしたインスパイアのカフェ
ここをキャプチャーして立て看板にする
韓国ペンのセンスよ
数日前からSNS上で韓国ペン(ファン)がスローガンイベントを企画していることは知っていた。今回のそれはライブ中、最初のMCの時に配布されたスローガンを掲げて「源さんおかえり!」(だっけ?)と皆で叫ぶというものであった。KPOP界隈ではおなじみのイベントだが日本の推し活文化ではなじみがない。
果たしてどれだけの人がそれに参加するのだろうと思っていたら見掛ける人がほぼ全員そのスローガンを手に持っていてかなり大規模なことをその時初めて知った。
そして私たちも配布されたものを受け取ってわくわくしていた。

裏には日韓両方の言語で説明が書かれており
内容もとてもわかりやすく素晴らしい作品だった
開場までの間、インスパイアの中をうろうろしていたら同じく日本から来ている変態ファン仲間を続々発見。
その中の一人がまだスローガンをもらっていなかったので、さっき配っていた人どこ行ったかな~とあたりを見回したら、ちょうど配っているところを目撃!
あの人捕まえてもう1枚もらおうと脳直で追いかけてすみませーんと声を掛けたら、後ろから「違う!違う!その人じゃないよ!!」と友人たちの声。
は?と振り返ったらスローガンの束をもっている人は別の所にいて、私に呼び止められた男性はたった1枚のスローガンを手にきょとんとしている。
あれ?配っている人と、配られた人を間違えて呼び止めちゃった(笑)
いきなり知らん日本人から追いかけられてさぞ困惑したであろう。
本当にすみませんでした。
あの男性のトラウマになっていないことを祈る。
約束 -약속 -
ツアータイトルになっている「約束」の由来はもちろん知っていた。
しかし私はライブが始まるその時まで大変失礼ながら、”星野源が海外でライブを開催する”という文字の上っ面しか見えていなかった。
源さんは昨年のアジアツアーでの約束だけでなく、コロナ前に開催したワールドツアーで韓国に行けなかったことまで含めてその時代の曲をいくつかセトリに入れてくれた。
体調の心配をしなくてもいいよう、公演は1日だけにしてもらったとの言葉通り、最初からとても伸び伸びと楽しそうで見ているこちらも朗らかな気持ちになった。
私が特に印象に残ったのは弾き語りパート。
・老夫婦
・暗闇
・くだらないの中に
インスパイアアリーナの音響がすばらしくいいのもあり、源さんの声とギターだけが空気に漂う時間は至極であった。
韓国の文化の中で聞く”老夫婦”の歌詞はとても深く、選曲良すぎだろと頭を抱え、涙がほろほろと出た。
”くだらないの中に”をポロポロと源さんが弾き始めた時に私は思わず息をのんだ。私にとって”くだらないの中に”は、それを聞いた時の情景が頭の中のレコーダーに鮮明に記録される特別な楽曲である。これまでのMy”くだらないの中に”コレクションに韓国でのライブが追加更新され、大切な想い出がまたひとつ増えた。
”くだらないの中に”を聞くと勝手に涙が溢れてくる。隣の韓国の女性も静かに泣いていて、文化や背景の違う人々が音楽で同じような感情を共有しているようで不思議な気持ちになった。
その後アンコールを4曲!あると予告し、
Pop Virus→2 →Hello Song と歌った。
※この投稿はライブレポがメインじゃないのでサッと通り過ぎますが、ヨンジちゃんがサプライズ登場してくれたのは本当に嬉しかったし、生で源さんとヨンジの掛け合いが見れたのは最高だった。
そしてラストの曲はFriend Ship。
まさかまさかここで聞けるとは思っていなかったので本当に驚いた。
でも曲が始まるとこれ以上相応しい曲は他になかったことに気付く。
いつの日か 還るまで
別の海を 渡りながら
いつの日か 会えるような
幻を見て 一歩踏み出すさま
胸の窓光る先に 手を振りながら
離れゆく場所で 笑い合うさま
曲前のMCで源さんは、「育った環境も文化も違う人たちが同じ歌を一緒に歌えることがとても嬉しい」といったニュアンスのことを話されていて、それはまさに私がこのライブを通じて感じたことであった。
源さんは韓国で自身がライブをすることの意味と意義をしっかりと認識してあの完璧なセトリを持ってきてそして最高のパフォーマンスを披露したのだ。
音楽を聞くのに国籍も人種も関係ない。
ただ音を楽しみ、音に身を委ね、感情のおもむくままに心の内でも外でも体を揺らすだけ。
そんなことをFriend Shipの歌詞に重ねながら思った。
アウトロでの源さんのギタープレイは溢れ出る感情を爆発させるかのような凄みがあった。
私はそれまでぽろぽろ泣いていたけれど、あまりの迫力に涙も引っ込んで、源さんがそのまま倒れるんじゃないかと心配になるほどであった。
放心状態のままライブは終わり、友人たちとインスパイアの中で軽く打ち上げて熱気を帯びたままタクシーを呼ぼうと外へ出たらあまりの寒さに酔いがいっぺんにさめた。
韓国の冬め、本気出してきたな。
でもこの時はまだこれが本気出す前だとは知らずにいた。

そしてまたしてもトラブル発生。
インスパイアからタクシーは乗れたが運転手さんがメーターを回すのを忘れていたのだ。
「しまった!やっちまったよ~」(意訳)と頭を抱える運転手さん。
「行きはいくらで乗った?」と多分聞かれたので「う~ん、6000Wぐらいかな?」と電卓で金額を見せると「それは安すぎるよ、8000Wでどう?」と聞かれ深夜だし日本でも割増料金掛かるし変に吹っ掛けられている感じでもなかったのでそれで了承した。
なお後から利用履歴を確認したら本来取られるはずの手配料1000Wがかかっていなかったので結局あの運転手さんは損したのではないかと気になっている。

二日酔い解消ゼリーを購入
朝からバッタバタの長い1日が心地よい疲労感と共にようやく終わった。
明日はまたソウルへ戻ります。
後編へ続く
