運慶仏をつくる【第16話】 文様をそれなりに描きこむ
「じゃあ、ガンダムマーカーは使えないんですか!?」
海住山寺風彩色の持国天像の甲冑や衣装の文様を描きこむために"新兵器"を注文したというのが、前回のお話。
それが届いた。

GSIクレオスの「ガンダムマーカー細先タイプセット1」と「ガンダムマーカー細先タイプセット2」だ。この2セットで、レッド、 イエロー、 ブラック、 蛍光ピンク、 メタグリーン、 ホワイト、 ゴールド、 シャインシルバー、 ガンメタリック、 メタレッド、 メタブルー、 メカグレーの12色がそろった。
筆者の技量では面相筆でどんなにがんばっても繧繝彩色みたいな精緻な細かな塗装はムリだから、芯の太さが0.3mmで、細線がそこそこ描けるのはありがたい。
さらに「ガンダムマーカースミ入れ/極細タイプ」も購入した。こちらは芯の太さが0.1mmほどだ。ブラック、グレー、ブラウンの3色のみだが、先細タイプよりさらに細く描けるということで心強い。
この15色+3色を使えば、文様などを緻密に描けそうだ。
地球連邦軍にとっては期待の新兵器だったのだが、残念ながらうまくいかなかった。
実際に描いてみるとまっすぐ描くのが意外と難しいし、予想よりも太い線になってしまう。
使い方に問題があるのかもと、生成AIに「細先タイプのガンダムマーカーで細い線を描くにはどうしたらいい?」と聞いてみると、ペン先からインクを塗料皿に出して極細の面相筆で描けとのこと。
面相筆でうまく描けないから、マーカーに頼るつもりだったのに。これじゃ元の木阿弥だ。
しかたがない、方針転換だ。
使い慣れた面相筆&アクリジョンで地道に塗っていくことにした(ガンダムマーカーは、きっと他で出番があるだろう)。
その結果が、これ。

筆者としてはかなりがんばって、それなりに文様に見えるかなと思ったのだが……

正直にいって、汚すぎないか。
文様というより、迷彩っぽい落書きのようにも見える。WWⅡドイツ軍戦車の「光と影迷彩」とかね。
この先、もうちょっと手を入れるつもりではいるのだが、技量的な限界もあるし、劇的な改善は見込めないだろう。
まぁ、そんなに近くで見るものじゃないとか、当初の彩色が落ちればこんなものだろうとか、ティツィアーノだって近寄って見ればずいぶんタッチが粗いんだしとか、言い訳を探し出しては並べてみる。
まぁ、遠目で見れば、それなりに彩色の入った持国天像だしね。
もう少し手を入れて、次回開眼ということにしよう。
【おまけ】
海住山寺風彩色の持国天像の開眼が近づくなかで、先行して開眼したつもりの興福寺中金堂風彩色の持国天像の造形がまたまた気になってきた。性懲りもなく手を入れている(モナリザを描き続けるレオナルドか……)。
同時に開眼としたいものだ。

【第17話 】持国天二像の開眼 につづく
【第15話】繧繝彩色をあきらめて にもどる
【第1話】まずは「持国天古色彩色」の修復を にもどる
