ブルシット・ジョブ 将来のキャリアで避けたい"意味のない仕事"の正体
こんにちは、岡山トヨタシステムサービスです。
前回、「ポストメリトクラシー(能力主義後)」というバズワードをもとに「人を活かす能力」についてのお話をしました。
今回も引き続き、バズワードをテーマにしたお話をしたいと思います。
最後まで読んでいただけたら嬉しいです…!
▼ブルシット・ジョブとは
「ブルシット・ジョブ」とは、まったく意味がなく、不必要で、時には有害でさえある仕事を指す概念です。この言葉は、アメリカの人類学者デヴィッド・グレーバー氏によって提唱され、彼の著書で詳しく説明されています。
「ブルシット・ジョブとは、働いている本人でさえ『この仕事、本当に必要?』と思うような、完全に無意味で不必要な仕事のことである。それでも、雇用条件の一部として、あたかも重要な仕事であるかのように振る舞わなければならないと感じている。」
「ブルシット」はスラング英語で、簡単に言うと「でたらめ」や「無意味なもの」という意味です。
日本では、大阪府立大学の酒井隆史教授が「クソどうでもいい仕事」という日本語訳をつけました。
グレーバー氏は1910年と2000年の雇用を比較し、テクノロジーの進展とともに生産に直接携わる仕事が減少し、「管理部門の膨張」が進んでいることを指摘しています。
グレーバー氏はそうした仕事の多くを、「ブルシット・ジョブ」と名付けました。より効率化を進めれば、本来、そこまで増える必要がなかった仕事のことです。
その例として、グレーバー氏はフランスのマルセイユ近郊にある製茶工場で起こったことを紹介しています。
あるフランスの製茶工場では、ティーバッグをパッケージする作業を、巨大機械を採り入れ作業の効率化に成功し利益が上がりました。しかし、その余剰金で何をしたかというと...
工場の経営者たちは中間管理職を設けて、新たに雇用しました。
もともと2人しかいなかった管理職は、やがて数十名に膨れ上がり、彼らは労働者を監視し、評価基準を作成し、計画書や報告書を作成する書類仕事に従事しました。
結果、こうした管理職の人間たちは、工場を海外に移転させるというアイデアを出してきました。
グレーバーはその工場を案内してくれた人物の感想を引用し、「たぶんプランをひねりださないと自分たちの存在理由がなくなるからではないか」という推測を紹介しています。
グレーバー氏は、「ブルシット・ジョブ」は次の二つの基準で判断できると述べています。
1つ目は「その人自身が自分の仕事が無意味だと感じているかどうか」、2つ目は「その仕事がなくなっても、誰も困らないかどうか」です。
後者の場合、例えば、特定の業務を長く続けることで、成長意欲が下がってくるだけでなく、暗黙知がブラックボックス化し、俗人化に繋がる恐れがあります。そういう状態に居続けることで、自分がその仕事で必要不可欠な存在であるという誤った認識を持つようになることがあります。
もちろん、専門性が深まるというメリットはありますが、ジョブローテーションが行われないと、企業が従業員のスキルアップのための研修や教育を十分に行わないケースも増えてしまいます。スキルの向上には自己研鑽が不可欠ですが、それを怠ると、業務がなくなった際に他の仕事に適応できなくなるリスクが生じます。
さらに、成果が変わらなくても、毎日の業務が特に問題なく進み、定期的な昇給が続くと、「このままで大丈夫」といった正常バイアスが働き、スキルアップを怠る可能性があります。
▼スキルアップを怠る悪影響
企業内でスキルや能力が不足している従業員は、特定の業務に長く従事する一方で、新しい技術や方法を学ぶためのスキルアップを怠ったために、業務がなくなると急に困難な立場に追い込まれることがあります。企業にとって、こうした人材は他の従業員に負担をかけ、全体のパフォーマンスを低下させる原因となります。
ただし、「一度スキル不足の人材になったら終わり」というわけではありません。「リスキリング(再教育)」によって、誰でも自分のスキルや能力を発揮する優秀な人材になる可能性があります。
リスキリングは、従業員が新しいスキルを習得し、変化する環境に適応するための手段であり、企業にとっても組織内の士気、生産性の低下を防ぐ重要な投資です。リスキリングは、現代の急速な技術進歩や業務環境の変化に対応するために欠かせません。
▼「学び、気づきを力に変える」活動
OTSSでは、従業員が「学び、気づきを力に変える」ことを目指してリスキリングに力を入れています。現在の業務に必要なスキルのアップデートはもちろんのこと、将来の変化に備えるためのスキル習得にも取り組んでいます。
これにより、全従業員が変化に適応する力を身につけ、企業の成長を支える人材として活躍できる環境を整えることができ、企業全体の成長にもつながります。
これから社会に出るみなさんは、単に「安定している」という理由だけで職業を選ぶのではなく、自分が本当に価値を感じられる仕事を見つけることが大切です。
また、一度就職しても、常に新しいスキルを学び、変化に適応できる力を身につけておくことが、「ブルシット・ジョブ」の罠に陥らないために重要です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
また次の記事でお会いしましょう。
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