ルネッサンスの光と闇―芸術と精神風土
イタリア・ルネサンスについて、解説した本です。
その解説は、骨太です。子供や、本を読み慣れない人に読める本ではありません。ページの中に、活字がびっしりです。
ルネサンスの大家である高階秀爾さんの著作だけあって、内容は、素晴らしいです。
ただ、前記のとおり、決して読みやすい本ではありません。このために、評価の星を付けるなら、四つ星ですね。
内容だけなら、五つ星です。
読むのには、時間も気力も必要です。
けれども、読み終えれば、それなりの収穫があります(^^) 「ルネサンスとは何か?」という問いについて、自分なりの答えを見いだせるでしょう。
本書によれば、ルネサンスの芸術作品には、「ネオ・プラトニズム」という思想が隠されています。
本来ならば、極めて異質なもの同士であったキリスト教思想と、古代ギリシア・ローマの思想とが、ネオ・プラトニズムによって、接ぎ木されました。
ネオ・プラトニズムという思想が生まれなければ、ラファエロの《アテネの学園》が、ヴァティカンの壁画に描かれることはなかったでしょう。ボッティチェリの傑作《春》や《ヴィーナスの誕生》が生まれることも、なかったでしょう。
本書により、ルネサンスの芸術作品を読み解く面白さに、目覚めることができます(^^)
以下に、本書の目次を書いておきますね。
序文
第一部 サヴォナローラ
第一章 虚飾の焼却
第二章 偽予言者
第三章 世界の終り
第四章 神秘の降誕
第五章 最後の聖体拝受
第二部 メランコリア
第六章 華麗なる保護者
第七章 カレッジのアカデミア
第八章 パンの饗宴
第九章 四性論
第十章 考える人
第三部 愛と美
第十一章 三美神
第十二章 貞節・愛・美
第十三章 キューピッド
第十四章 宇宙的オクターブ
第十五章 西風との出会い
第十六章 生命復活の祭儀
第四部 二人のヴィーナス
第十七章 ヴィーナスの誕生
第十八章 聖愛と俗愛
第十九章 騎士の夢
第二十章 女神と娼婦
第五部 神々の祝祭
第二十一章 パルナッソス
第二十二章 純潔と愛欲の争い
第二十三章 婚姻記念画
第二十四章 神々の祝祭
第二十五章 バッカナーレ
第二十六章 ヴィーナスの礼拝
あとがき
文庫版あとがき
参考文献
図版目録
人名索引
