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【心理学】人にやらされると途端にやる気が消える、その理由

「この書類、明日までに頼むね」
「なんで、もっと早く取り掛からないの?」
「いつまでも先延ばしにしないで」

こんな言葉をかけられると、途端にやる気が失せてしまった経験、みなさんにもありませんか?

私は就労支援A型事業所で働いているのですが、つい先日も職員から「この作業、早めに仕上げてください」と急かされて、それまでのやる気が一気に萎んでしまった経験があります。

まるで風船から空気が抜けていくように、モチベーションがすーっと下がっていくのを感じました。


「やらされる」と途端にやる気が消える…その不思議な心理のメカニズム

でも、考えてみれば不思議ですよね。

自分でやろうと思っていたことなのに、誰かに言われるとたちまち気が重くなってしまう。

この「人にやらされるとやる気が出ない」という現象について、ある心理カウンセラーの方の興味深い解説を読む機会がありました。

実は最近、私の行きつけだった居酒屋が15年の営業に幕を下ろすことになり、これを機に節酒と揚げ物断ちに挑戦しようと決意したところです。

愛着のある店がなくなるのは寂しいですし、常連さんとの何気ない会話も楽しかったのですが、この機会に新しいことにチャレンジしてみようと思っています。

そんな私の経験も交えながら、やる気の不思議な心理について、みなさんと一緒に考えていけたらと思います。

心理カウンセラーの方によると、「やる気」とは「自ら進んで物事を進めていこうとする気持ち」のことだそうです。

たとえば、新しい趣味を始めるときのわくわく感や、長年の夢に向かって一歩を踏み出すときの高揚感。

そういった前向きな気持ちが「やる気」の正体なのですね。

特に仕事や勉強といった場面で、この「やる気」が重要になってきます。

自発的にやろうと思えることと、誰かに指示されてやらされることでは、まったく違う心理状態が生まれるようです。

でも、なぜそんな違いが生まれるのでしょうか?

「自由を奪われたくない」という人間の本質的な欲求

心理カウンセラーの方の解説によると、人間には生まれながらにして「誰にも自分の自由を奪われたくない」という強い欲求があるそうです。

これは赤ちゃんの頃から持っている本能的なものだとか。

たとえば、まだ言葉も話せない赤ちゃんでも、やりたいことを制限されると激しく泣いて抵抗しますよね。

この「自由を奪われることへの抵抗」は、実は心理学では「心理的リアクタンス」という専門用語で呼ばれているそうです。

1966年にアメリカの心理学者ジャック・ブレームという方が提唱した概念なのだとか。

この心理的リアクタンスは、日常生活のいたるところで顔を出します。

たとえば、電車で「ドア付近での携帯電話の使用はご遠慮ください」というアナウンスが流れた途端に、スマートフォンをいじりたくなってしまったり。

禁煙を決意した人が「タバコを吸うな」と言われるほど、かえって吸いたくなってしまったり。

「早く結婚しなさい」と親に言われるほど、結婚から遠ざかってしまったり……。

私も以前、糖尿病の診察で主治医から「お酒と揚げ物は控えめにしてください」と言われた時、むしろその日の帰り道に唐揚げを買って帰りたくなってしまった経験があります。

でも、今回の行きつけの居酒屋の閉店をきっかけに、自分から「節酒と揚げ物断ち」を決意したら、不思議とすんなりと受け入れられている自分がいます。

これこそが、「やらされる」のと「自分でやろうと決める」の決定的な違いなのかもしれません。

人から強制されることへの反発心は誰にでもある自然な感情なのです。

ただし、心理カウンセラーの方によると、この反発心の強さには個人差があり、また命令する相手との関係性や、その指示の妥当性によっても大きく変わってくるのだそうです。

やる気を引き出す、信頼関係という魔法

心理カウンセラーの方の解説で特に興味深かったのは、「心理的リアクタンス」が強く働くケースについての分析です。

大きくわけて2つのパターンがあるそうです。

1つ目は、やらされることに「妥当性がない」と感じる場合。
2つ目は、指示する人との間に「信頼関係が築けていない」場合です。

たとえば、「なぜこの仕事を自分がやらなければいけないのか」という理由が明確でないまま、ただ「やれ」と言われても、モチベーションは上がりませんよね。

私も以前、突然「このプレゼン資料を作って」と言われて困惑したことがあります。

でも、「〇〇さんは、この分野での経験が豊富だから、ぜひあなたの視点で資料を作ってほしい」と説明されていたら、きっと違った受け止め方をしていたはずです。

また、日頃からコミュニケーションが少なく、お互いをよく知らない上司からの指示は、どうしても冷たく感じてしまいがちです。

逆に、普段から気さくに話しかけてくれたり、自分の意見に耳を傾けてくれたりする上司からの指示は、素直に受け入れられるものです。

これは職場に限った話ではありません。

家庭でも、学校でも、同じことが言えます。

子どもに「勉強しなさい」と一方的に命令するのではなく、「なぜ勉強が必要なのか」をていねいに説明し、普段から信頼関係を築いている親からの言葉は、子どもの心に響きやすいはずです。

私の場合、今回の節酒と揚げ物断ちの決意も、主治医との良好な関係があってこそだと感じています。

長年の付き合いの中で、私の健康を本気で考えてくれている先生だということがわかっているからこそ、「これは自分のためになる」と前向きに捉えられるようになったのです。

「やらされ感」から抜け出す、自分なりの意味づけという処方箋

心理カウンセラーの方は、やる気を失わないためのヒントとして、「自分の行動に自分なりの意義や目的を持つ」ということを挙げています。

これは非常に重要なポイントだと感じました。

たとえば、単に「上司に言われたから仕方なく残業する」のと、「今の残業は自分のスキルアップにつながる」と捉え直すのでは、まったく気持ちが違ってきます。

また、「母親に言われたから嫌々掃除をする」のと、「きれいな部屋で過ごすことで自分の気分も上がる」と考えるのでは、その後の行動の質が大きく変わってくるはずです。

実際に私も、就労継続支援A型事業所での仕事を「ただの日課」として捉えるのではなく、「自分の経験を活かして誰かの役に立てる貴重な機会」として意味づけすることで、以前より前向きに取り組めるようになりました。

朝活での読書も、「しなければならないこと」ではなく、「新しい知識との出会いを楽しむ時間」として捉えることで、継続できています。

また、興味深いのは、この「心理的リアクタンス」には逆のパターンもあるという点です。

「やってはいけない」と言われると、かえってやりたくなる「カリギュラ効果」と呼ばれる現象です。

「この本は君には難しすぎる」と言われて、かえって読破してやろうと意気込んだ経験はありませんか?

しかし、心理カウンセラーの方は警告しています。

「やれと言われると嫌、やめろと言われたらやる」という反抗的な態度に振り回されていると、自分自身が疲れてしまうだけでなく、周囲からも敬遠されがちになってしまうそうです。

自分らしい「やる気スイッチ」を見つけよう

結局のところ、「人にやらされるとやる気が出ない」というのは、ある意味で自然な心理反応なのかもしれません。

でも、それに振り回されすぎないことが大切です。

私の場合、行きつけの居酒屋の閉店をきっかけに始めた節酒と揚げ物断ちも、「健康のために我慢を強いられている」とネガティブに捉えるのではなく、「新しい自分づくりへの挑戦」として前向きに意味づけることで、むしろ楽しみながら取り組めています。

お気に入りの店がなくなって寂しい気持ちはありますが、それをバネに新しい生活習慣を築いていけることに、むしろワクワクしている自分がいます。

大切なのは、他人からの指示や制限に対して、ただ反発するのではなく、そこに自分なりの意味や価値を見出すことなのでしょう。

たとえば職場での指示も、「やらされている」と考えるのではなく、「自分の成長につながる機会」として捉え直してみる。

家族からの助言も、「押しつけられている」のではなく、「自分を思ってのアドバイス」として受け止めてみる。

そうやって、少しずつでも物事の見方を変えていくことで、いつの間にか「やらされ感」から解放され、自然とやる気が湧いてくるようになるのかもしれません。

それは、まさに「自分らしいやる気スイッチ」を見つけることにつながっていくはずです。

みなさんも、日々の生活の中で「やらされている」と感じることがあったら、それを「自分のため」「成長のため」という視点で捉え直してみませんか?

きっと、今までとは違った景色が見えてくるはずです。

そして、その先には、よりポジティブで充実した毎日が待っているのではないでしょうか。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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