Perfumeは時を超えて――コールドスリープの先で巡り合うまで
先日、今年いっぱいをもってPerfumeがコールドスリープ(冷凍睡眠状態)することが発表された。
"コールドスリープ"という表現がPerfumeらしく、Perfumeがファンを、そしてPerfume自身も愛してくれるようだと感じた。
僕は学生時代にPerfumeに出会った。
部活で悩んだ時に励まされた「Dream Fighter」、実習を応援してくれた「Spring Of Life」、心を落ち着けたい時に聴いた「Relax In The City」、ドラマと共に聴いていた「TOKYO GIRL」と思い入れのある楽曲を挙げたら尽きない。
そんなPerfumeのコールドスリープの発表には驚きもしたが、どこか安心するところもあった。
今まで長きにわたって活動を続けてくれた三人にはゆっくり休んで欲しい。
そして、これまで続けてくれたこと、これからも続けてくれることに感謝の思いでいっぱいだ。
Perfumeと私
僕がPerfumeに出会ったのは2007年、中3の夏頃だった。
たしかNHKのニュース7の前のスポットでACとの共同CMが流れていた。
今まで聞いたことのない音楽と見たことのないダンス。
「かっこいい…かっこよすぎる…」と僕は心から思った。
とはいえ、当時の僕は携帯電話を持っておらず、家のインターネットも回線が悪い。
調べる手段のないまま1ヶ月が過ぎた頃、ラジオから「ポリリズム」が流れてきた。
「あのCMの曲じゃないか…!フルで聞くと更にかっこいい…!!」と興奮した。
”電流が走る”とは、まさにこのことだった。
後にも先にも、これだけ電撃的な音楽との出会いはPerfume以外になかったと思っている。
振り返ってみると、Perfumeがブレイクし、スターダムを駆け上がる期間を共に過ごせたことは幸運だった。
2008年にはシングル「love the world」とアルバム「GAME」がそれぞれオリコン1位を獲得、初の武道館公演、年末には紅白に初出場とまさに飛躍の一年だった。
僕が当時聞いていた「SCHOOL OF LOCK!」に初めてPerfumeが出演したのも2008年の2月で、以降「Perfume研究員」として2021年までコーナー出演を続けた。
ラジオで聞くPerfumeはより親近感があり、パフォーマンスとのギャップも魅力的だった。
*「SCHOOL OF LOCK!」とは2005年に放送を開始したTOKYO FMのラジオ番組。”ラジオの中の学校”という設定で、その時々に10代から支持を得たアーティストや女優が数多く出演している。
僕にとっても思い入れのある番組で”居場所”のひとつだった。
*10/21追記
SOLについてはこちらでも詳しく書いてますので、よろしければご覧ください。
大学生になり初めてライブに行ったのが2011年のJPNツアーのさいたまスーパーアリーナ公演で、それ以降は何度もライブやフェスに足を運んだ。
Perfumeは進化を続けながら常にそばにいてくれた。
三人が選んだコールドスリープの決断を心から尊重したいと思うし、これからもきっとそばにいてくれると信じている。
「”ネビュラロマンス” Episode TOKYO DOME」初日公演へ
コールドスリープ発表の翌日、東京ドーム公演に行ってきた。
開演前からボルテージはあがりまくり、ステージにはクラップや声援が絶え間なく送られていた。
「ネオビュラロマンス 後篇」の楽曲を中心に初期の楽曲も織り交ぜたステージは20/25のPerfumeの存在証明を強く感じた。
1曲目はまさかの「GAME」。
大ブレイクの契機となった1stアルバムの表題曲で”ライトセーバー”を使った印象的なパフォーマンスが再現された。
1曲目から東京ドームのボルテージは最高潮に達し、あの頃の僕らとPerfumeが時空を超えてシンクロしたような熱狂だった。
ライブの後半、代表曲の「ポリリズム」と「チョコレイト・ディスコ」のステージでは、今まで披露してきた数々のステージがスクリーンに映し出された。
今でこそ日本を代表するアーティストだが、ブレイクまでの道が平たんではなかったことをファンは知っている。
これまでの軌跡と、コールドスリープに入る現在のPerfumeがシンクロし、目頭が熱くなった。
今回の東京ドーム公演を通して強く感じたのは、コールドスリープ中もPerfumeは存在し続けること。あ~ちゃん、のっち、かしゆかの3人がいる限り「Perfumeは在り続ける」という存在証明だ。
メンバーがMCで話していたように、いつか必ずまた会える。
それまで、元気で、健康に。と自分にも強く言い聞かせた。
あのころから今の僕に巡ループ
帰りの電車で余韻に浸りながら、どこかPerfumeと出会ったあのころに想いを馳せた。
ちょうど「SCHOOL OF LOCK!」が始まる時間だったのでradikoを起動した。
校長と教頭もギリギリまでドーム公演を見に行ってたそうだ。
そのトークの後に「巡ループ」がオンエアされた。
30歳を過ぎた僕がPerfumeを通じて10代の頃に聴いていた「SCHOOL OF LOCK!」に”巡り”戻ってくるのは、偶然なんかじゃないのだろう。
ちなみに、この日の生放送教室の授業は”平成後期の曲”特集。
どこか、あのころの自分と"FUSION"するような感覚だった。
友人と僕を繋いでくれたPerfume
コールドスリープに関する報道があった後、大学時代の友人から久々に連絡があった。
友人とは辛かった実習を同じグループで支えあった、言わば”戦友”の存在だ。
互いにPerfumeが好きで、一緒にライブに行ったり、好きな楽曲トップ10を真剣に考え発表し合うという、何とも”青春”らしい時間を共有した仲だ。
今は遠く離れた地元に戻ってしまい、ドーム公演には行けないようだが配信で見るらしい。
なかなか会う機会もなく、連絡もとっていなかったが、Perfumeをきっかけに久々に近況報告ができた。
Perfumeは共に過ごした青春と、それぞれの場所で生きる今の僕たちを繋ぐ存在なのだと感じた。
Perfumeはいつもそばに
現在、過去、未来、常にPerfumeはそばにいる。
コールドスリープにつく間も、あ~ちゃん、のっち、かしゆかの三人が存在している事実は変わらない。
僕たちは音楽を通して、時間も空間も超えてPerfumeに会える。
存在は目に見えるものだけではないとPerfumeは教えてくれた。
年内いっぱいは活動が続くが、Perfumeが一番大切にしているライブは東京ドームでひと段落。
またいつか、僕たちとPerfumeが”巡り”合うその日まで。
どうか元気で。
