ぼったくりとお伽の国トルコ⑫〜麗しのモスクと不信のチェス
エジプシャンバザール周辺の商店街は怪しげなものを売る店が多い。

ブランド物は偽物だろう。人出はかなり多く賑やかな通りの脇道にひっそりと目当てのモスクがあった。
リュステム・パシャ・ジャーミィ Rüstem Paşa Camii
16世紀に建てられた、タイルの装飾が綺麗なモスク


あらゆる模様のブルーのタイル、数多くの花柄や幾何学柄が同じ空間にありながら統一感がある。



外の喧騒とは別世界、観光客もそこまで多くないので静謐な空間が広がっている。
偽物が売られているすぐ隣で、善行で救われたいと祈る場所がある。
喧騒に戻り、10分ほど坂を登って到着。
スレイマニエ・モスク Süleymaniye Camii
こちらも16世紀、スレイマン1世紀時代のモスク。トルコ史上最高の建築家ミマール・シナン氏の設計。庭園も美しく、金角湾が一望出来る。


アジア側/ヨーロッパ側とされる場所を結ぶ橋、それぞれの街、海鳥、遠くのタワー(チャムルジャ・タワー Çamlıca Kulesi)が見えた。
イスタンブールは港町なんだなあと改めて思う。
景色は見飽きないがとにかく海風が寒いので、中に入る。

これまで回ったモスクの中では群を抜くスケール、壮麗である。とても写真には収まらない、堂々絢爛たるミマールシナン建築の最高傑作。
今まで見た建造物の中でも類を見ない。
座って休憩、観光客が多くいるが皆この場に尊敬を持って平和な空気が流れている。
天井を見てもステンドガラスを見ても、美しくて圧倒される。



例によって側には墓地。


1時間程滞在して、そろそろお腹も空いてきた。
近くにある伝統的な飲み物の店に向かう。
Vefa Bozacısı ボザの店

ボザというトルコの伝統的な飲み物、トルコ版の甘酒的なものらしい。小麦粉やキビを発酵させた、少し甘酸っぱいドロっとした飲み物で、シナモンパウダーが掛かっている。甘酒・冬の飲み物 と聞いていたので温かいと思ったら、常温に近い冷たさだった。美味しい。飲んだ事のない味わい、個人的には甘酒より美味しい。甘ったるさがなく、酸味とシナモンがマッチしてスッキリしている。体に染み渡る。

これに代わるものはない、トルコに行くしかないボザなのだ。

店内の雰囲気と店員さんの制服が素敵なお店だった。喫茶店で給仕が全員男性なのは異文化といった感じがする。
グランドバザール Kapalı Çarşı
遂に真打バザール登場、規模が大きく全てを見るのは到底無理と思わせる迷宮ぶり。

前にも述べたように、USD240のカッパドキアデキャンタの似寄りがないか目を光らせる。

幸い?ヒッタイト柄のものは見当たらず、または見たくなかったのか、確認出来なかった。
そういえば、夫にビザンツ帝国vsオスマン帝国
のチェス盤を見てきて欲しいと言われたのを思い出し店を覗くと、おじさんが店主のおじさんを呼んであっという間に商談になった。
今なら十字軍も付ける!などという謎の会話に押されながら、こちらも”アヴァノスの悲劇”があるので、そうそう簡単に押し切られる訳にはいかない。


…高いっ!シールでも25000円超コース。相場は知らないけれど高いはず
慌ててまだ深夜を回る前の日本の夫に電話をした。
高い、不要
そうだよな、高い高い。駒がメッキならあまりといった感じで、欲しいのは

電話をしている間も、夫はどこだ、500ずつ下げる、シールの盤より彫り物がいいだろ?!と押し売りが凄い。
電話を切り、やめますと店を出る瞬間
…1000リラでいい
驚き桃の木グランドバザール、一体本当はいくらなのか どっと疲れたので迷宮を後にした。
トラムに乗り、アクサライ方面へ。イスタンブール空港行きのバスの時間がネットだとうまく検索が出来ず直接見に行く事にした。

これで安心。心配事が減って良かった。
ラマダン(ラマザン?)が始まっているようで、日没のフードトラックに人が並んでいた。

私もさすがに朝食とボザだけでかなり空腹だったので、Burger Yiyelimというハンバーガー屋に入った。しっかり肉を焼く手作りハンバーガーで美味しかった。
ホテルのエリアに戻り、念願のデザートタイム
Hafız Mustafa 1864 Sirkeci

日本でバクラヴァを食べた事はあるが、やはり本場は外せない。ラマダン明けの行列に並ぶ。

甘くて幸せ、甘いは正義。甘さ控えめなんて言ってる事がアホらしくなる、ぶっ飛ぶ甘さと美味しさである。意外にも胡桃のバクラヴァが大ヒットだった。ピスタチオの青味は少し癖があって、胡桃の方が香ばしくて美味しく感じた。

トルコの人たちにとっては、締めのラーメン的な存在なのだろうか?朝までチャイとスイーツで語らえる場所があるなんて幸せな事だ。
盛りだくさんな1日だった。
つづく
