ぼったくりとお伽の国トルコ⑤〜アヴァノスの悲劇〜この壺ほんとはHow much?
ギョレメ野外博物館から、ランチに向かう。
空港ラウンジから似たようなトルコ冷菜ビュッフェが続いている。大体料理の傾向が判明してきた。豆、オリーブ、チーズ、茄子の料理は何でも美味しい、そして優しいスープ。
食事代はツアー料金とは別に支払い、大体日本円で2500円程度だった。
次の行き先は陶器の街アヴァノスにある
ALAADDİN CERAMİC FAMİLY ART GALLERY
アラジンセラミックという陶器の工房&販売所である。私にはカッパドキア特有のワインデキャンタを買うという目的があるので、前向きに鼻息荒く入店した。ここからは工房のガイドによる説明になる。日本語堪能。


芸の細かさと美しさを散々叩き込まれた上で、欲しい人には販売交渉タイムとなる。
私は例のデキャンタを30CM位のサイズで欲しかったので柄や大きさの希望を伝えた所、なぜかその店はUSDアメリカドル💲販売で、私の欲しいものは700-800ドル!スーパー円安でゆうに10万円は超えるとの話なのだ。
高くても1万円強で買えると思っていたので、文字通り1桁違う状況だ。
あなた、もっと頑張らないと何も買えない!協力するから柄、サイズ変えて値段ももっと頑張って!
私が100ドル位を想定してる旨を伝えると
悲しげな顔をしながら、それならこの小皿しか買えない…デキャンタは1番小さいこのサイズでも500ドルする…交渉頑張るけどあなたは買う気が本当にあるのか?と こちらが弄んでるかのような謎のスタンスを取ってくる。1人なので徐々に混乱していき、高いのか(勿論!)?妥当な価格なのかよく分からなくなってくるのである。
こういう時に相談出来る人がいるといいよね…と感傷に浸っている場合ではなく、買うと決めたなら どげんかせんといかん!とこちらも謎のスタンスなのである。
想定よりコンパクトな20cm程度のミニデキャンタなら、希望の柄で500ドル→250ドルにしてあげると 突然半額になったので、この辺で手の打ちどころなのか?でも全然高いよね?と大混乱状態で、押し黙っていると
240ドル、これが限界
と言われ、ファイナルコール🔔
ここは地下の工房で電波が入らないから彼と入り口のレジまで行って〜と、どこからともなく現れた若い男性と小走りで地上に戻り、あっという間にタッチ決済、即時通知が来るように設定しているので
240USD(38000円)
!!!?
即座に箱に詰められ梱包作業をされているので、もうしばらく見る事は出来ないあの小さな小さなワイン壺が38000円 なの?ほんとに?
ふらふらと売り場まで戻る途中で別のガイドに
日本人なら、支払ったの言葉だけで引き渡し可能だよ!はっはっー
その信頼に甘えて、支払いを装いたい気持ちである。しかし、ユーロゴールドという謎の支払い先にもう決済が完了しているのだ。
実はこの時点ではあまり、ぼったくられている感覚は無くむしろ自分は本物を買ったんだ!という自己催眠に近い状態だった。
そのまま売り場に戻り、商品の引き渡しを待っていると例の交渉人がまたやって来た。
自分用のお土産をまだ買ってないね?私の作品を見て欲しい
さっきのミニデキャンタも自分用というかインテリアのつもりだったので、もう何も買う必要はないのだけど、自慢の茶碗をあっという間に2つ見繕われ、おまけで小さな小鉢もつけて
大特価 100ドル!
これはここで決済出来ます〜(さっきの地上支払いは何だったんだ!)
先程の支払いで高額アドレナリンが分泌されているので簡単にタッチ決済
茶碗2つ+小鉢で16000円也
ミニデキャンタの支払い先はEURO GOLD
ユーロゴールド
茶碗類はこの店の名前ALAADDIN CERAMIC
アラジンセラミック となっていた。
この時点では、違和感はあるけど工房で本物を買えて良かった!市場には質の悪い偽物もあるらしいし!と思っていた。(そういうガイド内容だった)
そもそも、トルコ陶器の本物と偽物というのは何だろう?大体どこで売っているものもハンドメイドとなっているし、柄も似たり寄ったりだ。私は陶器の目利きではないし、質の良し悪しが分かる前提なのが間違いだ。
……というのは、その日の夜に夫との電話で
実物を見てないけど、高い気がする
と言われて不安になり、Googleの口コミ検索を通して答え合わせをし、疑念の波に攫われながら悟った感想である。
アラジンセラミック と入力しても検索に上がらず、わざわざ住所を調べて入力したら
error 表記になっているにも関わらず、
詐欺だ!半額マジックをして不当に客を騙している!
そもそも元値が嘘、周りの工房では1/10の価格でもっと質の良い物が購入出来る!
等々、世界中から口コミが寄せられていた。
薄暗い洞窟ホテルで1人絶望である。もう日本は真夜中だし、誰にも連絡は出来ない。連絡してもしなくても、来月のカード決済はやってくる。馬鹿な自分、ベタに高い壺(ミニデキャンタ)のぼったくりを食った。
ツアーで立ち寄る場所が観光客向けの高額商売である事も、トルコでぼったくりがある事も事前に知っていたはずなのに、見事にやってしまった。
言い訳をするならば、カッパドキアは公共交通機関が不便で、アヴァノスの工房に個人的に訪ねるのは初心者には難易度が高い。
いきなりツアーに出てしまったので、街中で似た物があるとか、値段の相場はこの位 という判断材料も無かった。
と誰にも責められてないのに、ホテルで悶々と1人反芻した。
当然の事だが欲しい物がある時は
似た商品が市中にあるか確認
値段の相場を確認
品質の違いがあるか確認
最低限この位はするべきだった。いつも日常でしている事である。
異国でぼったくりに合うのは非日常だから仕方ない、勉強勉強!と 帰国するまで開封出来ない戦利品を横目に、床に着いた。

