B29よりデカい!ユンカースG.38と九二式重爆撃機
前回の続きです。映画「風立ちぬ」では、ドイツに出張した主人公の堀越二郎が、同僚の本庄技師とともにG.38に試乗するシーンがありました。巨大な旅客機です。

■主翼の中を歩けた船のようなユンカースG.38
ドイツのユンカース社が1929年に初飛行させた旅客機で、ルフトハンザ航空が1931年に民間航路に就航させました。
エンジン4基を搭載し、全長23.2m、全幅44mで、当時は最大の陸上機でした。主翼の付け根部分は高さが1.9mもあったので、その内部に前方に窓を付けた展望客席を設けたユニークな構造が特長です。翼の中を歩いてエンジンの整備までできちゃいます。
巡航速度は時速180km/h、航続距離2,000km、乗客数は最大34人でした。





■B-29よりデカかった九二式重爆撃機
この1920年代末は、日本陸軍は同機を爆撃機に改造して使用する構想を持ってました。仮想敵国だったソ連が同程度の軍用機を開発しているという情報もあり、それに対抗するための機体も欲していたというのもあります。
当時は自力開発は無理でしたので、ドイツのG.38旅客機(正確には爆撃機タイプのk.51)の製造ライセンスを三菱が購入、1931年に試作1号機が完成して、初飛行に成功、九二式重爆撃機として制式採用されます。
ただ、最大速力が時速200km/hしか出せず、軍用機としてはあまりに鈍重で、実戦に使われることはないまま、生産も6機で打ち切らました。

全幅はB-29より大きくて主翼面積も倍近くありますが、非力なエンジンなので大きな主翼面積が必要だったのでしょうね。
九二式重爆が残した功績は大きくて、航空技術黎明期にあった日本と三菱重工は、大型機および金属機のノウハウを蓄積していきます。
当時の珍しいユンカースG.38の映像がありました。
