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ニコがシティチャイとのサバイバル戦を制する。セクサンは完敗、タイ勢は全滅~ONE Fight Night 30(2025年4月5日)

ONE チャンピオンシップは、4月5日にルンピニースタジアムで格闘技のイベント、ONE Fight Night 30を開催した。イベントの第9試合では、共に前戦を落としているニコ・カリロ(スコットランド)と、シッティチャイ・シットソンピーノンとのサバイバルマッチ(ONEフェザー級ムエタイ3回戦)が行われた。

第8試合には古豪セクサン・オー・クアンムアンが登場、アメリカのエイサー・テン・パウと142ポンド(64.4キロ)ムエタイ3回戦で対戦した。

このイベントのメインとセミでは、ONE世界ヘビー級ムエタイ、ONE世界ライト級キックボクシングのダブルタイトルマッチが行われた。ニコ対シッティチャイ、セクサン対アサ・テンポ―の試合を中心に ONE Fight Night 30 をレポートしていく。

5試合目には急遽組まれたポール・エリオット対竹内龍吾のヘビー級MMA。粘る竹内だったが、エリオットが3回TKO勝ち。

ニコ対シッティチャイ

シッティチャイは元ルンピニースタジアム認定ウェルター級王者、元GLORYライト級王者で33歳、これまで129勝36敗の戦績を残している。ONEでは6勝5敗、チンギス・アラゾフ、マット・グレゴリアン、スーパーボン、タワンチャイとビッグネームと連戦してきた。昨年6月にはインパクトアリーナでのONE167で野杁正明とキックボクシング3回戦に挑み、これに判定勝ちしている。しかし、今年1月の前戦では元RWS(ラジャダムヌン・ワールドシリーズ)王者のシャドウ・シンハーマウィンにダウンを奪われ判定負け。25歳のシャドウに新旧交代をされてしまった印象が拭えない。

対戦相手のニコ・カリロはスコットランド出身の26歳、通算では27勝4敗1分だが、ONEでは4勝1敗、ONEバンタム級(65.8キロ)でムアンタイ、ノンオー、セーマペッチに3連続KO勝ちする殊勲を挙げるも、前戦はナビル・アナンとONE世界バンタム級ムエタイ暫定タイトルマッチに挑み、これにKO負けしていた。今回はONEフェザー級(70.3キロ)に転向しての一戦目となる。

シッティチャイ対ニコをフィーチャーした会場の電光掲示板
ベテランのシッティチャイはフェザー級5位(ムエタイ)、転向一戦目のニコはノーランク

リング上で対峙すると、フェザー級初戦のニコは、シッティチャイと比べて体格で見劣りしない。前に出るオーソドックスのニコ、パンチやミドル、前蹴りにパワーも感じさせる。一方、サウスポーのシッティチャイは下がりながらニコの攻撃に対応する初回、接近して組み合った際にニコは左縦ヒジをシッティチャイの顔面に入れる。

2回、シッティチャイは前に出てワンツーからのハイキック、ミドルと圧力を強めるもニコの前蹴り、回転力のあるヒジ攻撃に弾き飛ばされ、印象が悪い。そしてこのラウンド1分50秒、シッティチャイのボディにニコの左フックが着弾すると、シッティチャイは腰からキャンパスに落ちてダウン。立ち上がったシッティチャイだが、再びボディへの左フックに悶絶し、倒れこむと、レフェリーが試合を止めた。

ニコがONEフェザー級戦線へ参入して、シッティチャイを破ったことで、フェザー級の勢力図も変わっていく。個人的には1月のONEでシッティチャイに勝利している、シャドウとニコの一戦を見てみたい。

ニコのパワフルな前蹴り
2度目のダウンで試合は決着、ガッツポーズのニコ


セクサン対エイサー・テン・パウ

セクサン・オー・クワンムアンは元ラジャダムヌンスタジアム認定ライト級王者でWBCムエタイ、オムノーイスタジアム王座など数々のタイトルを獲得してきた大ベテランの36歳、通算戦績は203勝75敗を誇る。ONEには2023年1月から参戦して10勝1敗、昨年4月には麻火祐太郎にダウンを奪われ判定負けするも、そこから2連勝、今年1月にはミャンマーの国民的スターでミャンマーラウェイの代表的選手であるソー・リン・ユーとの一戦にも勝利した。一方のエイサー・テン・パウはアメリカ出身の35歳、通算戦績は14勝4敗で、ONEでは2勝2敗。昨年9月の前戦ではジョン・リネカーにKO負けしているが、2023年9月にランボーレック・チョー・アッチャラブーンにKO勝ちした星が光る。

セクサン対エイサー・テン・パウ

試合は戦前の予想では、セクサンが有利のように見られたが、脚にやや力がなく、テン・パウの攻撃に押される展開。それでもジリジリと詰めてプレッシャーを掛けていくセクサン、その顎にテン・パウは右ストレートを見舞い、初回2分40秒にダウンを奪う。横倒しになり、効いている様子のセクサン、何とか立ち上がり試合再開するも、ふらついて危なっかしい。テン・パウの追撃をなんとかしのいだところで初回終了のゴング。

打ち合うセクサン、終始、下半身に力がないように見えた

2回開始直後、セクサンは右ストレート、右フックを打ち込んでテン・パウを下がらせて、接近戦に持ち込む。首相撲から左右ヒジを繰り出していくが、脚を引っかけられて、テン・パウにうまくキャンバスに転がされる。再び首相撲の展開に持っていきたいセクサンだが、接近したところでフック、アッパ―連打を顔面に打ち込まれてダウン。立ち上がったセクサンは、少し持ち直して何とかこのラウンドを終了。

しかし3回の開始30秒、左右フックをまともに浴びてセクサンがこの試合、3度目のダウン。レフェリーが試合をストップした。歴戦のダメージが感じられるセクサン、攻撃への反応も悪くなっている様子で、そろそろ潮時かもしれない。

また、この日、第3試合に登場したトンプーン・PKセンチャイはモロッコのエルメディ・エルジャメリとONEストロー級(65.7キロ)ムエタイ3回戦を戦い、初回KO負け。この日出場したタイ勢は3選手ともKO負けで、全滅となってしまった。

エイサーに打ち込まれるセクサン

クリークリャ対ノウルズ

メインイベントでは、ONE世界ヘビー級ムエタイタイトルマッチが行われ、チャンピオンのローマン・クリークリャ(ウクライナ)がイギリスのライドン・ノウルズを初回KOし、防衛に成功した。チンギス・アラゾフがセコンドのクリーリャ、2メートルの長身からの攻撃のパワー、スピードに、WBCムエタイ世界王者のノウルズは歯が立たず、接近戦に活路を見出そうとするもボディへの右ヒザから左フックでダウン。立ち上がったノウルズだが、最後は右ストレートで後頭部をロープ下段に打ち付ける危険な倒れ方。担架での退場となった。

クリークリャ対ノウルズ
クリークリャがあっさりKO勝ち
チンギス・アラゾフに祝福されるクリークリャ、ONE世界ライトヘビー級キックボクシング王座との二冠王

※ルンピニースタジアムでの現地観戦、写真は著者が撮影のものとONE CHAMPIONSHIP公式サイトから。動画はタイ国外で観られない可能性もあり。

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