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2025年スタートにあたって、、ジョーカー(地下格)、シャドウ(ONE)、パンヤ(ボクシング)の12月試合結果など

2025年も開けて既に2週間、12月から非常にバタバタしていて、表題にある選手たちの試合レポートは書きそびれたり、書いている途中で止まってしまっていた。それらのレポートを、ようやく一本の記事にまとめたので、これで自分なりに、2025年のスタートを切ることができる。(ONE FIGHT NIGHTの記事が先になってしまったが)。読者の皆さま、関係者皆さま、今年もどうぞ宜しくお願いします。


ジョーカー対ゴーンPYGの再戦~FIGHT CLUB THAILAND プラプラデーン大会・2024年12月14日

昨年は11月にタイ地下格闘技のカリスマ選手、ジョーカーのインタビューを行ったが、その際に述べていた、ゴーンPYGとの再戦が12月14日のファイトクラブタイランド・プラプラデーン大会で実現した。9月23日のカオサン大会ではレフェリーがブレイクを掛けた瞬間にジョーカーのヒザがゴーンPYGの顔面、右目辺りに命中してドクターストップ、互いの応援団が一触即発となり、後味の悪い結果となっていた。「この対戦がゴーンPYGとの最後の試合」と試合前にコメントしていたジョーカーは、22歳、体重は59キロ、一方のゴーンPYGは28歳、61キロ、こちらもファイトクラブのメインイベントを戦うこともある地下格の有名選手、上半身は見事にビルドアップされている。

タイ海軍のアマボクシングチームの元メンバーで、ジョーカーのトレーナーを担当しているクルーガーオは「前回のカオサン大会では、私が見る時間がなく、ジョーカーがひとりで試合準備をした。今回はしっかり見ることができた」とし、ジョーカーの充実ぶりを語っていた。

MMAグローブ着用のムエタイマッチとして、4分1ラウンドで行われたこの試合は、プラプラデーン大会のメインイベント。SNSでアップされた試合映像は、231万人が視聴した。序盤は、打撃からの組み相撲、組みヒザの展開だが、ジョーカーがパンチを被弾したのか、左目が腫れ出す。目を気にするジョーカー、見え辛さを隠せず、ゴーンが右ストレートを狙い撃つ。飛び込むようにパンチを放ち、前蹴りでジョーカーのバランスを崩す。

ジョーカーは突破口を見出せないまま、時間が過ぎていく。そして、組み合った際に倒れたゴーンの上に乗り、マウントを取る態勢となったジョーカーをレフェリーが突き飛ばして注意する。ゴーンの上に乗ったのは、反則だが、偶然のように見えた。しかし、熱くなったゴーンの応援団が抗議し、試合のマットの中に入ろうとする。レフェリーやロープ役のスタッフが、応援団を制止し、暫し試合は中断する。

大観衆のブーイングと怒声の中、スタッフや場内アナウンスが観客をなだめるのに1分を要し、試合は再開、残り時間は1分、ジョーカーは打たれながらも前進を続けて打ち合うも、なかなかゴーンに当てられない。ラストは健闘を称え合うように二人が抱き合い、試合は終了した。惜しみない拍手を両者に送る観客、この再戦に皆、満足している様子だ。ファイトクラブはKOボーナスをスポンサーが用意する場合もあるが、各試合、勝敗はつかず、この試合も無判定である。どちらがより効果的なパンチ、キックを当てて、ダメージを与えていたのかは明白だが、勝敗をつけないところにもファイトクラブの良さがあるように思う。

ジョーカーは既に次戦が決定、1月26日にルンピニースタジアムで行われる芸能人ファイトの”IDOL FIGHT 5”に出場、シンガポール国籍の人気俳優である、LONG LEEとムエタイマッチを戦う。

左目が腫れたジョーカー、なかなかゴーンを切り崩せない
4分間の殴り合いが終わり、共に拳を挙げる二人
試合後に、言葉を交わす両者


シャドウ対シッティチャイ、ONEフェザー級の新旧交代劇~ONE FRIDAY FIGHTS 92 2024年12月20日

元RWS(ラジャダムヌン・ワールドシリーズ)のウェルター級の’2022年リーグ覇者、シャドウ・シンハ・マウィンが12月20日の ONE FRIDAY FIGHTS 92に出場し、元ルンピニーウェルター級王者、元GLORYライト級王者でもある、シッティチャイ・シッソンピーノンとONEフェザー級(70.2キロ)ムエタイ三回戦で対戦した。

シャドウはタイ北部のターク県出身の24歳、12歳でムエタイを始め、ファイトマネーで母や弟を助けたエピソードはタイの一般紙でも紹介されて、母親想いのファイターとして有名。2022年のRWSウェルター級トーナメント制覇後は、優勝賞金300万バーツで母親に家をプレゼントした。

シャドウは昨年、RWSを離脱してONEに参戦したが、初戦となった2月のOne Friday Night 55 ではロシアのマムカ・ウスビヤンにまさかの判定負けを喫した。その後は調子を取り戻し、3連勝で今回、ようやくメインイベントに出場、ONEフェザー級上位進出を掛けてシッティチャイと戦うこととなった。これまでの通算戦績は78勝13敗。

シッティチャイは2021年に、現ONEムエタイ世界フェザー級王者のタワンチャイ・PKセンチャイに最後の黒星を付けた33歳の古豪で、ONEでは6勝4敗、前戦は6月8日のONE 167 でキックボクシング戦に出場し、元K1王者の野圦正明に判定勝ちしている。通算戦績は129勝35敗。

試合は、初回、サウスポーのシッティチャイが、ロングの右アッパーからの左ストレートのコンビネーションを多用し、積極的に攻める展開となったが、ラウンド後半、シャドウも左ジャブからの右ミドルなどで対応、圧力を強める。

二回、三回と元RWS王者と元ルンピニー王者の激しい攻防が続く。シャドウは右ミドルキック、近距離での立てヒジなどで攻めたてるが、シッティチャイも右アッパーからの左ストレートで応戦する。三回の終了まで残り1分となったところでシャドウの右フックがシッティチャイのアゴを捉えると、シッティチャイが吹っ飛ぶようにダウン。8カウントで立ち上がったものの、このダウンが決め手となってシャドウが判定勝ちを収めた。

シッティチャイがONEムエタイフェザー級ランキング3位である為、シャドウは上位に進出が確定、2025年は、タワンチャイやスーパーボンらのトップとの絡みもあるだろう。

「金星」とシャドウの勝利を報じたメディアもあったが、順当な勝利ではないか
3回、シャドウの右一発でシッティチャイはダウン
シッティチャイはダウンから立ち上がったが、判定負け


パンヤ対カニサレス、疑惑を通り越したトンデモ判定~WBC世界ライトフライ級王座決定戦 2024年12月26日

元WBC世界ミニマム級王者のパンヤ・プラダブスリは、2023年10月に日本でミニマム級王座を陥落した後にライトフライ級に転級し、格下相手のノンタイトル戦を重ねてきた。2024年12月には、ライトフライ級のWBC世界ランキングは2位に上昇、寺地拳四朗の王座返上によって、年末に、ランキング1位のカルロス・カニサレス(ベネズエラ)との世界王座決定戦(12回戦)に挑むこととなった。

世界戦の会場はラジャダムヌンスタジアムで、パンヤ所属のペットインディープロモーションの年末の特別ムエタイ興行の第1試合として行われた。

日本のムエタイ、キックボクシングファンにもお馴染みのクマンドーイは第三試合に出場

著者はこの試合の生中継を、テレビ観戦したが、試合は終始カニサレスが主導権を握り、著者の採点では、118‐110の大差でのカニサレス勝利が妥当に思えた。しかしながら、オフィシャルは全く逆の採点結果(116‐112、115‐113、114‐114)が出て、パンヤが勝利を収めた。

まず四回終了時の公開採点で、40‐36のフルマークで、カニサレスがリードと思われたが、ジャッジ2名は、どこをどう見たのか、40‐36でパンヤを支持しており、このあたりから既にキナ臭さが漂っていた。ペットインディープロモーションのボクシング部門は、スポンサーのCPフーズの意向が強く、契約選手への贔屓が酷いことがある。パンヤのミニマム級世界タイトル獲得戦となったワンヘン戦、立場を入れ替えての対戦となったワンヘン再戦も採点は、かなりパンヤ寄りだった。(ワンヘンはペットインディーとはマネージメント契約を結んでいたものの、ペットインディーの直の契約選手であるパンヤのほうが贔屓された。)

選手本人に罪はないが、このような世界戦が繰り返されるようであれば、ファンもそっぽを向いてしまうだろう。SNSではパンヤとペットインディープロモーションがタイ人ファンから強く叩かれていたのに加え、WBC本部もこの判定を問題視しているという。

カニサレスを追い立てるパンヤ、タイ唯一の世界王者となった。
勝者パンヤは33歳で2階級制覇、2階級共に微妙な判定で栄冠

※それぞれテレビやYoutubeで観戦、写真は各試合映像から撮影。貼り付けた動画は、日本から視聴できない場合もあり。

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