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2026-2027 : Where Are We Now ?

「拡大」「発展」の幸運星、木星が蟹座から獅子座へ移動しました。今回の木星獅子座期は2026.6.30〜2027.7.26です。ここに今期の12星座別テーマソングを挙げておきます。この12曲は全て、今期と同じ木星獅子座期にリリースされています。選曲の条件、全体の所感などは最後の【総評】にまとめておきました。それでは1年間張り切ってどうぞ🦁


【牡羊座】 AC/DC 「Highway to Hell」

地獄に堕ちるわよ」と言ったのは細木数子だったが、「I'm on the highway to hell(オレは地獄へのハイウェイにいる)」と言ったのはAC/DCだった。細木数子もアンガス・ヤングも牡羊座なんだけど、牡羊座って「地獄」言いがち?占いも音楽も好きな私としては、見逃せない共通項。
私が占い業界に入って最初に思ったこと。それは「音楽業界と似てるな〜」ということでした。寄り添い系、古典系、理屈系、テクノロジー系、人生訓系、毒舌系、アイドル系、ゴージャス系、学者系、ビジュアル系、珍味系、ナチュラル系、お笑い系、インディー系、メジャー系……などなど様々なスタイルが共生していて、一つの生態系を成している。占い師って、ミュージシャンと似てるな、と思いました。
なぜ、こんなにバラバラなんだろう?答えはシンプルです。占いや音楽には客観的な証拠のある唯一絶対の正解がないからです。
100m走だったら、とにかく一番速いやつが勝ち。だけど、占いや音楽は、そういうわけにはいかない。占いだったら一番当てる人が勝ち?音楽だったら一番売れている人が勝ち?いや、もしそうだとしたら、二位以下の人は基本的に要らないということになる。しかし、現実はそうなっていない。占い師やミュージシャンに対する需要は、多様なのです。
人にはそれぞれのやり方がある。その人だけが持っている固有のグルーヴがある。もし正解なんてものがあるのだとしたら、それを研ぎ澄ますことだけでしょう。面白いのは、研ぎ澄まされたそれが、往々にして「クリエイティブ」と呼ばれたりすること。本人にとっては、なすすべもなく、他にやりようもなく、ただ「やっている」だけなのにね。
1979年の7月(木星獅子座期)にリリースされたAC/DCの「Highway to Hell(地獄のハイウェイ)」は、1975年のデビュー以来研鑽を重ねてきたバンドが固有のグルーヴを確立し、その名を世に知らしめた出世作。マイケル・ジャクソンの「Thriller」やイーグルスの「Greatest Hits」と並んで「歴史上最も売れたアルバムランキング」で必ず2位(or 3位)に挙がる次作「Back in Black」への布石となった作品でもある。冒頭に述べたように、バンドの中心人物でリードギターのアンガス・ヤングが1955年生まれの牡羊座。
今期の牡羊座にとって、木星は「自己表現」という場所にあります。他の誰でもない、あなただけのやり方を見せてください。少しくらいわがままに振る舞ったって構いません。子供が目を輝かせて遊ぶように、心底キャッキャしてしまえばいいのです。スカしてちゃダメ。いい大人なのに学生服を着て、荒々しくギターをかき鳴らすアンガスを見てください。
アンガスのグルーヴは、とても牡羊座らしいものです。直球ストレート。技術的にはそれほど難しいことはやっていません。が、決して誰も彼のようにはできない。なぜなら、そのやり方を正解にしてしまえるほどの熱量を、アンガス以上に持っている人などいないからです。
そう言えば細木数子も「ズバリ言うわよ!」、直球ストレートの人だった。

AC/DCは1973年にオーストラリアで結成されたロックバンド。装飾を排した骨太なギターリフとシャウト主体のボーカルが特徴で、ハードロックの代表格として知られる。代表曲は「Highway to Hell」「Back in Black」「Thunderstruck」など。1980年発表のアルバム『Back in Black』は史上最高クラスの売上を記録した。ギタリスト、アンガス・ヤングが学生服姿でステージを駆け回る姿は同バンドの象徴。結成以来メンバー交代を経ながらも音楽的方向性は一貫しており、ロック史に確固たる地位を占める。

Claude

【牡牛座】 槇原敬之 「どんなときも。」

マッキーこと槇原敬之は、音楽制作において詞先らしい。詞先とは、先に詞を書き、後で曲をつける方法のこと。インタビューでも、詞先じゃないと「不安で不安で、曲作りに進めない」と語っている。これは占星術的には、とてもよくわかる話。なぜなら、マッキーのホロスコープ上では、月が言葉や意味を司る双子座にあるから。月はその人の「心」や「内面」を表し、そこを満たさないでいると、どこかでガス欠になると言われている。月が双子座の人には会話好きが多いと言われるが、確かにマッキー、よく喋るよね。
では、マッキーの太陽星座である牡牛座は、音楽で言えば何にあたるのか。それは音やサウンドそのもの、そして心地よさです。言葉や意味というよりも、あくまでそれに触れた時の肌触り。太陽は「目標」や「意志を持って向かう方向性」を表すため、そこへ向かっている実感がないと充実感を得にくいと言われています。
月がガソリンだとしたら、太陽は目的地。ガソリンがなければ車は動かないが、ガソリンがあっても目的地がなければ、なんだか茫洋として味気ない。月と太陽は車の両輪のようなもので、どちらか一方だけではまっすぐ前に進めなくなるわけです。
マッキーの音楽を聴いていると、この「言葉」と「サウンド」が両輪となっているのがよくわかります。その最たる例が「どんなときも。」であり、SMAPに提供し大ヒットした「世界に一つだけの花」でしょう。意味と心地よさが、非常に高いレベルで結びついています。そして興味深いことに、この2曲はどちらも、今期と同じ木星獅子座期にリリースされているのでした。(「どんなときも。」は1991年6月リリース、SMAP「世界に一つだけの花」のシングル・ヴァージョンは2003年3月リリース。)
今期の牡牛座にとって木星は「基盤」という場所にあります。それは、かつて自分がいた場所であり、最終的に帰っていくような場所です。自分という存在の基礎、下地、ベーシック。
「どんなときも/どんなときも/僕が僕らしくあるために/「好きなものは好き!」と/言えるきもち/抱きしめてたい」。いついかなる時も変わらない、自分にとっての「ホーム」「根っこ」を大切にしてください。それは物理的なものでもあり、精神的なものでもあります。幸運の鍵は、案外身近な場所に落ちています。
マッキーこと槇原敬之は、1969年生まれの牡牛座。

槇原敬之は大阪府高槻市出身のシンガーソングライター。ほぼ全てのオリジナル曲の作詞、作曲、編曲を自身でこなし、1990年にデビュー。1991年の『どんなときも。』でブレイクし、『もう恋なんてしない』『SPY』など恋愛心理を描く歌で人気を高めた。2000年以降は人生の機微を優しく描くメッセージソング、自称「ライフソング」を多く発表。SMAPへ提供した「世界に一つだけの花」は記録的ヒットとなった。1999年と2020年に薬物関連の法律違反で逮捕され活動休止を経験したが、いずれも復帰し音楽活動を続けている。

Claude

【双子座】 Yellow Magic Orchestra 「Rydeen」

双子座が関わると、ポップになる。ロックをポップにしたポール・マッカートニー。ヒップホップをポップにしたYe(カニエ・ウェスト)。ジャズをポップにしたマイルス・デイヴィス。そして、政治をポップにしたトランプ大統領。これ全員、双子座。暴論すぎて真面目な人達から怒られそう!でも、悪いけど、ポップとは暴論なのだ。
Yellow Magic Orchestra(以下、YMO)をポップにしたのは、1952年生まれの双子座、高橋幸宏であるのは間違いない。YMOは3人とも天才だが、坂本龍一と細野晴臣だけだったら、ちょっと恐ろしい。尖った音楽通にしかわからない、めっちゃ意味不明な音楽になっていた可能性もある。YMOに高橋幸宏がいてよかった。人間関係的にも、バチバチになりがちな2人の仲をよく取り持っていたらしいし。
ポップになるというのは、普通、わかりやすくなって大衆的になるみたいな意味でとられることが多いので、ある種の人達から「頭が悪そう」みたいなイメージでバカにされることがある。しかし、本来、双子座は「知性」のサインなので「頭が悪そう」とは正反対である。それでは、なぜ双子座が関わるとポップになるのか。
高橋幸宏はファッションの人でもあった。YMOの代名詞ともなった「人民服」スタイルのコスチュームも彼がデザインしたと言われているし、初めて坂本龍一と会った時、イケてない服装を見て「かっこいいのにもったいない」と思い、服をコーディネートしてあげたというのも有名な話だ。ルックというのは、真っ先にわかりやすく外部へ影響する。言わば、外に向けた最初の「説明」である。高橋幸宏はファッションに限らず、その「説明」が上手かった。名前のついていないカオスから、ある種の「意味」を抽出するのが上手かった。そんなことは、たくさんのことを知っている頭のいい人にしかできない。だから双子座が関わると、ポップになるのである。そう言えば、坂本龍一に「教授」と名付けたのも高橋幸宏だったね。
彼がドラマーだったから、というのもあるのかもしれない。ドラマーというのは通常、バンドの一番後ろにいて全体を俯瞰するポジションにいる。それに、ビートというのは、どんな音楽でも、サウンド全体のフォルムを決定してしまうところがある。そして、フォルムとは真っ先に外部へ影響するもの、言うなれば、音の服装である。実は、良質なバンドには双子座のドラマーが多いのだが……それはまた別の機会に。
「RYDEEN」は、1979年9月(木星獅子座期)にリリースされた大ヒットアルバム「SOLID STATE SURVIVOR」に収録されたのが初出。YMOと言えば…の代表曲。そんなポップな曲を、坂本龍一と細野晴臣という天才2人を差し置いて、ドラマーの高橋幸宏が作ったというのが面白い。
今期の双子座にとって木星は、「知的コミュニケーション」という場所にあります。元来が「対話」のサインである双子座にとっては、比較的やりやすい時期となるでしょう。高橋幸宏が、好奇心の赴くままに「テクノ」という当時まだ目新しかった音楽を坂本龍一や細野晴臣とワイワイ作っていったように。

YMO(イエロー・マジック・オーケストラ)は1978年に細野晴臣、高橋幸宏、坂本龍一の3人で結成された日本の音楽グループ。シンセサイザーとコンピュータを駆使した音楽で、国内では社会現象と言えるほどの反響を引き起こしたテクノポップの先駆者。代表曲には「Rydeen(ライディーン)」などがある。79年、80年とワールドツアーを成功させ、海外でも著名となり、テクノ・ブームを巻き起こしたが、1983年に「散開」(解散)。1993年に「再生」してアルバム『テクノドン』をリリースし、その後も折に応じて活動を行った。彼らの楽曲は海外アーティストにもサンプリングされるなど、世界的な影響力を持つ。2023年、高橋幸宏と坂本龍一が相次いで死去している。

Claude

【蟹座】 The White Stripes 「Seven Nation Army」

ギターで何度も繰り返されるフレーズのことをギターリフと言うが、21世紀以降に発表された曲の中で、これほど有名なギターリフを持つ曲はないだろう。The White Stripesというバンド名や「Seven Nation Army」という曲名は知らなくても、このフレーズなら聴いたことがある人は多いのではないか。ギターと歌と歌詞を担当しているジャック・ホワイトが、1975年生まれの蟹座。「Seven Nation Army」は2003年2月の木星獅子座期にリリースされている。
今期の蟹座にとって、拡大・発展の星である木星は「資産」という場所にやってきます。ざっくり言ってしまえば、金運が良い時。やったね!でも「資産」という言葉には色々な意味があるので、単にお金がめっちゃ手に入る、というわけではないかもしれない。AIに「資産」の意味を聞いてみると、「今持っていて、将来的に経済的な価値を生み出すと期待されるもの」とのこと。そこに幸運の鍵があるとは…?
ジャック・ホワイトで考えてみよう。まず、彼にとってはギターが何よりの「資産」だろう。文字通り持っているモノであり、正しく運用すれば経済的な価値を生み出しそうだ。そもそもギターがなければギターリフも生まれないし、この曲のギターリフがなければ、ジャックはここまで有名にならなかったはずだ。広義では、ギターを弾く技術や能力も「資産」と言えるかもしれない。
また、彼はヴィンテージ機材オタクとしても有名だ。アナログの質感を追い求めて、楽器や録音機材などに相当なこだわりを見せる。バンドのヴィジュアル面でも、衣装やレコードジャケットなどを赤・白・黒の3色で統一したりして、インパクトを演出した。結果、これらの全てが上手く機能して、The White Stripesはブレイク。「資産」とは武器であり、鎧であり、自分を助けてくれるものなのだ。
こうして生み出された世界一有名なギターリフは、後年、作った本人であるジャックさえも飛び越えていく。「ジャージャジャッジャッジャッジャージャー」というフレーズは、熱狂したサッカーファン達が「オーオーオーオーオーオーオー」とスタジアムで大合唱するのにうってつけだったのだ。2006年のFIFAワールドカップで、優勝したイタリア代表のアンセムとなったことが一つの爆発的契機となり、以後は世界共通のサッカーソングとなった。意味がない分、言語の壁を超えることができたのだろう。インタビューで、ジャックはこんな風に言っている。
「みんながこれが何の歌なのか知らないほうが僕は嬉しいんだ。」
人はいつか忘れ去られるが、モノは残っていく。誰かが「良い」と思えば、そこには「価値」が宿り続ける。今期の蟹座も、自分が持っている「資産」で、何かを生み出してみてはいかがでしょうか。

The White Stripesはアメリカ・デトロイト出身のジャック・ホワイト(Vo/G)とメグ・ホワイト(Dr)によって1997年に結成されたユニット。ボーカル・ギター・ドラムという最小編成のガレージロックバンドで、作詞作曲はジャック・ホワイトが手がける。代表曲は「Seven Nation Army」「Fell in Love with a Girl」「Ball and Biscuit」など。これまでにリリースしたオリジナル・アルバムは6枚、そのうち3枚がグラミー賞を獲得した。「Seven Nation Army」は2018年FIFAワールドカップロシア大会で選手入場曲として使われた。2011年に解散を発表し、2025年にはロックの殿堂入りを果たした。

Claude

【獅子座】 The Rolling Stones 「Jumpin' Jack Flash」

The Rolling Stones(以下、ストーンズ)はロックバンドの究極形。そして、彼らの代表曲「Jumpin' Jack Flash」(以下、JJF)はロックソングの究極形。ロックというジャンルが2026年現在も有効なのか、いまいち確信が持てないところがあるが、少なくともストーンズの「JJF」は今日でも有効だろう。それは断言できる。バンドの中心人物で、ボーカリストのミック・ジャガーが1943年生まれの獅子座。「JJF」は1968年5月の木星獅子座期にリリースされている。
この曲は歌詞が本当に素晴らしい。…と言っても、一見、なんてことのない歌詞だ。主人公JJFの壮絶な人生が描写された後、サビで「But it's all right(だけど大丈夫)」と歌われるだけ。これを聞いて「えっ『大丈夫』みたいな歌詞、めちゃ普通じゃん」と思ったでしょう?全然違います。この曲の「大丈夫」は、よくある甘ったるい「大丈夫」ではありません。「私は大丈夫なのだ!ガッハッハ!」です。獅子座的な肯定力に満ち満ちています。しかも「大丈夫」な理由や根拠は全く示されません。考察厨は納得がいかなくて気が狂ってしまうかもしれませんね。論理や因果を追っているだけでは、JJFがなぜ「大丈夫」なのか永遠にわからないままでしょう。
とは言え、「JJF」直前のストーンズは全く「大丈夫」ではありませんでした。マネージャーのアンドリュー・オールダムと決裂し、バンドメンバーは薬物問題で逮捕され、サイケデリック路線のアルバム「サタニック・マジェスティーズ」はビートルズの「サージェント・ペパーズ」のパクリと酷評されました。要するに、ストーンズは完全に迷子になっていました。自分達が何者であるのかわからなくなっていた。
今期、木星は獅子座にあります。「自分」のところです。「自分」というものを世界にどうやってめり込ませるのか。「自らの分」とは何なのか。それらを今一度確認し、「自分」以外のものにぶちかます時です。獅子座は王の星座。堂々と「自分」に戴冠させましょう。そして、高らかに宣言するのです。「私は大丈夫なのだ!ガッハッハ!」と。
ミック・ジャガー、並びにストーンズは「JJF」で復活し、それ以降は全盛期に突入していきます。「JJF」はその起点となった曲でした。しかし、苦境に立たされていた当時のストーンズが、どうしてそんなことを実現できたのでしょう?ミックはこの曲に関して、こんなことを言っています。
「辛い時期を経験して、そこから抜け出すっていう歌だよ。」
獅子座は火のサインです。(※ちなみに、この曲でギターを弾いている相棒キース・リチャーズも火のサイン、射手座。)火は、目の前の現実とか数学的な論理には縛られません。それらを飛び越えていこうとする跳躍力を持っています。この曲の「Jumpin'」という言葉には、そんな火のサイン達の「こんなもの、乗り越えてやるぜ」という、弾けるような意志が迸っているようです。

1962年、ロンドンで結成されたThe Rolling Stonesは、イギリスを代表するロックバンド。ブライアン・ジョーンズ、イアン・スチュワート、ミック・ジャガー、キース・リチャーズによって結成され、その後間もなくビル・ワイマンとチャーリー・ワッツが参加した。ブルースやR&Bに根ざしたリフ主導のロックンロールを特徴とし、当時のThe Beatlesとはしばしば対照的な「不良」のイメージで対抗関係に位置づけられた。代表曲は「(I Can't Get No) Satisfaction」「Paint It Black」「Jumpin' Jack Flash」「Brown Sugar」など。1960年代前半から60年以上、1度も解散することなく第一線で活躍を続けている。2026年7月には新作『Foreign Tongues』のリリースを予定し、80代を超えた現在も活動中。

Claude

【乙女座】 井上陽水 「少年時代」

井上陽水(1948年生まれの乙女座)の代表曲「少年時代」は、藤子不二雄Ⓐの同名マンガ「少年時代」が映画化される際、藤子Ⓐ本人から直接依頼を受けて作られた楽曲。1990年9月の木星獅子座期にリリースされた。
「少年時代」の歌詞は、非常に曖昧。ハッキリしたことは何も言っていない。しかし、音と一緒に聴いてみると、不思議なくらい確信に満ちている。まるで「説明はできないが、ハッキリとわかっている」かのよう。
陽水は、藤子Ⓐが書いた歌詞を一行も使わなかったらしい。ただ、「安孫子さん(藤子Ⓐのこと)の心をもらった」とは言っている。「心をもらった」とはどういうことだろう?非常に感覚的な話である。それこそ、説明などできないのではないか。でも陽水には、少なくともこう感じられたのだろう。「藤子Ⓐが書いた歌詞では、藤子Ⓐの心がちゃんと表現されていない」と。だから「心をもらって」、それを書いた。藤子Ⓐは完成した曲を聴いて、大満足だったようである。
これはある意味、とても皮肉な話。人は自分の心を自分では完全に把握できておらず、むしろ他人の方がそれを上手く描写できることがあるらしい。でも、確かに、そういうことはある気がする。というか、ひょっとしたら、そういうことの方が多いかもしれない。
実は陽水自身も、この曲を制作するにあたって、似たような経験をしている。「少年時代」の制作は非常に難航し、映画のポスターが出来上がっても曲が完成していなかった。そんな折、共作者の平井夏美から、すでにある程度作ってあった楽曲を映画用に充ててはどうかと提案されたのだ。「あの曲、この映画っぽくない?」と。それが、名曲「少年時代」となった。元々は荻野目洋子に提供する予定の曲だったとか。
今期の乙女座にとって、幸運は「見えない場所」にあります。ハッキリとは認識できないような、自分ではコントロールできないような場所。陽水が「少年時代」の制作で潜り抜けたような、無意識的な場所。もしかしたら陽水は「そこ」に行けたからこそ、藤子Ⓐの心の中にある遠い過去の幻影に触れることができたのかもしれない。
漫画「少年時代」は柏原兵三の小説「長い道」が原作で、藤子Ⓐは「長い道」に自分の過去の経験を重ねていたようです。物語は、主人公の少年が戦禍を避けるために疎開するところから始まる。戦争という全くコントロールできないものに翻弄された子供たちは、戯れ合い、ケンカし、いじめたりいじめられたりしながら、友情を育んでいく。子供たちは無意識がむき出しなので、感じているものを隠せない。だから、色々やってしまう。理由は説明できない。だけど、感じているから、やってしまう。人は大人になると、そういう説明できないものを無視したり、隠すようになっていきます。しかし、果たしてそれで円満に生きていけるものなのだろうか。今期の乙女座には、是非ともそういうものを無視しないでもらいたい。
意外なことに、「少年時代」は当初、オリコン最高20位程度の中ヒットだったようです。しかし、時とともにジワジワと人気を獲得し、ロングヒット化。今となっては、知らぬ者がいないほどの超有名曲です。「夏が過ぎ/風あざみ/誰のあこがれに/さまよう」——幸運の星である木星は、真夏のサイン獅子座を過ぎた後、乙女座にやってきます。

井上陽水は1948年、福岡県出身のシンガーソングライター。1969年にアンドレ・カンドレ名義でデビューし、1971年に井上陽水として再デビュー。1973年発表のアルバム『氷の世界』がオリコン史上初のミリオンセラーを記録するなど、1970年代のフォーク・ニューミュージックをリードした。代表曲は「夢の中へ」「氷の世界」「傘がない」「少年時代」など。「帰れない二人」では忌野清志郎、「ありがとう」では奥田民生ともコラボレーションするなど、活動の幅を広げてきた。独特の言葉選びと浮遊感のある作風で、世代を超えて支持される日本ポップス史の重要人物である。

Claude

【天秤座】 Mark Ronson ft. Bruno Mars 「Uptown Funk」

最初に断っておかないといけない。この曲はマーク・ロンソンの曲で、彼は乙女座なので、本来なら天秤座の曲として挙げるのはおかしい。しかし、聴けばわかる通り、そして上のMVを見ればわかる通り、「Uptown Funk」は実質ほとんどブルーノ・マーズの曲である。マーク・ロンソン自身もそんなようなことを言っている。「この曲は自分の曲というより、ブルーノ・マーズの曲だ」と。というわけで、ブルーノ・マーズが1985年生まれの天秤座。「Uptown Funk」は2014年11月の木星獅子座期にリリースされている。
天秤座はコラボレーションの達人だが、最近のアーティストの中では、ブルーノ・マーズがその筆頭格だろう。近年だけでも、アンダーソン・パークとの「Leave the Door Open」、レディー・ガガとの「Die With A Smile」、そしてロゼとの「APT.」など、数々の優れたコラボレーション作品を生み出している。
「Uptown Funk」は、その中でも随一の楽曲だ。全米ビルボードチャートで14週連続1位、YouTube再生数は58億回超、世界で2,000万枚以上のセールスを記録し、グラミー賞の主要部門である「最優秀レコード」も受賞。ブルーノ・マーズ関連の楽曲の中で最も売れた曲と言っても過言ではない、問答無用のメガヒット曲。
マーク・ロンソンが制作に大変苦労したという話が残っているので(この辺は本稿の乙女座の部分と合致する)、必ずしも全てがブルーノ・マーズのおかげというわけではないだろう。ただ、じゃあブルーノ・マーズなしでこの曲がそこまでヒットしたのか?と問われれば、それもやはり考えづらい。前述した他のコラボも同じでしょう。
この辺りに天秤座の不思議な力があります。天秤座が関わると、何事も単一の「個」に依拠しなくなる。あくまで「個」と「個」の間にある「関係性」や「バランス」によって駆動していく。異なる色で模様を織りなしていく編み物のように。
今期の天秤座は、そのコラボレーション力を誰か一人に対してではなく、より多くの「集団」に対して発動してみてください。幸運の星である木星は、「友達」とか「ネットワーク」みたいな場所で輝いています。1人や2人では乗り越えられなかった壁も、たくさんの仲間がいれば、その先に希望が見えてくるでしょう。もし迷うことがあったら、ブルーノ・マーズが仲間たちと歌い踊りまくる「Uptown Funk」のMVを見て、それを思い出してください。Don't believe me, just watch, come on。

ブルーノ・マーズは1985年生まれ、米ハワイ州ホノルル出身のシンガーソングライター。プレスリーへの憧れから音楽を始め、成長するにつれレゲエ・ロック・ヒップホップとR&Bを織り交ぜたサウンドへと変化させていった。2010年に1stアルバム『Doo-Wops & Hooligans』でソロデビュー、「Just the Way You Are」「Grenade」が連続大ヒット。2014年、マーク・ロンソンと共作した「Uptown Funk」がビルボードHot 100で14週連続1位を記録し、ファンクなサウンドでブルーノ・マーズのイメージを決定づけた。2016年の『24K Magic』でも世界を席巻し、「2010年代最高のポップスター」と呼ばれた。2026年には4作目のソロアルバム『The Romantic』をリリースしている。

Claude

【蠍座】 Red Hot Chili Peppers 「Give It Away」

このMVを見てお分かりの通り、Red Hot Chili Peppers(以下、レッチリ)は陽気でおバカさんなところがあるので、Vo.のアンソニー(1962年生まれ)とDr.のチャド(1961年生まれ)が蠍座だと知った時、少し意外な気がした。蠍座は、どちらかと言えば「陰」があるサインだから。
さらに言うと、この曲の「Give It Away」という言葉も、意外な響きがある。蠍座はよく「執着」とか「秘密」のサインと説明されるのだが、「Give It Away」には「手放す」とか「秘密を漏らす」という意味があるから。あれ?占いって当たらないの?
この違和感を解消するためには、レッチリの歴史を少し紐解かなければならない。彼らには、バンド全体でトラウマとなった、とても根深い喪失体験がある。それはバンド創設メンバーであり、ギタリストであり、何より大事な親友であったヒレル・スロヴァクの、ヘロイン過剰摂取による早逝だ。その辺りの詳細については、Netflixの「The Rise of the Red Hot Chili Peppers: Our Brother, Hillel(俺たちのヒレル)」をご覧あれ。バンドにとってヒレルがどれほど重要な存在だったのか、痛いほどわかります。
「Give It Away」と同時期に発表された「Under The Bridge」という曲は、上のMVを撮ったバンドとは思えないほど、暗くて陰鬱な曲です。「Under the bridge downtown / I gave my life away(街の橋の下で / オレは人生を捨てた)」という歌詞には、アンソニーがヒレルと一緒に橋の下でドラッグに溺れていた頃の情景が描かれています。
興味深いのは、「Under The Bridge」にも「gave 〇〇 away」という表現があること。ドラッグに「執着」していたアンソニーは、引き換えに人生を「手放した」。陽気な「Give It Away」と同じ「手放す」なのに、表現されているニュアンスが180°違う。ここに蠍座の謎を解く鍵があります。
蠍座は「死と再生」のサイン。「Give It Away」の底抜けの明るさは、死を通過してきた彼らが否応なく手にした生(or 性)へのとびっきりの「執着」でしょう。だから、それ以外のものは基本的にどうでもよくなり、あっけらかんと「Give It Away(手放す)」してしまう。蠍が脱皮をするように。「執着」と「Give It Away(手放す)」は、同じものの表裏なんですね。
今期の蠍座は「名声」の時です。仕事やキャリアの方面で、ある種の到達点に達するでしょう。あるいは、転職したり、肩書きが変わったりすることも。いずれにしろ、社会で目立ちやすい時です。
「Give It Away」は、バンドがワーナー・ブラザースに移籍してからの初シングル。1991年9月の木星獅子座期にリリースされ、後にグラミー賞を受賞しました。そして、続くアルバム「Blood Sugar Sex Magik」によって、バンドのキャリアは最初の頂点を迎えます。

Red Hot Chili Peppersは1983年、ロサンゼルスのフェアファクス高校の同級生だったアンソニー・キーディス(Vo)、フリー(Ba)、ヒレル・スロヴァク(Gt)、ジャック・アイアンズ(Dr)によって結成された。パンクのエネルギーとファンクのグルーヴを融合した独自のミクスチャーサウンドが特徴。1988年にヒレルが薬物の過剰摂取で死去するなど苦難を経たが、その後加入したギタリストのジョン・フルシアンテとドラマーのチャド・スミスを含む編成で飛躍した。代表曲は「Give It Away」「Under the Bridge」「Californication」「Dani California」など。2012年にロックの殿堂入りを果たしている。

Claude

【射手座】 The Doors 「Break On Through (To The Other Side)」

「Break On Through (To the Other Side)」はThe Doorsのデビューシングル。そして、デビューアルバム「The Doors」(邦題:ハートに火をつけて)の冒頭曲でもある。どちらも1967年1月(木星獅子座期)リリース。バンドの中心人物で、ボーカリストのジム・モリソンが1943年生まれの射手座。
アルバムには「Light My Fire」や「The End」といった代表曲も収録されているが、今期の射手座を象徴する一曲を選ぶのなら、迷わず「Break on Through (To the Other Side)」一択だ。なぜか。射手座にとって今期の幸運は、まさに未知なる「向こう側(the Other Side)」にあるのだから。
The Doorsは、解散後も定期的に再評価され続けるバンドの一つだ。ベトナム戦争を描いて話題となった映画「地獄の黙示録」(1979年8月公開)では、劇中で「The End」が効果的に使われ、映画全体のトーンを決定づけるような役割を果たしたことで注目された。
「地獄の黙示録」は、戦争で気が狂ってしまったカーツ大佐を、ウィラード大尉がジャングルの奥地に殺しに行く物語である。「向こう側」に行ってしまったカーツ大佐は、「こちら側」から見れば狂気の人でしかない。しかしカーツ大佐に会いに行く過程で、戦争や人間の様々な矛盾と欺瞞を目にしたウィラードは、次第にどちらが正常でどちらが狂っているのかわからなくなっていく。
安心な「こちら側」を出て、よくわからない「向こう側」へ入っていくのは怖い。カーツ大佐のように、「向こう側」から帰って来られなくなることもあるだろう。しかし、冒険とは常にそういうものだ。危険かもしれないが、行ってみなければ永遠にわからない。虎穴に入らずんば虎子を得ず。だからウィラードは恐怖を覚えながらも、カーツ大佐に会いに行った。「Break On Through To the Other Side(向こう側へ突き抜けろ)」である。
今期の射手座にとって、木星は「旅」という場所にあります。未知なる方へ、足を踏み入れてみてください。射手座は元来「海外」「宗教」「哲学」のサインであり、その好奇心旺盛な性質は、今期と親和性が高いかもしれませんね。
しかし、そもそもバンド名に「扉」という言葉を選ぶこと自体、ひどく哲学的だろう。ウィリアム・ブレイクの詩を引用した本「知覚の扉(The Doors of Perception)」からインスパイアされた‥みたいな話が有名だが、「扉」とは常に「こちら側」と「あちら側」の境目にあるもの。そこを往来するメタファーとして、「扉」ほどわかりやすい語もない。このバンドは初めから「向こう側」を想定していたのだ。
余談。「地獄の黙示録」から12年後の1991年3月、The Doorsは再び注目されることになる。今度はジム・モリソンの半生を描いた伝記映画、その名も「The Doors」が公開されたのだ。そして驚くべきことに「地獄の黙示録」も「The Doors」も、その公開が今期と同じ木星獅子座期なのである。

The Doorsは1965年、カリフォルニア州ロサンゼルスで結成されたアメリカのロックバンド。ボーカルのジム・モリソン、キーボードのレイ・マンザレク、ギターのロビー・クリーガー、ドラムのジョン・デンズモアで構成された。バンド名はオルダス・ハクスリーの著作『知覚の扉』に由来する。文学的な詞と神秘的なサウンド、モリソンのカリスマ的なステージングで一躍人気を獲得した。代表曲は「Break On Through (To the Other Side)」「Light My Fire」「Riders on the Storm」「The End」など。1971年、モリソンが27歳でパリにて急死。残り3人で活動を続けたが、1973年に活動を終了。1993年に『ロックの殿堂』入りを果たした。

Claude

【山羊座】 R.E.M. 「Losing My Religion」

海外で大ヒットした若者向けドラマ「Euphoria」(ショーランナーのサム・レヴィンソンも1985年生まれの山羊座だ)。その終盤、主人公ルーが自身のドラッグ禍から抜け出せず、信仰に救いを求めていくくだりは、現代ののっぴきならない世相を反映しているようで、切実すぎた。どれだけ科学やテクノロジーが進歩しても、結局のところ、人間を最終的に救ってくれるものは宗教しかない。安直に聞こえるかもしれないが、真実なのだからしょうがない。「いやいや、私は無神論者です」という人もいるだろうけど、それもまた何かを信じているという点では、所詮、一つの信仰だ。生きている人間は、必ず何かを信じている。信じられるものが何もない人間というのは、生きていくことができないのだから。
直訳すると「信仰を失って」という意味になるR.E.M.の代表曲「Losing My Religion」は1991年2月の木星獅子座期にリリースされた。歌と詞を担当するマイケル・スタイプが1960年生まれの山羊座。
「Losing My Religion」という言葉は、アメリカ南部の表現で「自制心を失って」みたいな意味らしい。だからこの曲は、いわゆる宗教ソングというわけではない。ニュアンスとして宗教っぽさは漂っているけれど。マイケル・スタイプも「これはまさにクラシックな obsession(執着)ポップソングだ」と言っている。
R.E.M.というバンドは、そもそも「普通の人が普通に聴くポップソング」みたいなものを書くバンドではなかった。アンダーグラウンドであり、草の根的であり、紛うことなきオルタナティヴだった。「Losing My Religion」が大ヒットして、メジャーっぽい立ち位置になってからも、どこか泥臭いインディーズ的な佇まいが残っていた。浮つきがちなシーンとは一定の距離を保って、マイペースに音楽を創作・演奏していく態度は、たくさんのミュージシャンや音楽好きたちから絶大な信頼を得ていた。数字を求めて正気を失った人間が跋扈している現在の世界から見ると、その厳格で誠実な姿勢が、少々恋しくもある。
今期の山羊座にとって木星は「死」という場所にあります。といっても、もちろん死ぬわけじゃありません。もっと抽象的な意味です。なんなら、場合によっては、むしろ好機でしょう。マイケル・スタイプもこの時期にブレイクしたわけだし。ただそこには、自分という個が弱まり、変容して、何か大きな流れへと一体化していくような感覚があるでしょう。「相続」と言ってもいいかもしれない。
信仰を失って、自制心を失って、正気を失う。長く生きていると、そういう「オワタ」みたいな時が、必ずあります。っていうか、今そういう人、世界中にいっぱいいますよね?「Losing My Religion」は最後、「That was just a dream(それはただの夢だった)」と言って終わります。前向きなのか後ろ向きなのか、判然としない雰囲気のままで。夢から覚めた人間は、不可逆的に生まれ変わらざるを得ない。R.E.M.がそれまでの型から変容し、伝統的なポップソングというフォーマットへと自らを合流させていったように。そう考えると、人生は「Losing My Religion」してからが本番のような気もします。

R.E.M.は1980年にジョージア州アセンズにて、マイケル・スタイプ(ボーカル)、ピーター・バック(ギター)、マイク・ミルズ(ベース)、ビル・ベリー(ドラム)の4人で結成されたアメリカのオルタナティヴ・ロックバンド。大都市出身でもなく、メジャー・レーベルの後ろ盾もない中、精力的なツアーとレコード制作で支持を広げ、1980年代のインディーズ/アンダーグラウンド・ムーブメントを牽引した。アルペジオを多用したギターと、当初は聞き取りづらかったスタイプの歌唱が個性となり、1990年代にはオルタナティヴ・ロックをメインストリームへと押し上げる存在となった。代表曲は「Losing My Religion」「Everybody Hurts」「Man on the Moon」など。1997年にビル・ベリーが脱退、以後3人で活動を継続。2007年にロックの殿堂入りし、2011年に解散を発表した。

Claude

【水瓶座】 The Weeknd 「The Hills」

今期のThe Weekndは要注目です。彼は作品をトリロジー、つまり3部作で構成する。2025年の「Hurry Up Tomorrow」は、2020年の「After Hours」から始まった物語の最終章だったから、彼の次のアクションは、必然的に新章のスタート(or 新章までのつなぎ)ということになる。The Weekndという名義をやめる……なんていう話もあったりして、今のところ全く不透明だが、最近はやたら日本で目撃されていたりして、一体何を目論んでいるのか興味は尽きない。そういえば、7年ぶりの来日公演もありますね。そんなThe Weekndことエイベル・テスファイが、1990年生まれの水瓶座。
前回の木星獅子座期は、The Weekndにとってブレイクの時でした。アリアナ・グランデとのデュエット曲「Love Me Harder」で全米7位、映画「Fifty Shades of Grey」のサウンドトラック用シングル「Earned It」で3位、そして、満を持してリリースした「Can't Feel My Face」が自身初の1位(※正確には、1位になったのは次の木星乙女座期)。オルタナティブR&Bという新しい潮流の旗手として登場したThe Weekndが、より強く社会と接続し始めた時期だったと言えるでしょう。
中でも「The Hills」(2015年5月の木星獅子座期にリリース)は、それを決定づけた曲です。The Weekndの真髄とも言えるダークで頽廃的な世界観を、よりマスに向けてブチかました、言ってみれば「オレとお前はこうやって関係を結んでいくのだ」と宣言したような曲です。こんな感じの歌詞。「I only call you when it's half past five / The only time that I'll be by your side(君に電話するのはいつも5時半 / 君のそばにいられるのはその時だけだから)」。
今期の水瓶座にとって、幸運は「他者」という場所にあります。1対1で向き合うような「相手」。それは時に恋人だったり、パートナーだったり、契約相手だったり、敵だったりするでしょう。The Weekndにとっては、前回のアリアナが一番わかりやすい「他者」だったのではないでしょうか。アリアナのおかげで、より広い社会と接続できた。そう考えると、今期のThe Weekndが誰を「相手」として迎えるのか、楽しみですね。
「他者」というのは、社会で生きていく上で絶対に必要なものです。なぜなら「他者」がいないと、自分のことがよくわからなくなるので。そして、自分のことをよくわかっていない人は、社会とうまく接続できません。水瓶座の個性を爆発させるためにも、いっぱい「他者」と会いましょう。

The Weeknd(本名:エイベル・テスファイ)は1990年生まれ、カナダ・スカーバロー出身のシンガーソングライター、音楽プロデューサー、俳優。独特なダークR&Bサウンドで2010年にYouTubeへ匿名で楽曲を投稿し話題となり、翌年発表した3作のミックステープが高い評価を受けた。2015年の『Beauty Behind the Madness』で世界的ブレイクを果たし、「The Hills」「Can't Feel My Face」などが大ヒット。2020年の『After Hours』からの「Blinding Lights」はビルボード史上初の長期間Top10入りを記録するなど歴史的ロングヒットとなった。グラミー賞4回受賞を誇り、2023年にはギネスから「世界で最も人気のあるアーティスト」として認定された。

Claude

【魚座】 CHAGE and ASKA 「SAY YES」

「SAY YES」は、CHAGE and ASKAの数あるヒット曲の中でも一番売れた曲であり、日本のポップス史的にも重要な大名曲。フジテレビ系ドラマ「101回目のプロポーズ」の主題歌にもなり、時代を席巻した。作詞、作曲、メインボーカルのASKAが、1958年生まれの魚座。リリースは1991年7月の木星獅子座期。
それにしても「言葉は心を越えない/とても伝えたがるけど/心に勝てない」という歌詞は、魚座すぎる。魚座は12星座の中でもっとも「非言語」なサインなのだ。名前のついていないモノやコトや心情に非常に敏感で、それらをいち早く察知し、扱うことに長けている。言語的な思考で生きている人達には、魚座のやっていることは時に意味不明、もしくは魔法のように見えることもあるだろう。
実際、「SAY YES」は魔法のような曲だ。コード進行は普通じゃないし、テクスチャーも不思議な質感を持っている。それにも関わらず、誰もが夢中になってしまうような心地よいポップソングに仕上がっていて、「…なんでこんなことが可能なん?」とポカ〜ンとしてしまう。加えて、あらゆる輪郭を溶かしてしまうかのようなASKAの声や詞が、それらの謎を指数関数的に爆発させ、挙げ句の果てには、エクスタシーに似た昂りの頂点で、情熱的にこう歌いかけてくる。「愛には愛で感じ合おうよ」…。気持ち良すぎる。魚座の「夢見る力」は非常にドラッギーなのだ。
さて、そんな魚座の今期だが、幸運をもたらす木星は「奉仕」という場所にある。自分のためではなく、誰かのために自分を捧げること、尽くすこと。そこに大きな意味と喜びが宿る時。そういえば、ドラマ「101回目のプロポーズ」にはこんなシーンがありました。ヒロイン薫の「また人を好きになって…それで…また失うの怖いの…怖いんです…」という言葉を聞いた主人公・達郎が、ダンプカーの前に飛び出し、間一髪のところで停止させ、そのまま道路の真ん中で「僕は死にません!あなたが好きだから!僕は死にません!僕が幸せにしますから!」と絶叫するシーン。大バズして社会現象にもなりましたが、「SAY YES」はこのシーンのバックにも流れていました。今期の魚座も、達郎ばりに、全力で何かに身を捧げてみてはいかがでしょうか。(もちろん死なない程度にね!)
ちなみに、ASKAは同年3月(同じく木星獅子座期)にリリースした「はじまりはいつも雨」でも自身最大のソロヒットを記録しています。「僕は上手に君を愛してるかい/愛せてるかい」——当時のASKAは、丁寧に、慎重に、何度も内省を繰り返しながら、音楽に全身全霊を捧げていたんだと思います。

CHAGE and ASKAは高校の同級生であったCHAGEとASKAで結成し、1979年に「ひとり咲き」でデビューした日本の音楽ユニット。1980年の「万里の河」、1986年の「モーニングムーン」がヒットし、1991年「SAY YES」がオリコン13週連続1位、ダブルミリオンを記録し国民的ブームとなった。1993年には「YAH YAH YAH/夢の番人」がオリコン史上初の同一歌手によるシングル2作のダブルミリオンを達成し、年間1位を獲得。ASKAが作詞作曲の大半を担い、両者ともソロでも活躍した。2009年に無期限活動休止を宣言。2014年にはASKAが覚醒剤取締法違反で逮捕され有罪判決を受けるなど薬物事件に見舞われ、2019年にASKAの脱退が発表された。

Claude

【総評】


選曲の条件は、以下の3点。
・アーティスト自身が、その太陽星座であること
・その曲がリリースされたのが、今期と同じ木星獅子座期であること
・木星占い的に見て、その時期を表しているような曲であること
自分と同じ太陽星座の人が、今期と同じ位置に木星があった時、どんなグルーヴを醸し出していたのか。サウンドや歌詞、雰囲気、状況などはどんなものだったのか。それらを知り、聴き、見、感じ、考えることで、今を生きる我々の中に何かヒントのようなものを浮かび上がらせることができるかもしれない…そういう狙いをもって毎度選曲させていただいております。なので、必然的に木星の周期である約12年ごとの2015年、2003年、1991年、1979年、1967年…周辺の曲だけとなります。

選曲のため、木星獅子座期のヒット曲をひたすら収集しました。印象的だったのは、木星蟹座期に比べて、明らかにロックが増えたということです。木星獅子座期はロックがくるのか?そういえば、2024年に「Brat」旋風を巻き起こしたエレクトロポップの急先鋒Charli XCX(彼女も獅子座だ)も、最近にわかにロックへの接近を匂わせているし…

ロックという音楽の定義は音楽評論家とかに任せることにして、ここでは占星術的にロックを考えてみたい。獅子座の季節にロックが流行るのなら、たぶんそこには「堂々とした肯定感」があるだろう。「誇ってる」みたいな。ラップの世界にもセルフボーストとかフレックスといった「誇ってる」ムーヴはありますが、ラップのそれはロックに比べて身も蓋もないというか、よりリアルでシリアスな感じがします。その点ロックの「誇ってる」感は、良くも悪くも精神的で、能天気。もちろんリアルでシリアスなロックもありますが、端的に言って、その路線ではラップには敵わないでしょう。

ロックが他の音楽よりも優れている美点、それは「意味不明な自信満々」にあると思います。別にリアルじゃなくても、シリアスじゃなくても構わない。論理も知識も要らない。それなのに、なぜか説得力がある。明るさ、肯定感、能天気さがある。それがロックです。ここ15年くらいロックが低迷しているのは、そういう「意味不明な自信満々」を堂々とやれる人がいないからなのではないでしょうか。みんな何かと「意味」とか「エビデンス」を欲しがるからね。

獅子座は、太陽☀️という熱くて明るい星に支配されています。そして「意味」ではなく、「意志」を司ります。I will。「未来に向かって、私はこうやって生きていくのだ」。もしあなたにそういう熱い「意志」があるのなら、それはもう「獅子座的グルーヴをやっている」ということになります。今期、「拡大」「発展」の吉星である木星は獅子座にあり、世界中のそういう人達をプッシュするでしょう。ここに並べた12曲は、そのサウンドトラックとして必ずあなたを盛り上げてくれるはずです。

今回の木星獅子座期は2026.6.30〜2027.7.26です。1年以上続くので、折に触れて読み返してみると面白いと思います。友達や家族の星座を読んでみるのも参考になるかもしれません。月星座がわかる人は、月星座で見ても楽しそう。
それでは、皆さんの木星獅子座期が幸多きものとなりますように。

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