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職場のコミュニケーションは「何か話せばいい」わけじゃないー3つの承認で土台を作る

水曜日は、コミュニケーションの応援団のアールです。
今日は、『職場でコミュニケーションをとる』ってどういうこと?とあらためて思ったエピソードを書きたいと思います。

コミュニケーションについて考えた出来事

私は顧客満足を専門とした講師を本業としています。
また、キャリアコンサルタントなどの要素も活かし、部下指導、1on1面談指導、コーチングなどのコミュニケーションを用いた人材育成研修も行っています。

以前、100名ほどの店長さんが集まる研修に登壇しました。
顧客満足アップのために、「自分ができる」ではなく、「部下ができるようにする」というチーム力アップを目指して、改めてお客様対応力を深める内容でした。

指導力は、感覚ではなく具体的に「意図と行動」を言語化して、明確に伝えられるかが大切です。
店長さんも理論だけではなく、久しぶりのロープレに熱心に取り組んでくださり、チームのスキルを磨く大切さへの熱い思いを感じました。

ところが、研修の締めくくりで登壇した社長の言葉に、私は思わず「うーん、それはどうかな」と感じてしまいました。


それって逆効果になりませんか?

研修の締めの挨拶で、社長はこんな言葉を投げました。

「成果が上がらないのは社内でのコミュニケーションが少ないからだ。
スタッフのモチベーションのためには会話が大事だ。
だから今日の研修内容を使って、『ここができていないぞ』と指導することで、どんどんコミュニケーションをとるように!」

私は横で訓示を聴きながら思いました。

「あの……社長、それって逆効果になるかもしれませんよ…
普段から言葉を交わしていない相手から、いきなり『ダメ出し』や『正論』だけ飛んできたら、もっと距離が空くのではないでしょうか」


コミュニケーションと「指導」は別

社長の「研修内容を現場で活かしてほしい」という親心はよくわかります。
また、その社長は一代で会社を大きくした、とても慕われている方
その方に言われる『ダメ出し』『正論』なら、社員が嬉しく感じるのも納得です。

でも、通常、コミュニケーションの入り口を「ダメ出し」「正論」に設定してしまうのは、現場にとっては逆効果になることが多いです。
想像してみてください。普段、挨拶もろくに交わさない上司から、いきなり
「今日の研修で習ったんだけど、お前のここができてないぞ」
と正論をぶつけられたら…。

どんなに中身が正しくても、受け取る側の心には「指導」ではなく「攻撃」として届いてしまいます。
言葉を届けるには、その前に「言葉を受け取ってもらうための信頼関係の土台づくり」が必要なのです。


土台となる「承認」というコミュニケーション

では、その土台をどうやって作ればいいのか。
大切になるのが、「承認(相手を認めること)」というコミュニケーションです。
承認には大きく分けて3種類です。

「結果承認」…成果を認める
「行動承認」…プロセスを認める
「存在承認」…存在そのものを認める

職場のコミュニケーションで特に重視してほしいのが、「行動」と「存在」の承認です。
中でもすぐにできるのは、「存在承認」です。
決して難しいことではありません。
例えば、アイコンタクトと笑顔で、「おはよう!」「今日もよろしく」「お疲れ様!」と声をかける。
たったそれだけでも、立派な存在承認になります。
「自分を見てくれている」「自分の居場所がここにある」
そんな信頼感という土台があるからこそ、みんな安心して指導やダメ出しを受け入れられるようになってくるのです。


まとめ

職場でのコミュニケーションを「指導(欠点を見つけること)」と定義してしまうと、現場はいつの間にか「監視」の空気に包まれてしまいます。
コミュニケーションは、ただ「何か話をすればいい」のではなく、その対話の場でお互いどんな感情を持てるのかも、質を深める大切な要素ですね。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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