💐 ママの心に“ほっとする時間”を保育園から『花と心のスタイリスト』時間
ある日、保育志コンサルタントのつきと保育プランナーのあさひのもとへ、保育園から相談が届いた。
「子育て中のママたちが、少しほっとできるようなイベントをつくれませんか?」
つきは、しばらく考えてから言った。
「子どもが楽しむ行事はたくさんあります。でも今回は、ママ自身が楽しめる時間もつくりたいですね」
あさひもうなずいた。
「それなら、“何かを上手に作るイベント”じゃなくて、心が少しゆるむようなものがいいかもしれません」
そのとき、2人の頭に1人の女性が浮かんだ。
花を通して、人の心に寄り添う活動をしている「花と心のスタイリスト」。
数日後、打ち合わせが始まった。
「保育園で、保育園に通うお子さまのママたちに花の時間を届けてくれませんか?」
つきがそう伝えると、『花と心のスタイリストの稟心』はうれしそうに笑った。
「ずっとそんなことをやってみたかったんです!」
「どんな時間になりますかね?」
あさひが尋ねる。
「私が大切にしているのは、上手につくることではありません。花に触れたり、香りを感じたり、“私はこの花が好き”と自分の気持ちに気づいたりすることなんです」
稟心は、話を続ける。
「保育園に通うママたちって、仕事や家事、子育てで毎日忙しいですよね。だから、ときにはお子さんと少し離れて、ほっと一息ついてほしいんです」
つきがうなずく。
「ママじゃなく、一人の自分に戻る時間ですね」
「はい。季節の花を見て、“きれいだね”とか、“このお花好き”って話す。花を通して、参加者同士や親子と自然に言葉を交わせたりします。そこから笑顔やつながりが生まれたらいいなと思っています」
あさひが微笑んだ。
「それなら、最初から説明するのではなく、いろいろな花を自由に見てもらいましょう。“どれが好きですか?”と聞くだけでもよさそうです」
「花って、正解がないんです」
稟心は続けた。
「花の色、形、香り、手触りを感じる。季節の花を知る。“私はこれが好き”って言える。それだけでも、子どもの感性や自己表現、思いやりの心が自然と育まれていきます」
「後半は子どもたちにも来てもらい、親子で花を眺めながら会話を楽しむ時間が生まれ、心が豊かになる。そんな内容でお役に立てればと思っています」
「なるほど」
つきが納得するように深く頷く。
「『自分の心をひかれた花を一本を探す』その花を見るたびに、今日の気持ちや季節を思い出す」
「花をきっかけに、笑顔や会話が生まれること。それを届けたい。」
3人の方向が決まった。
イベント前半は、ママが自分のために花を選ぶ時間。
後半は、子どもたちも加わり、親子で季節の花を楽しむ時間にした。
そして迎えた当日。
保育園の教室には、色とりどりの花が並んでいた。
「夏のお花をいくつか取り揃えました。気になったものがあったら近づいてみてください」
テーブルには、太陽のように咲くひまわり、やさしい紫色のトルコキキョウ、オレンジ色が鮮やかなマリーゴールド、星のような形をしたブルースターが並んでいた。
あるママは、ひまわりの前で足を止める。
「このひまわりを見ると、子どもの頃の夏休みを思い出すなぁ」
隣にいた別のママも笑う。
「私はトルコキキョウかな。涼しそうな色で見ているだけで落ち着く。」
その会話を聞いていたあさひが小さくつぶやく。
「『何が好き?』って聞いただけなのに、自然と思い出まで話し始めましたね」
つきがうなずいた。
「好きなものって、自分の記憶まで連れてきてくれるよね」
「ここの空気までゆっくりしてきましたね」
あさひは部屋全体を見渡し微笑み頷く。
「忙しい毎日の中で、“自分が何を好きか”を考える時間って、意外と少ないのかもしれませんね」
稟心は、ママたちの笑顔を見つめながら微笑んだ。
「花を通して人と人の心がつながる。忙しい毎日を過ごすママにとって、花に触れる時間が心を整え、自分自身を大切にするきっかけになれば嬉しいと思っているので、こう言う姿が見られると幸せです」

ママたちの花選びと歓談が終わると、隣の部屋から保育者に連れられ子どもたちもやってきた。
部屋に入ってきた子どもたちも多くの花を目にして、パッと笑顔になった。
「ママー!大きいお花!」
男の子が指をさしたのは、大きく咲いたひまわりだった。
「本当だね。お顔より大きいね」
すると女の子は、小さな青い花を見つける。
「このお花、お星さまみたい!」
稟心が笑う。
「それはブルースターっていうお花なんだよ」
「ブルースター?」
「星みたいでしょう?」
「おうちの近くのお花屋さんにもあるかな?」
「今度、一緒に探してみようか」
そのやり取りを聞いた別の親子も、
「ぼくはひまわりがいい!」
「お休みの日にひまわり畑に行ってみようか」
そんな約束をしていた。
別のテーブルでは、ラベンダーに手を伸ばす子がいた。
「いいにおい。ぼく、このにおい好き!」
稟心がそっと教える。
「ラベンダーだよ。少しすっきりした香りがするでしょう?」
ママも香りをかいでみる。
「おうちにもラベンダーを飾ってみたいね」
親子の笑顔とたくさんの花を目にしている保育者たちも楽しそうに子どもやママに話をして、いつもとは違うイベントに喜んでいた。
そこからママと子どもたちは『花と心を整える時間』に入っていった。
花と意識を合わせながら 一輪一輪と向き合っう。
花の向き。
色の重なり。
余白の美しさ。
その花がいちばん美しく見える場所。
丁寧に意識を向けていくと、
美しい花が、
さらに美しく表情を変えていく。
花と向き合う時間の中で、 心も少しずつ静かに整っていく。
イベントが終わり、教室から出ていく、男の子がママの手を引きながら言った。
「ママ、今度ひまわり買おうよ!」
「いいね。玄関に飾ったら夏らしくなりそう。」
「ブルースターもあったら一緒に飾ろう!」
ママは笑った。
そんな何気ない言葉を交わせばいい。

「またやりたいですね。他の保育園さんとか親子イベントでもいろんなところに呼びたいです!」
あさひが言った。
「季節を感じながら、花を変えて、親子で楽しむ花あそび」
稟心が笑う。
つきもうなずいた。
「ママだけじゃなく、保育者さんがほっとできる花の時間だったみたいですよ」
花に触れる時間は、花を飾るためだけの時間ではありません。
自分の心に気づき、人とつながり、季節や自然を感じる時間。
そんな小さな積み重ねが、毎日の暮らしを少しずつ豊かにしてくれると信じています。
その日、保育園には花だけではなく、いくつもの小さな笑顔の花が咲き、毎日を少し豊かに見るための「花の時間」が流れた。
【花と心のスタイリスト 稟心紹介】
花と心を整え、笑顔や人とのつながりを育む活動をしています。
季節の花と親子の時間や自分を大切にする時間をお届けしています。
フラワーレッスンやワークショップ、想いを届けるフラワーギフト、空間装飾などを通して…、「花との関わり方が変わることで、毎日の暮らしが少し豊かになる」ことを目指して活動しています。
気になる方はInstagramへ飛んで、DM等で連絡してみてください
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