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川湯温泉で記憶のカケラを掘る

「川湯温泉」をインターネットで調べると、北海道の川湯温泉がたくさん出てくるが、私のお気に入りの川湯温泉は、和歌山にある。
名前の通り、川を掘れば湯が出る温泉で、冬のシーズンは仙人風呂という、それこそ仙人が千人くらい入れそうなスペースの川を区切った温泉が出現する。
昨年の冬に、仙人風呂に行った時の写真はこちら。
コロナ禍のため、人はほとんどいないが、本来は人がもっとたくさん入っている。
河原はこんな感じで、そこにいたおじさんたちは温泉を満喫する気満々である。

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川の奥の一部を整地して温泉にしている。
手作りの即席の橋を渡れば仙人風呂。

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藻で川底がぬるぬるしているので、あまり全身浸かろうとは思えないのだが、足湯でのんびりするのはとても気分がいいスポットである。


冬以外はどうなっているかというと、ちゃんとお湯は年中沸いているので、そこら中の河原を掘れば熱々のお湯が出てきてびっくりする。
今回のキャンプ場は川湯温泉にあったため、歩いて温泉を掘りに行った。

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川の水が綺麗で、魚もたくさん泳いでいる。
塩焼きにしたら食べられるのかな。泳いで捕まえようと思ったが、お尻が割れてたので(前の日にハンモックから落ちてお尻の骨にヒビが入っているのを後に知った)素早く泳げず無理だった。

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水は透き通っていてとても綺麗。
そういえば、台湾にある北投温泉は、川から湯気がもくもく出ていたが、ここは湯気は出ていない。そもそも川全体がそんなに熱かったら魚は煮魚になっているはずである。ここの川はちゃんと冷たい水が流れている。

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上の写真で、石に囲われている手前、河原側が温泉で温かくて、その向こう側が川、すなわち水である。
手前は誰かが既に掘っていて、石で囲って露天風呂のように作られていたので入ってみたら、めちゃくちゃ熱いスポットとぬるいスポットがある。
河原に大きなスコップがあったので拝借してキャンプのパートナー(略してキャントナー)が掘ってみると、ぽこぽこと熱湯が出てきてアチチチチとなっていた。
川の冷たい水が入るように入り口を作り、熱湯と混ざり合いちょうどいい温度になっていった。
キャントナー氏は、上着を脱いで寝そべって温泉を楽しみだした。最高やと言っていたと思うと、アチチチチと言って急いで川の水を手で膝の裏あたりの熱いゾーンに招き入れたり、ちょうど良くなって再び寝転んだら、今度は肩側から熱湯が湧き出てアチチチチ、と忙しそうだ。
私は、前日のハンモック転落によるお尻に衝撃事件の後遺症を抱えていたので、お尻はまず冷やしたかった。しかし、温泉は楽しみたいしあったまりたい。
考えた末、お尻を川に、足を温泉につける作戦に出た。以下のような感じである。

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その1、ラッコスタイル。
ラッコのようにお尻を川、足をお湯にして脚を伸ばすスタイル。これのいいところは、温泉側が熱くなりすぎた時に手で川の冷たい水をすぐに運べることだ。そして、すぐに河原に上がれるのでタオルで汗を拭いたりできる。
途中、体勢を変えて、その2、猿スタイル に変更。

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お尻を猿よりももう少し川側に深く沈めて足はお湯側へつけて、境目の石垣をまたぐスタイル。
これのいいところは、石垣のところにおにぎりと水筒を置いて、川に入りながら食事ができること。そして、暑くなったら川側で浮いたり泳いだりできること。天気が猛烈に良くなってきて10月なのに猛暑のようになったので、川でお尻を冷やしつつ魚を追いかけてプカプカ泳いだりした。ちなみに水着ではなく、普通のパンツとレギンスと短パン、Tシャツのまま泳いでいる。

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何時間も河原で遊んでたら、人がどんどんいなくなっていった。

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完全に空が晴れて、キャントナー氏は水風呂と露天風呂を繰り返す人となっていて、私は川で浮かんだり、時々別の河原を掘ったりしていた。
一人旅だとここまで思いっきり国内の川を一人で泳ぐというのはできなかったかも知れない。大抵のことは一人でやれちゃうタイプだが、家族連れだらけの川で1人10月の日本で川泳ぎはさすがに躊躇したかも知れず、デュオキャンプで良かったとしみじみ思った。

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子供の頃、父親が大きなシャベルでここの河原を掘って、妹弟と温泉に入った思い出がうっすらとだけ残っている。あと覚えているのは、グネグネとした道を父が運転し、私だけが車酔いをして途中で吐いたりしながらも、遠路はるばるやってきたということ。父が真っ黒に日焼けしていたこと。妹と弟がまだ子供でかわいかったこと。
なんか楽しかった、というぼんやりとしたものだけ残っているが、そういう記憶のカケラのおかげで、今の自分の楽しいことへの探求心が形成されているような気もする。
今はもうとっくにいい大人なので、父に頼らず、自分でここへやって来て、自分で掘って遊んでいる。何でも自分でやれてしまう大人になってしまって、少し切なくもあり、誇らしくもある。
とにかく、時間を忘れて川で遊んだ。

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キャンプ場に戻り、桃缶とサイダーを混ぜてフルーツポンチにして、たべっ子どうぶつで英語の勉強をした。GOOD VIBESなタイムだった。
お尻の痛みは、川の水による長時間の冷却のおかげか温泉の効果か、はたまたロキソニンのおかげか、マシになっていた気がする夕方。
晩ごはんは、今回もやはりステーキの予定でウキウキしていた。




#和歌山デュオキャンプ




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