思いもよらない展開に惹き込まれた良作ミステリー小説_祈りの幕が下りる時/東野圭吾
思いもよらない展開が繰り広げられるミステリー小説の紹介です。
こちらの作品は「加賀恭一郎シリーズ」の作品となっております。
加賀恭一郎シリーズについては最後の方に詳細を記載していますので、まだ加賀恭一郎シリーズ全部を読んだ事がない方は、先にそちらを確認いただいた方が良いかと思います。
これから本を読む方も既に読んだ方も記事を読んでいただけると幸いです。
以下、「作者」「概要」「物語のあらすじ」「感想」が続き、ネタバレはありません。
『祈りの幕が下りる時/東野圭吾』
作者
東野 圭吾さん
生年月日:1958年2月4日
出生地:大阪府大阪市
最終学歴:大阪府立大学工学部電気工学科卒業
主な受賞歴:
第31回江戸川乱歩賞(1985年)『放課後』
第52回日本推理作家協会賞(1999年)『秘密』
第134回直木三十五賞(2006年)『容疑者Xの献身』
第6回中央公論文芸賞(2011年)『ナミヤ雑貨店の奇蹟』
第26回 柴田錬三郎賞(2013年) 『夢幻花』
概要
単行本発売日:2013年9月13日
文庫本発売日:2016年3月25日
出版社:講談社
主な受賞歴:第48回吉川英治文学賞受賞(また映画化され話題に)
本作は、加賀恭一郎シリーズの完結編にあたる長編ミステリーです。
加賀の過去に深く関わる事件を描き、シリーズの「謎」や「母への想い」に決着がつけられる重要作とされています。
物語のあらすじ
明治座に幼馴染みの演出家を訪ねた女性が遺体で発見された。
捜査を担当する松宮は近くで発見された焼死体との関連を疑い、その遺品に日本橋を囲む12の橋の名が書き込まれていることに加賀恭一郎は激しく動揺する。
それは孤独死した彼の母に繋がっていた。
シリーズ最大の謎が決着する。
吉川英治文学賞受賞作。
感想
あらすじにある通り、異なる2つの死体を操作していくうちに事件が裏で…の形の作品です。
その関わりの中に加賀刑事が巻き込まれていきます。
本作品は、加賀恭一郎シリーズの中でもとりわけ「感情」に訴えかける作品かと思います。
「事件を解く推理の面白さ」だけでなく、「家族の絆」「母の愛情」に感動すると思います。
構成はいつものように見事で、事件が解き明かされていくテンポの良さと、伏線の巧みな回収に驚かされる事かと思います。
サスペンスとしての面白さを保ちつつ、人間ドラマとしての深みを失っていない点が、この作品の大きな魅力です。
加賀恭一郎シリーズのファンであれば、この作品を通じてシリーズ全体の意味が再定義されるように感じるのではないでしょうか。
「なぜ彼が日本橋署にいるのか」という、長年の謎にも答えが与えられ、物語としての大きな区切りがつくかと思います。
まだ読んでいない方には、是非とも手に取って欲しい作品です。
映画
こちらの作品は映画にもなっていますので、映画の方も観て欲しいです。
映画公開日:2018年1月27日
主要キャスト
加賀恭一郎:阿部寛さん
浅居博美:松嶋菜々子さん
松宮脩平:溝端淳平さん
金森登紀子:田中麗奈さん
浅居厚子:キムラ緑子さん
宮本康代:烏丸せつこさん
大林(警視庁捜査一課主任):春風亭昇太さん
横山一俊:音尾琢真さん
浅居博美(20歳):飯豊まりえさん
浅居博美(14歳):桜田ひよりさん
押谷道子:中島ひろ子さん
苗村誠三:及川光博さん
田島百合子:伊藤蘭さん
浅居忠雄:小日向文世さん
加賀隆正:山﨑努さん
加賀恭一郎シリーズ
また冒頭でもお話しましたが、こちらの作品は「加賀恭一郎シリーズ」の謎が一区切りする作品となっております。
加賀恭一郎シリーズについては過去にいくつも発表されていますので、最初から知りたい方はコチラを是非ともご覧になってください!!
刊行順と時系列順(物語内の時間軸)でそれぞれご紹介します。
刊行順(出版された順)
1.卒業―雪月花殺人ゲーム(1986年)
2.眠りの森(1989年)
3.どちらかが彼女を殺した(1996年)
4.悪意(1997年)
5.私が彼を殺した(1999年)
6.嘘をもうひとつだけ(短編集)(2000年)
7.赤い指(2006年)
8.新参者(2009年)
9.麒麟の翼(2011年)
10.祈りの幕が下りる時(2013年)
時系列順(物語の中の時間の流れ)
こちらは、加賀恭一郎の成長や背景を知る順番です。
卒業
▶ 加賀が大学生で、初登場。眠りの森
▶ 新米刑事時代。どちらかが彼女を殺した
悪意
私が彼を殺した
嘘をもうひとつだけ(短編集)
赤い指
▶ 松宮との関係が登場。新参者
▶ 日本橋署勤務。舞台は人情味ある下町。麒麟の翼
祈りの幕が下りる時
▶ 完結編。加賀の母との関係、人生の核心に迫る。
おすすめの読み方
初めての方は「卒業→祈りの幕が下りる時」まで 時系列順で読むのが感情移入しやすいです。
謎解き重視の人は「どちらかが彼女を殺した」や「私が彼を殺した」が特におすすめ。
「新参者」以降は人間ドラマ色が強く、映像化作品も多く親しみやすいです。
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